ラーメン大好き小泉さん 2019春SP
原作既読、アニメ視聴済み。ドラマ版は未視聴。この原作自体はアニメ版で知った身。確かアニメ版と同じくらいかそれより早く実写版やってたんだよね。それくらいは知っている。
さて、この度2019春SPということでリアルタイムで観れるチャンスを得たので視聴。
基本は原作準拠といったところ。たださすがに「かん水のような黄色」とも言われる金髪のような髪型だけは再現するつもりはなかったらしい(この手の実写化で言うと、『掟上今日子の備忘録』では新垣結衣さんが実写化の際に銀髪のカツラで再現していた例もある。まぁ、一概にどちらが正しいともいえないが)。ただ、一部には弊害もあって、例えば悠の姉・絢音が「シャルロット~」と呼ぶ台詞は原作やアニメで小泉さんが金髪だったから。そこを金髪にしてないなら台詞は改めるべきだった。
個人的な欲を言うなら、髪色はダメで髪そのものはもう少しこだわりが欲しいところ。たぶんだけど原作の小泉さんがかん水みたいな髪の色をしているのと同じように「ラーメンの麺っぽさ」を表しているんだろうし、そういう意味でロングヘアーは緩くウェーブくらいはかけて欲しかった。あとはラーメン食べる前の「儀式」。原作では「同じところ、同じ結い方をすると頭皮が痛い」という理由でポニテだけじゃなく、サイドにしたりいろいろと髪型のバリエーションを魅せてくれていたので、そこが実写版だと全てポニテになってしまっていて、「どうなの?」と。そこは労力カットするところじゃなくね?って思ってしまう。
さて、ビジュアル的なところはともかくとしての本筋。ストーリーは1時間でだいたい3~4つくらいのエピソード。テンポは良い。前述のように原作準拠の作りをしているので、原作既読だとだいたいその後の展開が読める分だけ安心して観れた。
紹介の都合なのか、出てくるラーメンは結構違うことがあったけど、まぁそれはそれかとも思う。とりわけ、北海道から転校してきた小川さんが絡むエピソードのラーメンは全替え。お昼のメニューは「ラーメンサラダ⇒すみれのカップ麺(高校の昼食でカップ麺? お湯は食堂からもらったのか?)」へ、家族で食べに行こうとするラーメンは「醤油系⇒味噌系」となり、さらに悠が迂闊なことを言ってしまうのも「つけ麺はラーメンか?⇒担々麺はラーメンか?」に変更されている。
原作を読んでいると違和感を覚えるところもあるにはあるが、そこは上手く小川さんが小泉大好き悠より優位に立つという形でコミカルに全体を仕上げて流れがきっちりと出来た中でのことなので、私はそこまで悪くはなかったかなと思う(むしろ小川vs悠の小泉争奪戦的なところは、原作よりも面白く描かれている気もする)。
主演の早見あかりさんのビジュアルと演技力にだいぶ左右される作品なのでそこは人を選んでしまいそうなところだが、でも原作既読者でも「こんなの観れるか!」と匙を投げずに済む程度には原作をリスペクト(特にストーリー面において大きな変更点が少ないのが好感を持てる)した上で作ってくれているので、実写ドラマ作品の中では「観れる」作品だと思う。
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