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刹那的虹色世界

アニメ・ゲームのあらすじを主体とした感想や批評のブログ。時折、日記・声優・コミック・スポーツなど幅広くレビューしています。リンクフリー、相互リンク大歓迎♪

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映画『HELLO WORLD』

映画『HELLO WORLD』

HELLO WORLD
観るべきかどうか悩んで、レビュー評価が悪くなかったので決心。『天気の子』もそうだし、今年はオリジナルアニメ映画の年なのかもしれない。

物語は、
京都に暮らす内気な男子高校生・直実(北村匠海)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(松坂桃李)が突然現れる。
ナオミによれば、同級生の瑠璃(浜辺美波)は直実と結ばれるが、その後事故によって命を落としてしまうと言う。
「頼む、力を貸してくれ。」彼女を救う為、大人になった自分自身を「先生」と呼ぶ、奇妙なバディが誕生する。
しかしその中で直実は、瑠璃に迫る運命、ナオミの真の目的、そしてこの現実世界に隠された大いなる秘密を知ることになる。

公式ホームページ インデックスより)
というもの。

近年の近未来SFオンラインゲーム系アニメやラノベに接している身からすると違和感なく観れたけれど、じゃあそうじゃない人にとってはどうなんだろう? と思うとそこは苦しいかなと思うところ。とりわけエンディングを観終えた後は結構混乱するというか、グチャグチャしてて「複雑すぎる」という声が上がりそうかな、というのが観終えた素直な印象。

ただそれは一般論というか、客観的な評価であって主観的な評価で言えば、「ラスト一秒(という触れ込みだが、実際にはラスト一分程度)に救われた作品」だと思う。あのラストは、賛否を生んでいるかもしれない。けれど、やっぱりエンターテイメントとしてラストはハッピーエンドであって欲しいと私は願うし、この作品はハッピーエンドで終わった作品だった。

なのでストーリーとしては申し分ない。欲を言えば、ナオミが直実、瑠璃に協力する過程への心境の変化やラストへ繋がる心理的な立ち位置、成長というものの描写が少ないのは勿体ないかなというくらい。あとはスピンオフ小説では詳しく描かれているらしいが、三鈴(直実が最初にタイプだとしていたキラキラしていた少女)のキャラが映画だと脇役の割には目立っていたけど映画内では意味を見い出せなかったことくらいか。

キャスティングは、ナオミ役の松坂さんは安定感があり満点と言って良い。瑠璃役の浜辺さんは及第点と落第点の間をうろうろしている感じでキャラと声質は合っているかもしれないが声優としてはもう一歩上の技術が欲しい。申し訳ないが直実役の北村さんは落第点。どの程度監督や音響担当がリテイクしたか分からないが、もっと頑張れたはず。

作画は、3Dアニメなのかな? 正直、違和感が強い。その違和感が意図的に意味を持つシーン(世界がデータ化されてデフォルメされていくところなど)や千本鳥居の背景は良い味を出していたと思うが、全体的にアニメとして手書きの持つ人間味というか暖か味というかそういったものがなくて、ちょっとなぁ、とは思ってしまった。詳しく調べると、古本市のシーンの一部は手書きだったようで、あのシーンの違和感のなさを考えると余計にね。
あとバトルシーンはもう少し工夫が欲しい。本好きの少年が具現化する武器が本だけっていうのは安直というより安易。SFが好きならそれにそったモノを具現化すべきだし、複雑だと言うなら剣や槍でも良かったはずだ。

楽曲関連は良かったと思う。欲を言えば、OKAMOTO'Sの楽曲よりOfficial髭男dismの楽曲は挿入シーンを入れ替えた方がよりマッチしたかなとは思う。


評価は、★★★★(4点 / 5点)。

追記は私なりの時系列考察。



さて、これから時系列考察を行うが、スピンオフ小説などを読んでいないのでそういった情報なしでの考察だという前提でお願いしたい(特にこれに関してコメントする方は)。
私としては、あの映画の内容と結末からすると「真実を知ること」よりも「考察すること」の方が監督以下スタッフにとっては大事にしている感じがあると思うので、答え合わせは多分不要なんじゃないかと思う。なので、答え合わせ的なコメントはご遠慮いただけるとありがたい。


さて、あのエンディングからこの作品の世界観を逆算してみたい。

1.カタガキナオミが事故に遭い、意識が戻らない状態となる
⇒カタガキナオミ(エンディングで目を覚ますナオミ)がどの段階で事故に遭ったかは不明。事故かどうかも不明。後述するかが彼の覚醒に「希望」という想いがもし必要だったのなら、自殺未遂と言うことも……。
 可能性だけなら「2027年に落雷の影響を受けたのは瑠璃ではなくナオミだった」ということも考えられる。しかし、ナオミに直実が知らない知識(量子記憶知識やそれをフィードバックする基礎理論の知識、アルテラにおけるグッドデザインの使い方の知識など)があったことを考えれば、ナオミが事故に遭ったのは落雷よりももっと後の出来事だと考える方が自然な気がする。
 ちなみに劇中で用いられた「脳死」と言う単語を使わないのは、適切だと思わないから。素人だけど調べると「脳死」という単語は「不可逆的に回復不能な状態に陥った脳の状態のこと(それは意識だけでなく、自発呼吸などを含む)」なので、この状態からの回復というのはちょっとどうかな、と。正確には意識不明、あるいは植物状態(自発呼吸などが可能)なのだと思う。まぁ、細かいことかもしれないが。

