地獄少女 二籠 第21話
地獄少女 二籠 第21話「紙風船 ふわり」
<あらすじ>
依頼人は来生洋子。ターゲットはかつて付き合っていた都丸誠と言う男性。誠に尽くしたために全資産を使い込まれ、子供まで身ごもったが新しい女性が出来て逃げていたところをつい先日、洋子が発見したのだった。
誠の方には新しい女性がいることもあって、復縁には乗り気ではない。冷たく突き放された洋子の様子を見て、すでに藁人形としてバッグの中に納まる輪入道の糸を解くだろうと、近くのテラスで見守るあい、一目連、そして骨女。
「いるよ」
あいの一言で洋子に視線を向けた骨女。そこには、洋子から自身の死と妖怪化に大きく関わった女性の霊が出ていることを見つけた。
続きはOPENからどうぞ。
<感想>
う~む、感想が難しいお話ですが、敢えて言うなら
久々のお仕置きタイム
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
って感じでしょうか(ぇ いや、お腹を突き破られたシーンはかなり痛そうでしたけどね。まぁ、因果応報と言うか当然のお仕置きなのかもしれませんが。
さて、今回は骨女の過去が一通り判りましたね。
・本名はつゆ
・薬屋の二代目らしき新三郎と言う男に拾われたが、騙されて遊郭に借金のかたとして入れられた
・数年で遊郭でも有数に(多くの貢物をもらう)
・きよと言う後輩がいた
・きよを何とかして逃がそうとした(真意は不明)が、きよに裏切られ切り殺される(→その後、既出の川に捨てられ流される描写へ)
・地獄の果て(?)と思われるところで、無念の気持ちを持つ霊魂が寄り集まって骨女として誕生
・現世で男を騙している(?)ところをあいに拾われる
箇条書きにしてこんな感じです。
とりあえず判らないのは、きよを逃がそうとした理由ですね。きよに自分と同じ道を歩ませないためなのかもしれませんが、逃げたところで生活場所や資金などを考えるとかなり無謀。
そもそもにして裏切られる要素はあったわけですよね。かなり独りよがりで、逃げることを他人に勝手に決定されれば、そりゃ幾らバカだって「嫌だ」というし、逃がされないために何かしらの手段を講じる。良かれと思ってやろうとしたんでしょうけど、彼女の意思が欠けていたのが原因ですね。
そもそも、きよは一言も逃げたいなんて言っていないことを考えれば、骨女(当時はつゆ)が勝手にきよに過去の自分を重ね合わせて、自分に出来なかったことをきよに押し付けていただけだったわけで。
骨女が誕生した河原は、個人的推測ですが一目連が妖怪化した場所と同じではないかと思います。
ちなみに妖怪時に人間(おそらく主に男性)を騙していたのは、意図的なものか、それとも本能的に本気で慰めて欲しかったのかは不明ですね。
きよに関しては……まぁ、普通の女性だった、と言うことですかね。ただ、他人(特に男)への依存度が高すぎる、と言う欠点を持ちますけど。
きよの最大の欠点は自分の立場を理解していなかったこと、ですね。
遊女である以上、相手が本気となるケースがどこまで稀なのかは、私には判りませんが、やはり稀なケースだと思うのです。そう言うところで遊ぶ男は、金があって、この時代に金があることはイコール地位があることですから、地位のある男性がこの時代に選ぶのは、自身の地位を高めるか、そうでなくとも政治的な意図の強いケースが多かったでしょうから、きよが選ばれる可能性はほとんど無かった。それなのに、それを理解出来なかったことが全ての始まりかと。
よほどの愛してくれていない限り、身分を放棄して駆け落ちするケースは稀。それを考えると、骨女がきよを逃がそうとしたのは自分が同じように男性の立場を理解しきれず騙されたことが、きよにも起こりうると考えたからなのかもしれません。
ただ、「つゆ姉さんに私の恨みは判らない」と最後に言ってましたけど、そのつゆを騙して死に至らせた本人が言うセリフではないですねσ(^◇^;)
ちなみに骨女は、きよが橋の上から飛び降りて絶叫してましたが、幽霊が飛び降りて死ぬんですか? もう死んでるはずなのに……。
さて、現世に戻って洋子と誠のことですが、こちらは単にきよと着物をくれた侍をトレースしている程度かな、と。
本音を言えば、どこまでが洋子の本音だったのか知りたかったですね。あそこまで誠に尽くし、誠を信用しようとしたのは洋子の本心だったのか、はたまたきよが乗り移っていたからなのか……。
ちなみに洋子の言っていたことはさっぱり意味不明というか、矛盾してました(これがきよが乗り移ったからなのか、彼女が生まれ持った本質的なものなのかは判りませんが)。相手に「好きじゃなくても良いから」と言ったところで、じゃあどうして欲しいの?となるのはある意味当然ですよね(誠が「やっぱ金か」と切り替えしたのはこういうことだと思います)。好きじゃなくて戻ってきたと仮定して、形として戻ってくればそれで洋子は満足なのかと問えば言葉の上では満足と応えてもいずれ満足しなくなって誠への要求が追加されるだけでしょうし。
次回は「憧憬」。展開としては二籠の1話みたいな展開になりそうで、欝になりそうな予感です。いじめられっ子を救う年上のお姉さんは、実はいじめを指揮していた、あるいはいじめに関わっていたみたいな。いや、さすがにそんな1話みたいな展開はない……かなぁ。
<MVC>
あい
ほとんどセリフはありませんでしたが、やはり存在感はありますね。骨女の「いつかきよを拾っておくれ」と言う言葉に返事をしなかったのは、彼女としては骨女を手放すつもりがないからだと信じています。というか、きよを拾うに値するだけの存在かと言われれば、あいは首を縦に振らない気がする( ̄∇ ̄;)
(2007年3月4日10:00一部追記)
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
・http://blog.livedoor.jp/natsu_ki00/archives/50491835.html
・http://blog.livedoor.jp/radical_weapon/archives/50867925.html
・http://chalcograhie.blog21.fc2.com/blog-entry-2186.html
・http://futarinoneko.blog61.fc2.com/blog-entry-559.html
・http://omochiyasan.blog69.fc2.com/blog-entry-549.html
・http://plaza.rakuten.co.jp/yorozucat/diary/200703030001/
・http://raitoningu.at.webry.info/200703/article_4.html
・http://rincolu.blog15.fc2.com/blog-entry-1220.html
・http://seraraku.blog58.fc2.com/blog-entry-536.html
・http://takoyaki-tako-tako.de-blog.jp/takotako/2007/03/post_3b24.html
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