おっさん、不労所得で帝国を導く2

著:藍藤 唯 発行元(出版): KADDOKAWA(ノベル0)
≪あらすじ≫
かつては帝庁にその人ありと謳われた有能な若手魔導師。現在は不労所得を原資に、趣味に邁進する怠惰な地方領主。―その名は、リュウ・クレソン。教え子達が持ち込んだ無理難題を解決し、再び悠々自適な生活に戻っていたリュウ。そんな彼の元を、クルーエルの秘書にしてかつての後輩、ヘレーネが訪れる。聞けば、イルミーナ、ラピス、パテルの3人で立ち上げた航空輸送事業に関わる仕事でクルーエルが忙殺されており、最終的に全てヘレーネに任されることになったのだという。そこで「先輩が3人をほっぽり出して辞めたのが悪いんです!」という暴論をひっさげ、問題解決の依頼に来たというのだが…。
(裏表紙より抜粋)
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≪感想≫
まさかの第二巻。正直出るとは思ってみなかったが、結構売れてるというか一般的な評価は良いらしい。乗ってる電車に広告出ててびっくりしたもの(笑
さて、本作では新キャラにしてかつての後輩・ヘレーネが登場。そんなヘレーネを影ながら助けるというのが大まかなストーリー。前作では三人のヒロインに対してそれぞれをメインとした短編集の形式を取りつつ、最終的にそれを一つに纏めるという手法をとっていたが、今作は長編と称して問題ない形を取っている。そのせいかちょっと全体的にやはりテンポが悪い。長編らしさというか、長編だからこそ魅せれる部分というのが正直なかったのが辛いところか。
またリュウがちょっと動きすぎていて(わざわざ問題の地にまで何かしらと理由をつけて自ら赴いてしまう)どうなのかな、とも。その割に彼が出すアイディアに、一巻ほどの切れ味がないのがね。相変わらず領主というか表向きの地主なのでポンと大金出す辺りは、タイトル通り「不労所得で帝国を導く」ことをしてはいるのだろうけれど…。
一巻に比べるとちょっとインパクトも弱く、ネタとしても纏まりに欠いたか。時折出てくる一巻のヒロインもイルミーナ以外は意義が薄いので、それならば正直出さない方が良かったのでは、と思ってしまうレベル。
評価は、★★(2点 / 5点)。
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