2019.07/14 [Sun]
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note- 第2話
- ジャンル：[アニメ・コミック]
- テーマ：[Fate/stay night]
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note- 第2話
『七つの星と永遠の檻（はこ）』
≪あらすじ≫
ライネスとメルヴィンからロード・エルメロイⅡ世に持ちかけられた難題――それはかつての彼の教え子、メアリ・リル・ファーゴにまつわる事件だった。
メアリは天体科を統べるアニムスフィア家の一門、ファーゴ家の一人娘。
かつての恩師の力を必要としたメアリに応じ、ファーゴ邸を訪れたロード・エルメロイⅡ世とグレイが目にしたのは、メアリの父、アーネスト・ファーゴのバラバラ死体だった。
天体科の伝統から外れ、現代魔術の様相を呈しているという犯行現場に対し、ロード・エルメロイⅡ世は解明に乗り出す。
（公式HP あらすじ 2話より抜粋）
≪感想≫
今回はアニムスフィア家が絡む単発回。アニムスフィアは、FGOをやっている人からすると聞いたことがある名かな。まぁ、私はFGOやってないし、それについて仔細を知りたいとも思わないが。
さて、魔術絡みのミステリなので当然普通のミステリのような推測は意味がない。それこそそれはエルメロイII世やグレイが口にしたようにハウダニット（どのようにして行ったか）、あるいはフーダニット（誰がやったか）という部分には無限の可能性があるからだが、一方でホワイダニット（なぜ行ったか）にだけは多少なりとも価値が見い出せる。
なぜ？
アーネストが今回このようなことをしたのは、永遠の命を得るため。
メアリが今回父の愚行を見過ごしたのは、永遠なんてないのだと突きつけるため。
魔術師絡みのミステリを前に、要するにトリックなんて意味がないということだ。今回も振り返れば、アーネストが自分の身体を切り刻み、天動説になぞらえて惑星に対応する自分の肉体の部位を所定の位置においたのは、たぶん誰か協力者がいたとかではなくてシンプルに魔術を使ったからなのだろう。そこに「どうやって」なんてことも、それを可能にしたトリックにも意味がない。
でも、魔術師だろうがその動機は他のミステリと同じように意味がある。いや、魔術師だからこそ意味があると言うべきだろうか。猟奇殺人者のように快楽や愉悦などで人は殺さない。事件を起こさない。通り魔的な犯行も行わない。エルメロイII世が言ったように魔術師は基本、その身と能力を隠匿し、根源を目指し続け、次代へとその研究と魔術刻印を受け継いでいく。良く言えば合理的であり、悪く言えば血も涙もない。今回だってアーネストが振るう虐待を知りながらメアリは何も出来なかったはずだと、魔術師にとって子は所有物に過ぎないからと、エルメロイII世も口にしている。そんな冷静で冷徹で、合理的で残酷な魔術師だからその行動には必ず「意味がある」はずだ。
というのは私の拡大解釈ではあるんだけどね。ただ、ホワイダニットに意味があるというのは、そういうことなんじゃないかなと思っている。そういう側面から見れば、確かにこの作品は「ミステリ」なのだ。他のミステリと異なり、トリックや犯人探しには大した意味がないけれど、動機という一点においては多大な意味がある。
まぁ、それが一般的なミステリで言うところの「読者や視聴者が、目にした情報だけで真相まで推理できるか」という要素を満たすかどうかはまた違うのだろうけれど。
余談。
メアリが最後に「また」と再会を暗示させなかったのは、そういうことなのかと邪推もする。邪推っていうか、類推というか、メアリは二度と逢う気がないのだろうな、と。魔術師である以上、時計塔には在籍するのだろうし、魔術師を廃業するつもりもないはずだけど。
さて、最後の最後まで書いておいてセイバー顔なグレイのこととか、戦闘シーンのこととか全然書いてないことに気付くなんという散々な体たらく（爆 でもまぁ、それは良いか。正直、戦闘シーンに関して言えばめちゃくちゃ良かったとは言い難く、昨今のアニメのレベルを考えればギリギリ及第点といったところだろうし、セイバー顔である意味はもちろんあるしそんなグレイの顔を見たエルメロイII世の反応に意味があることも文庫本を読んでいるので知っているのだけど、それはまだまだ10話近くストーリーが残っているのだから、ここで語ることでもないだろう。
≪TB先 参照リンク（URLアルファベット順）≫
赤字はTBが現在弾かれてしまっているBlog様です。
livedoorなどTBを廃止しているBlog様のURLは参考として載せています。
