地獄少女 二籠 第18話
地獄少女 二籠 第18話「あのひとの記録」
<あらすじ>
武田里奈(たけだ・りな)は、結婚を間近に控えた女性。世間では行き送れ、とも言われかねない年齢だが、ようやく縁が巡って来た。彼女をほとんど男手1つで育て上げた父・公平(こうへい)もそれを喜んでいた。
その矢先、公平が家を出て行って妻・美千代(みちよ)を引き取ると言ってきた。美千代は彼女の不注意の事故、と言う交通事故に遭い、首から下と右腕以外不随になる障害を抱えていた。
自分と父を捨て出て行った美千代を引き取ることに反対する里奈だったが、公平の意思は固い。仕方なく、引き取ることを認めるが、世話はしないと誓う。
だが、美千代の傲慢な態度で目に見えて公平が衰弱していくのが見えると、里奈も仕方なく美千代の世話をすることにしたが......。
続きはOPENからどうぞ。
<感想>
憂鬱……というより、複雑だorz
本当にいろいろと複雑なので1つ1つ個別に見ていくことにしましょう。
○里奈
被害者だと思います。彼女からすれば、どうしてこのタイミングなのか、と言いたいでしょうね。せめて結婚式を済ませ、彼女が家を出た後ならまだ……まぁ、まだ何とかなったかもしれないでしょうに。
彼女に何か非があるか、と問われると少なくとも私には思い当たりません。良く頑張っていたと思います。最後にその努力が全て報われなかったことだけが哀れで、それが今回の憂鬱の全てだと思います。
○美千代
加害者であり被害者。と言うか、最初から祝福出来る自信がないなら、公平に別の女の人と子供を作って産んでもらおうなんて提案するんじゃない。公平は「私を試してた」と言ってましたが、たぶん違います。その時は、純粋にこの人が望む子供が生まれれば、と思ったんだと思います。公平のあの性格からすれば、1度や2度の説得で首を縦に振ったとは思えない。おそらく何度も提案したのでしょう。
でも、いざ産まれたら愛せない、と言うのはなかなかに自分勝手な話です。
ただし、愛せない、と言うよりは愛することを理性が禁じたのかもしれません。感情は産まれた時から世話をしているわけですから、少なからず情が入っていたでしょうし、「おはじき」は何よりの証。でも、それを認めて感情のまま愛そうとすると、「公平と他の女との間の子なのだ」と言うことを理性に告げられる、みたいな感じ。本当なら、理性では「愛さないといけない」と思いつつ、感情で「自分の子じゃないんだから」と言うパターンなんでしょうけど、美千代の場合は逆のような気がします。
しかし、結局美千代は里奈のことをどう思っていたのか解らないのは残念でしたね。それが解らず、中途半端なまま終わってしまった感じもしたし。
余談ですが、代理母出産の場合、美千代と逆のパターンは結構起きるみたいです。つまり、代理母が産まれて来た子供を自分のお腹を痛めた子だから手放したくない、と言うケース。不妊に苦しむ方々には申し訳ないですが、こういった問題もあるので私は代理母制度と言うのをあまり好意的に捉えていないんですよねσ(^◇^;)
○公平
もっとコイツがしっかりしていれば、と最後は思いました。いや、最後は自分の手でケリをつけたじゃないか、と思うかもしれませんが、結局あのやり方じゃどうにもならない気がするんですよね。
そもそも未練がましくずっと美千代と逢っていたと言うのが、驚いた。公平からすれば最初から愛していたのは美千代1人だけだったのでしょうが、だったら美千代の提案を断って、お互いに対等な立場で子供に接することが出来るように養子でももらえば良かった。どうして養子という選択肢を選べなかったのかは解らないですけどね。これは私論ですが、血の繋がりなんて普段は目に見えないわけで、所詮家族もまた他の人間関係と同じ、時間と経験を積み重ねて築き上げていくものだと思うのです。とは言え、血の繋がりは家族制度を大切にしてきている日本と言う環境下で生まれ育った以上、とても強いものだと言うことも理解しています。だから、私は公平と美千代が血の繋がりなんて関係なく、対等に接することが出来る養子の方が良かったのではないか、と思います。まぁ、ここで幾ら述べても結果論になるでしょうが。
で、話を戻して、美千代を引き取ったら引き取ったで、最後は「里奈が大事なんだ」ですよ。オマエ、どっちが大事なんだよ(ノ-_-)ノ ~┻━┻ ☆` って感じです。まぁ、人間相手にどちらを選ぶか天秤にかけるようなことは本当は良くないのかもしれませんが、時に人間は天秤にかけて選ばないといけない場合だってあると思います。里奈が大事なら最初から引き取るなんてことしなければ良かったわけで……まぁ、これも結果論ですかねぇ。でも、美千代の今の性格を考えれば、予想できた結果だろうに。
今回、地獄一家の活躍どころはなし。せいぜいきくりが会話したくらいですが、それも意味があんまり( ̄∇ ̄;)
次回は「湯けむり地獄 旅の宿」。
<MVC>
なし
さすがにこの話では( ̄∇ ̄;)
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
・http://blogs.yahoo.co.jp/nanajigo/45045705.html
・http://blog.livedoor.jp/natsu_ki00/archives/50485379.html
・http://blog.livedoor.jp/radical_weapon/archives/50848750.html
・http://futarinoneko.blog61.fc2.com/blog-entry-531.html
・http://hashinomierufuukei.blog41.fc2.com/blog-entry-845.html
・http://omochiyasan.blog69.fc2.com/blog-entry-515.html
・http://raitoningu.at.webry.info/200702/article_10.html
・http://rincolu.blog15.fc2.com/blog-entry-1172.html
・http://seraraku.blog58.fc2.com/blog-entry-471.html
・http://takoyaki-tako-tako.de-blog.jp/takotako/2007/02/post_c399.html
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