〜霧のエリューシヴ〜
やってきました、年に1度のルパンの新作SP。まぁ、いくつになってもルパンだけは、どうしても観てしまうんですな、これがσ(^◇^;)
去年は、だいぶ高評価を与えたルパンSPですが、今年はどうかな、と思ってみてました。まぁ、前からキャストに声優さんではない方々が参加されているのは、さんざんCMで観てきて多少悪い方に予感が的中した感じが強いです…。
それでは続きはOPENからどうぞ。
<あらすじ(長いので簡易版)>
またしても、峰不二子(CV:増山江威子)に言われてお宝を探すルパン三世(CV:栗田貫一)。それに付き合わされる次元大介(CV:小林清志)と石川五ェ門(CV:井上真樹夫)。
「天にそびえる眼 その懐に青き炎 竜の角砕けるとき、白きたまゆら時を貫く」
そんな伝承を頼りに、今回は時を超える乗り物、と言うなんとも怪しいお宝を探すことに。北海道霧多布岬でその手がかりを探していたが、良いところでいつものようにとっつぁんこと銭形(CV:納谷悟朗)に邪魔されて撤退するルパンたちは、その逃走途中でおかしなことに遭遇する。
次から次へと隣を走る車の運転手が消えるのだ。摩訶不思議な出来事に巻き込まれながらも、ルパンたちが辿り着いたのは灯台。濃霧の中で姿を現したのは、魔毛狂介(まもう・きょうすけ/CV:中村獅童)。彼は、ルパンたちを500年前の世界へとタイムスリップさせてしまう(ついでに銭形も)。
ルパンたちが辿り着いたのは、500年前の霧多布岬付近。そこでは孤島に住むシャイン家が統治する国家と陸に陣取るノースと言うなの国家が戦争状態にあった。
500年前のため弓矢の飛び交う中に放り込まれたルパンたちは、事態を飲み込めずそのまま捕まり、投獄されてしまう。
しかし、監獄の前に再度姿を現した魔毛狂介。彼は自分が未来人であり、世界で初めてタイムマシンを開発した天才だと名乗り、未来にいるルパン三十三世に怨みがあって、祖先であるルパン三世を殺しに来たと言いだす。
魔毛狂介にこの時代に取り残されたルパン。このままでは死ねないと、ルパン、次元、五ェ門は元の世界に戻る方法を探し始める。シャインの姫でノースとの戦いを望まないイセカ(CV:桑島法子)、同じように争いを望まないが摂政・オビタキ(CV:渡部猛)に良いように操られるノースの代表・エシカ(CV:石田彰)。
さらに不二子の祖先・お不三(おふみ/CV:関根麻里)、オビタキに父親を殺された元ノース摂政の息子・タカヤ(CV:大久保祥太郎)も巻き込んだ、未来をかけた闘いが始まる......。
<感想・評価>
Cランク(D〜A、S、SSの6段階で)
ちょっと期待外れかなぁ、と言うしかない。
まず、脚本が悪すぎる。2時間かけて展開したのに、最後には元に戻って終わりってどうなのよ?
具体的には、まず魔毛狂介の結末を描き切れていない。魔毛狂介はあの後結局どうなったのか? 確かに彼のルパンに対する憎悪は凄く軽いものだったかもしれないが、ライバルとして出した以上何らかの形で決着をつけて欲しかった。あれじゃ、単に魔毛狂介が逃げ出しただけで終わってしまっている。最も後味が悪い要因。結局彼がどうなったのか分からない。
次に五ェ門の恋愛物語?である。何とも中途半端な描き方である。イセカとエシカが互いに愛し合っていて今の展開に至るならいざ知らず、両者にそれらしい兆候は無し。エシカに関しては、相手方のトップにもかかわらず出番が少なすぎて、キャラクターとして描き切れていない。これなら、イセカ単体でも問題ない展開には出来たはず。むしろ、五ェ門に一定のスポットを当てるとすればその方が物語的にも深みが出ただろうに…。
そしてタカヤとお不三。お不三がどうして復讐を望まないのか、それが語られていないのでタカヤへの言葉の説得力が大きく欠ける。その状態で身を呈してタカヤが復讐するのを阻止したのは構わないのだが、タカヤがどうしてそれで納得出来たのかも描かれていないので、二重にストレスがたまる二人のやり取りなのだ。
このようにキャラクターに対する描写が徹底的に不足している。お不三(不二子)が復讐を望まないことに関しては、昔やっていたTVシリーズで明らかにされているのかもしれないが(そもそも魔毛狂介と言うキャラクターが、以前TVシリーズで出て来たキャラクター)、それじゃあ新規でルパンを観ている人には何も解らないままになってしまう。それは2時間完結アニメとしていかがなものかと思う。
キャストに関しては評価は半々だろうか。メインであるイセカに桑島法子さんを持ってきたこと、レギュラーメインがもともと大ベテランの大御所であることなどから物語の軸だけは安定してたように思える。ただ、イセカの相手役のエシカに石田彰さんをキャスティングしながらほとんどセリフがなかった展開は残念以外の何でもない。この辺りのエシカに対するセリフ不足・描写不足が、物語全体に浅さに直結してる。
ベテラン勢を配置する反面、セリフの多いキャラクターに本業が声優ではない素人を当てたので、結果として全体的に見た時に演技が浅く感じてしまう。中村獅童さんに関しては、DEATH NOTEでのリューク役での前例があること、本業が声を張る歌舞伎役者であることなどから、特に問題には感じないし、個人的には別に良いとも思う。ただお不三役の関根麻里だったのは失敗だった。あんなにセリフが多い役を、どうして素人に当てたのか。素人でも役者さんだったり俳優さんだったりすればまだ良い。何らかの形で演技することを芸として生活している人たちなので演技も良いのだが、何せ関根さんは悪いが親の七光に近い形でタレントとして芸能界入りしているだけ…でしょ?(確か
それならもうちょっと当てがれる役があるだろう、と思ってしまう。明らかなキャスティングミス。序盤と終盤でしか不二子の出番がなく、中盤の長い間をお不三が事実上その代役を務める以上、それなりの人をちゃんと持ってきてほしかった。
ただ、ところどころに往年のファンをニヤリとさせる要素の多かったSPでもあった。OPではテレコムのロゴとクラリス(? TVシリーズ最終話のヒロインの可能性もある。両者は似てるので区別が付きにくい)があり(前者は私を含め根強いファンの多い名作「カリオストロの城」の制作協力会社の名称、後者は同作品のヒロイン)。また、今回はルパンの愛車が同作品で愛車となったフィアット500になっていることやOP、EDにルパンが警察から追われる背景を含めた構図など、特にカリオストロの城を意識したオマージュが多く見られた。
そんなわけで評価はC。物語の劣悪さは間違いなくDランクなのだが、とりあえず法子さんが出てたので(マテ まぁ、その冗談は置いておくとしてもキャストはそこそこで良かったし、カリオストロの城好きとしてはそこそこニヤリとさせてもらえたので。ゲスト出演も、中村獅童三の方は悪くなかったわけだし。
ただ、これがルパン生誕40周年記念のアニメSPと言うのは何とも寂しくて哀しい限り。
来年はテレビシリーズ20周年記念。来年こそ、挽回を期待したい。
