ガンダムビルドダイバーズ 総評
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[ガンダムビルドダイバーズ]
チャンピオン、クジョウ・キョウヤのガンプラバトルを目にして、自分もGBNの世界に飛び込む決心を固めたミカミ・リクと、親友のヒダカ・ユキオ。ダイバーのリクとユッキーとして初めて歩く電脳仮想空間ディメンションには想像以上の光景が広がり、驚きの連続がおさまらない。だが、そんな2人を物陰から見つめる1人のダイバーがいた。
(公式HP あらすじ 1話より抜粋)
そんな『ガンダムビルドダイバーズ』の私の評価ですが...
A+
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
ガンダムビルドダイバーズ 総評
放映日:2018年04月~2018年09月(全25話 ※別個、ネット配信の0話有り)
私が視聴した放映局:テレビ東京
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:B
素人アニメブロガーの私でも明確に解かる一貫したテーマ、それに沿う主人公・リクの清々しいくらいの姿など描くべき上での根幹という部分はかなり良かった。これだけならS評価を出したいくらいに。
ただそれを肉付けしていった際の個々のストーリーがダメ。結局、前期パート、後期パートの両方でシステムな部分のストーリーに終始してしまった点(裏を返せばそこも一貫性はあったので、賛否は表裏一体なのだが)、そうした中で運営や大人・先達たちを悪者に描いてはいるが描き切れていない点などマイナス面も多々。
演出 評価:A
ガンプラバトル面ではさすがガンダムシリーズといったところ。
ただ、大々的に打ち出したはずのフォースというスタイル、最大10対10でぶつかり合うフォースバトルという部分はほぼ本編中では描かれず…。主人公のフォースがその半分の5機しかいなかったことなどもあるのだろうが、結果的にガンプラ系の前作『トライ』の3対3との違いというものをそこまで明確に演出し切れなかった。
作画 評価:A
レベルは高い。必要なシーンで必要なクオリティになっている。
ただ逆に言うとそうじゃない場面での、意図的な手抜きというか労力配分というのは目に着きすぎたかな、とも。とりわけ2クール目に入ってからが大きかったか。
CAST 評価:S
なんといってもリク役の小林祐介さんの熱演を評価したい。
全体的にキャラとのマッチング、キャスト陣の布陣もバランスが良いと思う。
OP/ED/BGM 評価:S
個人的には第二期EDがかなり良かった。それを含めて全体的に曲自体が良い。
総合 評価:A+
内訳:S評価(5点)×2+A評価(4点)×2+B評価(3点)×1=A+(4.2点+0.1点)、続編期待の点につき0.1点加点
ガンプラ系アニメの新作。前作までの設定を完全に刷新しての、完全新作として再スタート。
バトル一辺倒だった前作までの流れとはやや趣きが変わっている点を個人的に高く評価したい。特に主人公・リクが、強くなりたいという気持ちはもちろんあるのだけど、「戦うためにGBNをやる」のではなくてGBNの全てを楽しみながら、ブレイクデカールを止めるため、サラを救うためという目的のための手段として戦っているという部分が前作までの大きな違いだろう。
加えてリク自身の純粋さ、真っ直ぐさも相まってアニメの主人公としても近年まれに見るくらいの良い子。
ただそうしたリクの良さや彼を支え共に歩むフォースメンバーしか光らなかったというのは作品としては苦しいところのような気はした。
とはいえ、路線としては前作までのビルドファイターズ時代と比べるとかなり個人的に好印象で好感触。この路線での続編を期待したい。
おまけ
ベストキャラTOP3
1位 ミカミ・リク
近年のガンダムシリーズの主人公としてももちろん、近年のアニメ主人公の中でもトップクラスに好感が持てる良い主人公。
2位 マギー
最後までリクらを支え続けた、数少ないリク派の「大人」。マギーの在り方や言動に「(あんな大人連中ばかりだけど)まだ救われる」と思った視聴者も多いのでは?
