ルパン三世 PART5 総評
ルパン三世と次元大介はフランスにいた。
ある田舎町のアパルトマンの一室からドラマが始まる。
麻薬や銃など非合法な物まで何でも買える闇のサイト、‘マルコポーロ’。
デジタル通貨を盗み出すため、ルパン達は厳重に警備されている巨大サーバ施設へ侵入する。
そこで出会ったのは謎の天才ハッカー少女、アミ。
ルパンはアミと共に、マルコポーロの罠に立ち向かっていくが、
敵が仕掛けた‘ルパン・ゲーム’により、全世界から監視されるハメに。。。
しだいに明かされるアミの謎、そしてルパン三世の過去を知る男の出現ー
ルパンはいまだかつてないほどの窮地に立たされていく!
(公式ホームページ イントロダクションより抜粋)
そんな『ルパン三世 PART5』の私の評価ですが...
A
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
ルパン三世 PART5 総評
放映日:2018年04月~2018年09月(全24話)
私が視聴した放映局:日本テレビ
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:B
ちょっと辛めな評価だとは思うけれど。
結果的に良くも悪くも既存ファンありきのファンサービス的な24話だったと思う。それはこれまでの各PARTを意識した単発回があったり、カリオストロの城を始めかつての人気シリーズなどを匂わせるようなシーンが多かったり。
それは確かにファンを喜ばせるだろう。でも、それだけだ。もはや終わらない(終われない)コンテンツとなった『ルパン三世』というシリーズを観た時にPART5が後のルパンシリーズに残せたものってなんだろう、って考えると多分何もない。そんな感じ。あと、不二子の達観した立ち位置っていうのもちょっとね。
演出 評価:S
現代における電子テクノロジーの拡充を良く反映した演出と設定。ヒトログの設定はなかなかに面白いと思ったし、他の部分でも同じような感じ。
作画 評価:S
この辺りは2クール作品で通してこのクオリティ、加えて単発回ではそれぞれのPARTを意識したリデザインが出来るのだからさすがと言うほかない。
CAST 評価:A
ルパン・次元役を除く新キャストの成熟っぷりはさすがといったところか。新規キャストも悪くない。問題は不二子役の沢城みゆきさんの産休・育休入りで今後のシリーズ展開をどうするのか、というところか。
個人的に次元役の小林さんにはまだ続けて欲しいところだが、PART5が終わってどうなるか…。
OP/ED/BGM 評価:B
OPはマイナーチェンジだが演出が良かったので高く評価しているつもり。一方でEDはちょっと微妙かも。
総合 評価:A
内訳:S評価(5点)×2+A評価(4点)×1+B評価(3点)×2=A(4.0点)
PART5となったルパンシリーズ。前述の通り、総評としてはファンサービス的な部分に終始してしまった、というのが率直なところだ。
たぶん同じ内容をOVAとかでやる分には問題なかっただろう。それを観るのは本当にファンだけだから。でも、地上波でしかも「PART5」を銘打ってまでやった内容が、過去の人気作などに依存するような形というのは正直いかがなものか。
もちろんそれだけじゃない。新キャラもいたし、SNSやネットが拡充している現代を良く反映した内容や切り口になっていた点は評価しているつもりだ。
けれど、最後はそうじゃない。「変わらないものがあってもいい」そんなメッセージにも否定的ではなく(むしろ肯定したいけど)、ルパンたちもそれに対応したり我を通したりしているのだけど、やっぱりどこかで喉に刺さった小骨のように「何か」が引っかかる。
その「何か」というのを上手く言葉に出来ないのだけど、たぶん過去への依存なのかな、と。アミやアルベール、エンゾと新キャラを出しながら結局焦点がロクに当たったのはアミくらい? アルベールは自分パートではなかなかだったがシリーズ通してのキャラとしてはやはり弱い。エンゾはまぁラスボスだからあれでもよかっただろうが。
新キャラに焦点を十分に当てられないのなら出す必要はない。従来通り、単発オムニバスを24話続けるのも良かったのでは? その中でネット社会となった現代のエピソードを数多く出せばいい。そうした中でまぁ24話もあればその中で3~4話くらいは過去作品ファンへのオマージュなんかがあっても良かっただろう。
でもそういう形じゃないから、引っかかるし評価し切れない部分がある。ルパンファミリーを描くなら新キャラは本当に必要だったか? 新キャラを出すならそこに十分にスポットが当たってそのためのストーリーになっているか?
その両面のいいとこどりをしようとして失敗した、そんなPART5な気がする。
NoTitle
今作SNSを使いこなしたりヒトログといったものがでてきて
それはおもしろいと思いました。
でも最初はおもしろかったのに終盤で失速してしまう
エピソードがちらほら。
各エピソード4話でなく5話か6話くらいあったほうが
いいと思いました。
幕間のしょーもない話はいらないので。
ヒロインのアミが充分キャラとして活かせていましたが、
アルベールをもっと活躍させてほしかったですね。
なにより銭形のとっつぁんがあまり話に絡んでこないというのが…
ヤタ刑事もせっかくの銭形警部の相方なのに影が薄いです。
次元の早打ちに対抗できるとかSNSに精通しているとかいう
能力があってもよかった気が。
私としては、ルパンがフランス警察に潜入して
アルベールとコンビを組んで事件の捜査をするとか、
(ルパン一世はフランス警察のお偉いさんになりすまして、
事件の捜査をしています)
銭形警部が記憶喪失になってルパンたちの仲間になって
一緒に泥棒をするとかいう話をみたかったです。
ルパンが偽名で探偵事務所開いてもよかったかも。
最後エンゾが突然人間性取り戻したのもよくわかりませんでした。
アミの説得で人間性取り戻すとかしてもよかった気が。
というか、本社ビルと運命を共にするのかと思いました。
今作、ルパンの過去がわかるというのならルパンが
泥棒という職業を選んだ理由が知りたかったですね。
先祖が泥棒だったからなのか、はたまた別の理由があるのか。
もっとおもしろくできたように感じた作品でした。