・https://tiwaha.blog.fc2.com/blog-entry-2787.html
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『七つの星と永遠の檻（はこ）』
≪あらすじ≫
ライネスとメルヴィンからロード・エルメロイⅡ世に持ちかけられた難題――それはかつての彼の教え子、メアリ・リル・ファーゴにまつわる事件だった。
メアリは天体科を統べるアニムスフィア家の一門、ファーゴ家の一人娘。
かつての恩師の力を必要としたメアリに応じ、ファーゴ邸を訪れたロード・エルメロイⅡ世とグレイが目にしたのは、メアリの父、アーネスト・ファーゴのバラバラ死体だった。
天体科の伝統から外れ、現代魔術の様相を呈しているという犯行現場に対し、ロード・エルメロイⅡ世は解明に乗り出す。
（公式HP あらすじ 2話より抜粋）
≪感想≫
今回はアニムスフィア家が絡む単発回。アニムスフィアは、FGOをやっている人からすると聞いたことがある名かな。まぁ、私はFGOやってないし、それについて仔細を知りたいとも思わないが。
さて、魔術絡みのミステリなので当然普通のミステリのような推測は意味がない。それこそそれはエルメロイII世やグレイが口にしたようにハウダニット（どのようにして行ったか）、あるいはフーダニット（誰がやったか）という部分には無限の可能性があるからだが、一方でホワイダニット（なぜ行ったか）にだけは多少なりとも価値が見い出せる。
なぜ？
アーネストが今回このようなことをしたのは、永遠の命を得るため。
メアリが今回父の愚行を見過ごしたのは、永遠なんてないのだと突きつけるため。
魔術師絡みのミステリを前に、要するにトリックなんて意味がないということだ。今回も振り返れば、アーネストが自分の身体を切り刻み、天動説になぞらえて惑星に対応する自分の肉体の部位を所定の位置においたのは、たぶん誰か協力者がいたとかではなくてシンプルに魔術を使ったからなのだろう。そこに「どうやって」なんてことも、それを可能にしたトリックにも意味がない。
でも、魔術師だろうがその動機は他のミステリと同じように意味がある。いや、魔術師だからこそ意味があると言うべきだろうか。猟奇殺人者のように快楽や愉悦などで人は殺さない。事件を起こさない。通り魔的な犯行も行わない。エルメロイII世が言ったように魔術師は基本、その身と能力を隠匿し、根源を目指し続け、次代へとその研究と魔術刻印を受け継いでいく。良く言えば合理的であり、悪く言えば血も涙もない。今回だってアーネストが振るう虐待を知りながらメアリは何も出来なかったはずだと、魔術師にとって子は所有物に過ぎないからと、エルメロイII世も口にしている。そんな冷静で冷徹で、合理的で残酷な魔術師だからその行動には必ず「意味がある」はずだ。
というのは私の拡大解釈ではあるんだけどね。ただ、ホワイダニットに意味があるというのは、そういうことなんじゃないかなと思っている。そういう側面から見れば、確かにこの作品は「ミステリ」なのだ。他のミステリと異なり、トリックや犯人探しには大した意味がないけれど、動機という一点においては多大な意味がある。
まぁ、それが一般的なミステリで言うところの「読者や視聴者が、目にした情報だけで真相まで推理できるか」という要素を満たすかどうかはまた違うのだろうけれど。
余談。
メアリが最後に「また」と再会を暗示させなかったのは、そういうことなのかと邪推もする。邪推っていうか、類推というか、メアリは二度と逢う気がないのだろうな、と。魔術師である以上、時計塔には在籍するのだろうし、魔術師を廃業するつもりもないはずだけど。
さて、最後の最後まで書いておいてセイバー顔なグレイのこととか、戦闘シーンのこととか全然書いてないことに気付くなんという散々な体たらく（爆 でもまぁ、それは良いか。正直、戦闘シーンに関して言えばめちゃくちゃ良かったとは言い難く、昨今のアニメのレベルを考えればギリギリ及第点といったところだろうし、セイバー顔である意味はもちろんあるしそんなグレイの顔を見たエルメロイII世の反応に意味があることも文庫本を読んでいるので知っているのだけど、それはまだまだ10話近くストーリーが残っているのだから、ここで語ることでもないだろう。
≪TB先 参照リンク（URLアルファベット順）≫
赤字はTBが現在弾かれてしまっているBlog様です。
livedoorなどTBを廃止しているBlog様のURLは参考として載せています。
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