赤い雲伝説殺人事件

著:内田 康夫 発行元(出版): KADOKAWA
≪あらすじ≫
素人画家・美保子の「赤い雲」の絵を買おうとした老人が殺され、その絵も消えた!!絵のモデルとなった瀬戸内海に浮かぶ寿島は、原発誘致にからみ村が二分され、大きく揺れ動いていた。そしてまた新たな殺人が…。莫大な利権をめぐって、平家落人の島を舞台にくりひろげられる骨肉の争い。絵に秘められた謎と殺人犯人を追って、私立探偵浅見の名推理が冴える!!長編伝説推理。
(裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
浅見光彦シリーズ。
二弾目にして小松美保子が登場。案外初期のキャラが人気あるんだなぁ、と遺譜を読んだ身としては思ってしまう。
さて、本作は原発誘致に村が二分する中、東京で起きた偽装自殺殺人事件から端を発する長編ミステリ。初出が古い作品なので当時の感性や時代性みたいなものが深く理解出来ていない部分もあるので、あれこれとは言い難い部分もあるのだけれど、そういう気概みたいなものは感じられた。個人的には政治的なドロドロさみたいな感じが、今も昔も大差ないんだな、みたいな(笑
ミステリとしては、睡眠薬を用いたトリックと心理的なものを活用したトリックの二つが主だったところ。トリックを作るのも破るのも便利なんだな、と再認識したよ、睡眠薬(苦笑
全体的には謎解きがあっという間、というのが三つ読んだところでこの浅見光彦シリーズなのかな、と思い始めたのでそこはまぁいいか、という感じ。
あと、前作があった割にあっさり美保子に詰め寄られちゃうんだな、と(爆
評価は、★★★☆(3.5点 / 5点)。
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