鐘

著:内田 康夫 発行元(出版): 講談社
≪あらすじ≫
諸行無常の理を表わすという鐘の音。浅見家代々の菩提寺、聖林寺の梵鐘から血が滴るという怪事件があってまもなく、顔にその鐘の模様痕をつけた男の変死体が隅田川に浮かんだ。四国高松、越中高岡と、被害者の美しい妹とともに鐘の謎を追いかける浅見光彦の旅が始まる。
(裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
浅見シリーズの一冊。
鐘をテーマに用いるというのは、さすがの切り口というかなかなかの着眼点。独特の紋様痕をある種の指紋などと同じように個性があることからスタート。
あちこちに出向いて少しずつ証拠や確証を固めながら推理していくという、ある意味では王道的な進め方のお話。推理のキーとなる、「鐘」の場所もまさかというか面白い盲点を突いていて推理小説としても浅見シリーズの中では手堅い印象がある。
最後に生きていた実行犯の一人に目をつけ尾行しておきながらみすみす殺されてしまうのも、なんとなく本作らしい。
評価は、★★★(3点 / 5点)。
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