2.ルリ(2027年の瑠璃と差別化するため、ナオミ同様カタカナ表記)がナオミのサルベージ計画を立案、実行
⇒電脳世界でナオミが瑠璃にやろうとしていたことの逆をしようとしていた。最後のシーンが月面基地だったのは、重力や紫外線など地球上でどうしても受けてしまう影響がサルベージにおいて不都合で、それらの要素を極力排除できるのが月面だったと推察される。

3.ナオミがサルベージされる要素の分割
⇒いろいろ考えたけれど、直実が瑠璃を救った行為も、そしてナオミが瑠璃とそして直実を救った行為も、その両方がナオミが覚醒するために必要だったと考えるのが自然だと思う。そうでなければ、「大切な人のために動く」という条件のため、直実という存在まで用意する必要性があったのかは疑問。
 なので「カタガギナオミ」を、「ナオミ(大切な人のために動ける大人としての気持ち)」と「直実(愛する気持ちと、その人のために努力し未来を歩む子持ち)」に分割したのだ。だからこそ、グッドデザイン(ヤタガラス)は直実にも手助けをした。直実が一度は瑠璃を失いながらもグッドデザインが助言し助力することで彼が立ち上がり前に進み、強い気持ちで未来を信じて歩む力が、結果的に事故によって内の世界に閉じこもり目覚めることなかったカタガキナオミが現実世界に意識を戻さない中では大事なことだったのだ。
 もちろん、最後には身を呈して直実を護ったナオミの行動も重要だった。大切な人のために動けることが、カタガキナオミの器と意識とを同調させる上で必須だったのなら、これこそが何らかの要因で(彼が意識を封印したのは、ルリかあるいは大切な人を守るために自分が犠牲になったせい?)必要だったからだろう。
 よって最初から2027年の直実と2037年のナオミは意図的にデータを分割された状態で、さらにアルテラでも「別世界」として個別に構築・シミュレーションされていたのではないか。

4.アルテラによるシミュレーションの開始と内部協力者
⇒実際にアルテラという存在によるシミュレーションはされていたのだと思う。そこにデータが残っているからこそ、意識回復のきっかけになるとルリは考えたはずだからだ。それを敢えて2つに分け、そして内部にヤタガラス以外にも協力者を送り込んだ。
 そのシミュレーションにおける内部協力者は千古教授だった。あるいは彼含めて、ナオミ以外のアルテラ関係のスタッフたち。そうでなければ、自動修復プログラムである「狐面」を認識ないし介入されながらも、自動修復プログラムを停止させるということは出来なかったはずだ。そのプログラムを停止させ、ナオミと瑠璃が別の新しい世界で謳歌出来ることを願うということは千古教授はこの世界、そして自分がプログラム上、データ上の存在であることを自覚していたということだ。

5.ナオミが直実を護る
⇒左足が不自由なはずのナオミがそれを覆すかのように直実に襲い来る刃の盾となった。「大切な人のために動く」という、肉体と精神の同調において必須だった要素はここにあった(ただ、ここに至るまでの流れはかなり複雑なのでそれがどこまで意図的にこの状況を作りあげ、アルテラでナオミを動かせるようにしたのかは不明だ)。

6.直実による瑠璃の奪還と新世界
⇒新しい世界の獲得。そこで直実が見い出した希望。それこそが、カタガキナオミ覚醒のために必要な要素だったのではないか。直実と瑠璃が勝ち得た未来は、所詮はデータ上のものでしかない。しかし、そこで直実が得た未来への希望こそが、カタガキナオミの覚醒には必要不可欠だった(裏を返せば、前述のように彼は何らかの形で未来へ絶望し、植物状態になった?)

7.2つの要素をダウンロードされカタガキナオミは月面で意識を取り戻す
⇒エンディング。


観終えた直後でちょっとまだ自分の中で咀嚼し切れてない部分も多いけど、こんな感じじゃないかなと思う。量子技術に関する確かな基礎知識とグッドデザインに関する技量があったことを踏まえれば「実は落雷にあって意識不明になったのは瑠璃ではなく直実だった」というのは考えづらいし、ある意味で直実とナオミという二人の主人公が、それぞれデータ上、そして現実上で瑠璃(ルリ)と結ばれ再会してハッピーエンドを迎えていることを踏まえればなおさらそんな気がする。

まぁ、これからスピンオフ小説も機会があれば読んで観たいけど。

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