ライオンの歌が聞こえる 平塚おんな探偵の事件簿2

著:東川 篤哉 発行元(出版): 祥伝社
≪あらすじ≫
“雌ライオン”こと名探偵・生野エルザと猛獣使いの助手・川島美伽のもとには日夜、風変わりな依頼が舞い込む。ある日、地元の女子大生から“恋人の聖地”で元彼と永遠の愛を誓って鍵をかけた南京錠を外してほしいと頼まれる。二人は任務を遂行するが、後日彼女は密室状態の部室で首を吊って死んでいて…!?(「首吊り死体と南京錠の謎」)湘南の片隅で本格推理が光る、ガールズ探偵ミステリー!
(裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
ライオンシリーズ? の第二弾。単行本サイズではすでに発売されていたものの文庫化。
全四話の短編集。表紙は七夕か、夏祭りかという様相だがそういったエピソード一切なし(笑
全体的にミステリーではあるのだけど、レベルと言うか難易度と言う部分ではかなり低めな作品がほとんどを占める。たぶん、結構な人がその摩訶不思議な謎の真相には多かれ少なかれ近づけるような気がする。
ただ、それでもストーリーとして成立しているのはキャラクターの個性の強さとそれを活かしているところなんだろう。破天荒な女探偵・エルザと語り部を兼ねる助手・美伽の掛け合いがハマっているから、(こういう言い方は失礼だが)この程度の謎・ミステリでもストーリーとして成立している。良く言えば読みやすいとも言えるか。
各短篇の依頼人も個性があり、サブキャラの宮前も良いキャラ。
一般文庫とライトノベルの中間的な「キャラクターノベル」という分野が昨今大きく飛躍している中で、まさしく本作はキャラクターノベルと呼ぶにふさわしい内容だと思う。
評価は、★★★☆(3.5点 / 5点)。
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