3位 シバ・ツカサ
前期パートのボスにして、後期パートのキーパーソン。もう少し丁寧に描いて欲しかったところもあるが、前期パートの使い捨てボスにならなかった点は良かった。
- at 10:51
- [アニメ(放送終了):ガンダムビルドダイバ-ズ]
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NoTitle
個人的にですがビルドダイバーズは「本物」と「偽物」の対立というより「自覚」と「勘違い(錯覚・思い込み)」の対立だと思いました。
「遊び」を全力で楽しむものではなく、「遊び」が自身の「命」そのものだという勘違い。
無印ファイターズでそれに近いのがレナート兄弟でした。ガンプラバトルは「遊び」ではなく「戦争」だと。
ただ、彼らの場合はどちらかといえばあくまでもプロフェッショナル的な感じでそこに自身の命そのものを反映してる感じはありませんでした。
仮に命を反映していたとしてもファイターズの世界はプラフスキー粒子の摩訶不思議な能力やアシムレイト、悪のガンプラ組織などぶっ飛んだのがいるので一周回って命を反映しててもしょうがないかなと私は思います。
遊戯王みたいな何でもアリ的なものだと。
ですがダイバーズは違います。GPDといった超技術が存在したにせよ、プラフスキーや悪の組織といったファンタジー要素は恐らく無く現実よりの世界観だと思います(サラの存在やツカサは別にして)。
GPDも含めてあくまでも遊びの世界。そして舞台はオンライン。それは紛れもなく「命」無き「偽物」。
ツカサはGPDこそが本当の戦い。「本物」だと言いました。
ツカサは「錯覚」していたと思うんです。
強さを求めていた訳ではない。ましてやレナート兄弟の様にプロ気取りではない。
ツカサはそこに自身の「命」、「生」を感じていたと思います。
GPDのリアルによる破損による遊びにのめり込み過ぎて弱肉強食の世界で生きている。「生死」を感じていると錯覚してしまった。
だから壊れても殆ど影響の無いGBNから「生死」を感じないと思い込み「偽物」だと称した。「命」無き偽物だと。
けどそれはツカサの勘違い。劇薬に慣れすぎて刺激の弱いものに欲求不満を抱いていただけ。
遊びを遊びとして認識できなくなっただけ。それをツカサは分からなくなっただけ。
そしてGBNのユーザーの大半もそう。彼らはリアルの生活もあるのにまるで自分達はGBNの世界の住人でその世界こそが現実だと思い込んでいた。「偽物」を「本物」だと「勘違い」し。
GBNが終わる危機になった時、殆どの人がゲームが「出来なくなる」等と思わず「世界が終わる・消滅する」と感じた。
これが私には違和感を感じました。まるであたかもGBNという世界が実在する世界で現実であるかの様に。
キョウヤ(達)もそう。月詠さんが語ったように自分をGBNの守護者、勇者だと勘違いしていた。GBNという実在するファンタジー世界を守る者だと思い込んでいた。
仮にもユーザーなら世界を守るなんて言わずこのゲームが潰れるのが嫌だから全力で戦うと言った方がまだ良かった。
ツカサはリク達を「偽物」だと言った。キョウヤやロンメルは「遊び」を「遊び」として思わなかった。人生の一部とは言ったがまるで人生そのもののような抵抗をした。
サラというGBNから生まれた電子生命体という「本物の」存在を否定してまでGBNという「遊び」という名の「現実世界」を守ろうとした勘違い者達。
リク達はガンプラを、「遊び」を全力で愛し楽しんでいた。純粋な好きだった。マギー達も「遊び」だと自覚していた。だからサラという「本物」を全力で守り救おうとした。
「本物」と「偽物」は遊びだと自覚しているかしてないか。
「遊び」だと自覚していたリク達の方がずっとずっと「本物」なんだと私は思います。それを貫いたリクは本当に良かったです。
でも、フルダイブという私達の世界には無い技術なので実際にやってみたらゲームと現実が混ぜ混ぜになってしまうのも仕方がないのかもしれませんね。VRですらその世界にいると脳が錯覚してしまうくらいですから。
けど運営、お前達は違うだろ。
世界の命運とか何か言ってたけどお前達までその世界の住人だと勘違いしているのかと?
もっとこう現実的に経営者的な立場で「私の首が飛ぶ」とか「どれだけの被害損額になると思う?」とかリアルを自覚している様な発言をして欲しかったです。たかがガンプラバトルと言うくらいなんだから。手のひら返しも酷かった。運営としてそれで良いのか? 上司が聞いたらすぐに首になりそう。
それと結局必殺技要らなかったですね。殆ど攻撃系だし、原型機でもないのにトランザムやFXバースト使うし。最初からスキャンでオリジナル技認識で良かったと思う。
次回作があるならもっとガンプラとオンラインを活かした続編が観てみたいです。
バグ関連はもう勘弁です。7割くらいバグ絡みでしたし。