映画『フット・ザ・ビギニング』

(公式ホームページ)
『ロビン・フッド』を題材にした作品。そもそも『ロビン・フッド』に関する作品を全く知らないので、実は鑑賞後にあれこれ調べてマリアンらが比較的新しい年代に取り入れられたキャラだとか、そういった要素も初めて知ったわけだけど。
だから、そういった大本というか、ずっとあり続ける『ロビン・フッド』物語を知らない者の感想だということを前提に読んでいただけるとありがたい。
視聴のきっかけは、弓を使うシーンの多くを主演のタロン・エガートンさんがスタントなしで臨んだというのを確か朝の情報番組か何かで観て興味が湧いたから。
実際、アクションシーンは観ていて面白い。なかなか「弓」を主兵装に戦うアクションというものはないから、その意外性というか稀少性だけでも一見の価値はある。
ロビン・フッドとなったロクスリーが、昼は権力者に多額の献金(そのお金は後述する盗んだものだが)をして接近する平民の敵とも言うべき地方領主、夜は頭巾の義賊(ロビン・フッド)として権力者が重税で集めたお金を襲って盗む義賊という二つの顔で戦っていくわけだが、冒頭の十字軍遠征のシーンと終盤のシーンのリンクは上手いと思った。
気になった点は正直三つある。
一つ目は、中盤のアクションシーンでロビンが顔を隠さないこと。素顔を明かすというのは大きなターニングポイントとなるはずなのに、それがおざなりというかぞんざいな扱いになっているのは感心しなかった。
二つ目は、昼の顔と夜の顔の使い分けがちょっと物足りなかったこと。その辺りの策略家というか、そういう部分を見てみたい。州知事にあっさり信用され過ぎ(苦笑
三つ目は、ロマンスの必要性を感じないこと。というか、マリアンが完全に魔性の女なんだけどそれは正しい描写なのかね、と。十歩譲ってそれが正しいにしても、個人的にはマリアン(イヴ・ヒューソン)がそこまで美人には見えず、どことなく彼女も彼女が演じたマリアンも作中では浮いているように見えた。
正直、ロマンスはなくても良かったかな。あとはロビンがもう少し狡猾なヒーローだと見応えがあったかも。
評価は、★★★(3点 / 5点)。アクションシーンは見応え十分だが…。
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