京都アニメーションで放火
- ジャンル:[ニュース]
- テーマ:[ゲーム、アニメ、その他]
同時に、怪我をされた方々に一日も早く平穏な日常が戻り、
社会復帰出来ることをお祈り申し上げます。
アニメ好きとして、京アニの作品の数々に楽しませてもらった一人として、この記事を書かないわけにはいかない、と思った。アニメーション制作会社に対して、私たちが出来る支援はグッズや円盤を購入して売り上げを伸ばし、その利益が会社に入ることだとは思う。
けれど、BlogやTwitter、インスタグラムなどSNSを持つ人たちにとって出来ることは、情報発信ではないかと思ったのだ。情報発信といっても、私は真実を知らない。憶測でしか物事を語れない。
けれど、「許せないことなのだ」「怒りを覚えているのだ」ということを、被害に遭われた京都アニメーションに対して「応援しています」と伝えることを、賛否を含め自らの責任の上で発信することは支援の一つになるのではないだろうか。
残念ながら、私は制作会社やスタッフには疎い人間である(単純に興味が薄いというのもあるし、会社やスタッフではなく出来上がった作品を色眼鏡なしで評価したいと想うからである)。その辺りは詳しい方にお願いしたいと思う。
§
今回の一件、絶対に許せないことだ。許してはいけないことだ。33人の命を奪い、35人の人に重軽傷を負わせるほどの理由などどこにもあるはずがない。この記事を書いている段階では意識不明で入院中の犯人は、絶対に生きて欲しいと思っている――それは犯人を擁護するからではなく、生きて裁判で真実を語り、その上で自分のしたことの罪の重みで残りの一生を費やすべきだと思っているからだ。この犯人が、仮に生きて裁判になって極刑になるのかそうでないのかは素人の私には判断出来ないが、このまま「好き勝手やるだけやって33人も殺しておいての死に逃げ」なんて許せるはずもない。
一方で、犯人探しで終わって欲しくないとも思っている。
この手の――というか、悲惨な事件や事故が起きるたびに、メディアや私たちは「一人の犯人探し」「一つの原因探し」に終始してしまう傾向がある。確かに犯人探しは大切だ。原因の追究も大切だ。それを疎かにすべきだと言っているのではない。
しかし、そこにばかり目が向いてしまっては、根本的な問題は解決しないのではないだろうか。
事件は一つの要因、一つの要素、一人の犯人だけで原因が完結するものではないだろう。複数の要素や要因が絡み合って、事件や事故は起こるものだと思う。
なぜ犯人はここまでの過激な事件を起こしたのか。
それを追求すべきだ(だからこそ、犯人は生きるべきだ)。一部報道では、「犯人の男は『パクリやがって』と叫んだ」や「事件現場は施錠されていないことが多かった」「木造部分が多く、耐火性に問題があった」などとも言われる。その真偽は定かではない。ただ、その真偽を明らかにし、なぜこんな事件が起きてしまったのか。そこに一部報道の通りなら、著作権問題や警備上の問題が絡むのか。そこに本当に問題はあったのか。問題があったのなら、どうすればそれを解消出来るのか。
あるいは京アニや犯人の関係性ではなく、この手の災害・火災の際の批難の注意点、生存確率を上げる方法は何なのかということも(一部報道では取り上げられ始めているが)確認する機会にもなるだろう。
そういったものを感情的にならず冷静に分析し、そしてそれを他のアニメ制作会社はもちろん一般的な会社や組織にもフィードバックすべきだ。そうすることが、第二・第三の同様の事件を防げる一手になり得るはずである。
§
事件直後に、我ながら冷静過ぎる――冷徹と批難されても仕方ない記事を書いたなとは思っている。ご批判もあるだろう。それは甘んじて受けるつもりだ。でも、管理人として、自分自身の責任の上で書かせていただいた。
それは私の中にある「怒り」の炎が少しでも収まってしまう前に、この熱量を文章にしたいと思ったからだ。そう、私は憤っているし、ここ数年ないほどの怒りに満ちている。皆さんと一緒だ。
そして、冒頭で書いたように亡くなられた方々へのご冥福を祈る気持ち、怪我をされた方々が快方へ向かうことを望む気持ち、多くの優秀な人材を喪った京都アニメーションがまた素晴らしい作品を作って欲しいと願う気持ち。
それもまた皆さんと一緒である。
海外では京アニに対してクラウドファンディングでの資金集めをしているところもあるという。今後、私たちのような視聴者やユーザーが出来る支援としてどんなものがあるのか。それが仮に出来なかったとしても、こうして意思をきっちりと示すこともまた一つの支援なのかなと思っている。
§
追悼記事を挙げている方々を紹介しておく。トラックバックは不謹慎かなとも思うが、より多くの方が「これだけのアニメを好きな人たちが怒りの声を上げている」ということを知ってもらいたい気持ちもあり、こういう形を取らせてもらった。
(以下、敬称略。順不同)
・暁の夜明けと夕暮れの空に
・夢幻の灰色帝国
・桜詩~SAKURAUTA~
・ぬるーくまったりと 3rd
理不尽過ぎる
アニメを仕事にしてる方々は、決して良い環境とは呼べない中で身体を限界以上に動かし私達にアニメを魅せてくれている。
そんな人達が何故、報われないどころかこんな酷い仕打ちや終わり方をしなければいけないのだろうか。
それも訳の分からない動機で放火をした奴に。
速報を知った時は「は?」って思いました。そして次第に許せない気持ちが沸き上がりました。
月詠さんが仰るように感情的にならず冷静になるべきかもしれません。しかしやはり怒りや悔しさが消えない。そのくらい今回の事は理不尽なんだと。
事故ならまだしも他殺、いやテロに等しい行為は受け流したくても受け流しきれない(事故も充分駄目だが)。
>この犯人が、仮に生きて裁判になって極刑になるのかそうでないのかは素人の私には判断出来ないが、このまま「好き勝手やるだけやって33人も殺しておいての死に逃げ」なんて許せるはずもない。
極刑もそうですけど一番厄介なのは精神鑑定とかで罪に問われない可能性が無いとは言い切れないところでなんですよね。そうなったら死に逃げよりもたちが悪い。
>事件は一つの要因、一つの要素、一人の犯人だけで原因が完結するものではないだろう。複数の要素や要因が絡み合って、事件や事故は起こるものだと思う。
マスコミがまた犯人はアニメオタクとか言って全ての原因を
そういう風に報道しなすりつけるような事はしないで欲しいですね。
>アニメ制作会社はもちろん一般的な会社や組織にもフィードバックすべきだ。そうすることが、第二・第三の同様の事件を防げる一手になり得るはずである。
それが理想的なんでしょうけど実現させるにはかなり厳しいかもしれませんね。事故ならまだしも、今回みたいなテロ同然の事件は防ぎたくても防ぎ切れない。特にアニメ会社は現状維持すら怪しいレベルの過酷な環境。金もそうだが組織の根本的な変化や法による改正も必要。一体どれだけの時間が掛かるのか……。
>今後、私たちのような視聴者やユーザーが出来る支援としてどんなものがあるのか。それが仮に出来なかったとしても、こうして意思をきっちりと示すこともまた一つの支援なのかなと思っている。
こういう想いだけでも必要なんだと思う。きっと社会復帰の助けになってくれると願うばかりです。
そして亡くなられた方のご冥福をお祈りします。