ガンダムビルドダイバーズ 第25話(終)
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[ガンダムビルドダイバーズ]
『新しい世界』
≪あらすじ≫
レイドボスがバグの影響によって凶暴化し、各地に変異体が出現。極東ベースのロビータワーに取り付いた変異体は急速にメインシステムへの浸食を行い、このままではGBN世界が崩壊してしまう。リクや仲間達、そして全ダイバーの力を結集したレイドバトルが幕を開ける。
(公式HP あらすじ 25話より抜粋)
≪感想≫
1.大団円! だけど胸を張って見せられる?
大方の予想通りの大団円。それは視聴者も知っていただろうし、スタッフもそこから逆算しての物語構成だったとも思う。けれど、そう考えるとサラを巡る一連の騒動というのは結局なんだったのか、とも思ってしまうわけだ。特にチャンピオンらが謝罪してしまう展開になってしまった点はそれをより助長している。
チャンピオンらに限らず多くのダイバーたちは、今回のレイドボス暴走に対してリクらに協力的だった。まぁそれはラストバトル的な部分があったにせよ、「いやいや、お前らちょっと前(前回)まで散々リクらを否定してきたじゃねーかよ」と言いたくなる。
この展開はここじゃダメだ。この展開をやるなら前回ないと意味がない。前回、一部のトップランカーたちだけの有志連合があたかもGBNの総意であるかのように言うチャンピオンやロンメルらに、こうして名もなきダイバーたちがリクを味方することで「そうじゃない、本当のGBNの総意はリクたちにこそ共感してるんだ!」と強烈に伝えられたはずじゃないのか。それは同時に、運営はともかくチャンピオンら一部のトップランカーたちに「自分たちがGBNを守らないといけない、自分たちこそがGBNの守護者・救世主なんだ」という「驕り」なのだということを突きつけられたはずだと私は考えるのだけど、どうだろうか。
まぁ、一番迷走したのは運営か。「君たちに賭けたくなった」って、運営は何を「賭ける」んだろう? GBNの命運? まぁレイドボスのバグ暴走でもう運営では手に負えない状態になっていたのかもしれないが、その辺りもやや不鮮明。ナレーションで運営のオペレータが「もう我々の力ではGBNを維持出来ません!」⇒「やむを得ない。少しでも可能性があるなら」という展開なら解かるんだけど、そういうところも詰めが甘い。
結局、こういった展開に対して何が言いたいかと言うと、この作品をじゃあ胸を張って子供に見せられるかということ。それは「私たち視聴者が」ではなく「作っているスタッフが」である。とある監督は「子供向けのアニメだからこそちゃんと作らないといけないんだ」という発言をしていたように記憶している(うろ覚えなのが申し訳ないが)。
その通りだと思う。
現代社会で子供が身に付けるもの、口にするもの、そして目にするものなどにとにかく過度に、過敏に反応している気がする。ならば、この夕方に放映してるこのアニメにはそういった視点はあるのか。そういった視点があった上での前回までの展開・物語だったのか。
確かに「終わり良ければ総て良し」という言葉はある。けれど、つじつま合わせ的な、批判的な人なら形だけの、表面上の大団円と言われても否定し切れないこの最終回は……本当にあるべき姿と言えるのだろうか?
2.絆の薄さ -オフ会開催は逆効果- ?
駆け足気味にAパートでバトルは終わって、Bパートはサラの騒動、その後のレイドボス掃討戦を終えての打ち上げとなった。ビルドダイバーズの面々に、マギー、タイガーウルフ、シャフリヤール、そしてチャンピオンがリアルな現実で参加する形となった。まぁ、その場はこの一連の騒動の中心にいたり、ビルドダイバーズを応援してくれた人たちへリアルにやってきたサラの紹介を兼ねていたとも思うが(だからオーガやドージも呼ばれていた。他のメンツは分からないが)。
ただ、一方で感じたのは「絆」の薄さ、あるいは弱さだった。
オンライン上のゲーム。リアルでの本名も顔も分からない相手だけど、そのゲームを通じて出来た絆は実際の友人との絆・友情と決して引けを取らない。そしてその世界だから出会えた人(サラ)もいる。
それこそが、リクが感じたものじゃなかったのだろうか。
なのにBパートでみんなに逢ってしまっている。それは、実はアヤメがリアルでも合流した時点でも想っていたことなんだけど、「そもそもリアルで逢う必要が本当にあるの?」ということ。オフ会などでリアルに逢って話して初めて本当の絆、友情になるみたいな演出に結果としてなってしまっているのはいかがなものか。
前作までのファイターズ系ならこれで良かった。実機を動かしているし、現実世界でバトルしているのだから嫌でも顔は合わせるのだ。けれど、GBNは違う。あくまでオンライン上のゲームなのだ。なら、ゲームの中で逢えば良かったのでは? シャフリヤールはリアルが超お金持ちで自家用ジェット使ってやってきたから良いし、他の面々も関東圏内(?)だからあっさり集まれてしまったから違和感が薄れているけど、ネットじゃないと会えない人(ロンメル隊の人とか)だっていたかもしれない。そうしたらどうだろう? ネットの中で逢えるのに直接会うというこのオフ会にどこまでの意味があるのか?
結局、それが相対的にこの作品の「絆」だったり「友情」だったりのものの価値を下げてしまった気がする。
余談
まぁ、あとは細かいところでツッコミどころはいろいろあるにはあるんだけどね。でもまぁ楽しめたからいいかとも思っているけどね。本質としてはアニメだから楽しいかそうじゃないか、というのがそこが究極的に大事な部分ではあるし。
リクの好きと言う気持ちを貫く部分にも、最近のアニメにはなかなか感じ辛い部分をストレートに表現してくれていてそこも私としては高く評価している部分でもある。
欲を言えばサプライズは欲しかったかな。っていうか、マギーらのリアルがダイバー姿と大差ないって言うのがもったいないなぁって思った。ロンメルみたいにオンラインゲームなんだから、そのアバターではもっと遊んでいて欲しかった。例えばマギーさん、リアルだとオカマじゃくて超美人の女性だとか、タイガーウルフのリアルがコーイチも真っ青な痩躯の青年、あるいは少年とか。まぁ、チャンピオンは前作までのメイジン枠だからああいったガチハンサムになるんだろうけど(笑
あとは公式HPも大きく情報更新。マギーらのリアルがあるほかサラのモビルドールも。でもスタッフはそこにももうちょっとひねって欲しかったな。「モビルドール」と言う単語は『ガンダムW』ですでに出てきているのだから、「モビルフィギュア」とか「フィギュアライズモバイル」とか。
一番の驚きはEDのカット一瞬で出てきたRX-零丸のフルアーマー形態もちゃんと公式HPに出てたことだけどw
総評は後日やる予定。
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- [アニメ(放送終了):ガンダムビルドダイバ-ズ]
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そもそも仲良く大団円するに、ユーザー同士と運営などを対立させるのはあまりも悪手と思います。子供でも喧嘩した友人と仲直りするのはどれだけ大変なことがわかります。それを全員こんなに簡単に協力し合うでは違和感がすごいでしょうね。