映画『恐怖人形』

(公式ホームページ)
先週公開したガンプラを観て下さった方はどうして観に行ったか分かるかと思うのですが、一応説明しておくと、ガンプラをネット上に公開する「モデラーズギャラリー」というサイトで、日向坂46をモチーフにガンプラを作られている方と知り合い、一つ作品を協力させていただいたのが縁で観てきました。
というのも主演は、その日向坂46の小坂菜緒さんだったから。それ以外の理由は特になく、強いて言えばホラー映画の「IT イット」を観たいとは思ったのですが、三時間の上映時間に「さすがに三時間はなぁ」と想っていたところで、同じくホラージャンルの本作の公開が重なってくれたというところもないわけではないのだけど。
さて、そう言った中での本作。
作品は、
カメラを趣味とする女子大生・平井由梨と、いつも由梨に付き添っている幼馴染の真人、それぞれに差出人不明の怪しい手紙が届く。手紙の内容は、招待状。応じれば十万円を報酬として支払うというものだった。怪し過ぎる内容だが、奨学金で大学に通う真人はその返済の足しにしたいと行くことを決め、由梨はそんな真人に付き合うことを決めた。
当日、二人が指定された場所には同世代の男女五人と中年の男性一人がおり、迎えに来た管理人によってキャンプ場へと連れていかれる。
最寄りの駅まで徒歩で半日という距離にある陸の孤島。そんな中に突如として出現した不気味な日本人形。その環境で少しずつ忘れていた記憶を取り戻しつつあった由梨は、十年前、全く同じメンバーでここにサマーキャンプに来ていたことを思い出す。
しかし、それが恐怖の始まりで……
という内容。
言っては難だが、恐ろしくB級映画。まぁこんな機会でもなければまず観ないだろう(この作品が後にテレビ放映されるとも思えない)。ただまぁ、それはそれで新鮮ではあったか。
とにかく雑多。いや、雑多というか設定がたぶんない。由梨と真人も「幼馴染」と言う設定だけど、たぶん由梨は大学進学で実家を出て一人暮らしをしてるっぽいし、それで真人も同じ大学で趣味に付き合うってのも「どういう立ち位置なの?」ってね。BBQ会場とコテージまで歩いただけで昼間がいきなり夕方や夜になっていたり…どんだけ距離あるねん、と(爆
いや、主人公たちくらいはそれくらいでも構わないんだけど、観ていて突発的に始まるレズでの絡みシーンとか、萩原聖人さんの後半のシュールなシーンとかむしろ笑いを誘っているのかと疑うレベル。
というか、実際に呪いはあったのかね? というのが正直なところなのだ。
ネタバレになってしまうが、殺人に関して言えば全て、十年前のサマーキャンプをきっかけに精神を病んで去年死亡したヨシコを恨んだ父親による、シンプルな復讐劇なのだけれど(本当にここだけ切り取るなら、『金田一少年の事件簿』とかにありそうなネタ)、それだけだと言い切れない部分がなくない? それぞれの家の前に人形を置くだけならともかく、中くらいに大きくなった人形が涙を流すシーンとかどういう原理だったのかイマイチ分からないんだよね。
最期もまぁなんというか……。あれってどう考えても最後過剰防衛で逮捕されるレベルなんだけど、その辺りがなんなのか…。
ただ良く言えば全てテンポとインパクト重視だったともいえる。細かい設定や下地の描写を極力排除して、とにかく巨大な人形によるサスペンスホラーという部分ではいえば、ホラーとしての形はしっかりと成していたし、細かいことを気にせず「ただ恐い」という部分では感じられたかなと思う。
評価は、★(1点 / 5点)。
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