怪笑小説

作:東野 圭吾 発行元(出版):集英社
≪あらすじ≫
年金暮らしの老女が芸能人の“おっかけ”にハマり、乏しい財産を使い果たしていく「おつかけバアさん」、“タヌキには超能力がある、UFOの正体は文福茶釜である”という説に命を賭ける男の「超たぬき理論」、周りの人間たちが人間以外の動物に見えてしまう中学生の悲劇「動物家族」…etc.ちょっとブラックで、怖くて、なんともおかしい人間たち!多彩な味つけの傑作短篇集。
(裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
東野圭吾さんの作品の中でもたぶん異色の部類に入るだろう一冊。
ぶっちゃけると、私は全く笑えなかった。もちろん、この作品で言う「笑い」とはコミカルにゲラゲラと声を上げて笑うようなものではないと思うし、どちらかといえば失笑するようなそんな感じではないかと個人的には思うのだけどね。
ただ、笑えなかったから意味がない一冊かと言うとそうでもない。ユニークというよりはシュール。人の欲望を描いたからこそ、あらすじに「ちょっとブラックで怖くて」という文面がついたのだろう、と思う。
実はこの本で一番好きなのは著者による「あとがき」だったりする(笑 東野圭吾さんがあとがきを書くことはたぶん珍しいんじゃないかと思う。ページ数の都合などもあるのだろうけれどね。ただ本著に関しては割と積極的にあとがきを書いていて、なんと短編一つ一つにちゃんとあとがきを残されている。そこにある東野圭吾という人間像が実は一番「怪笑」なのではないか、とさえ思えてくる。あとがきに書かれている東野さんのある種の自論めいたものに共感する部分もあれば、「何言ってんだこいつ」と思うところもあって、東野さんってひねくれてるなとw 良い意味で人と違う感性があって、だからこそ他人とはどこか違う多様な小説を今なお生み出し続けているのかもしれない。
評価は、★★★(3点 / 5点)。
NoTitle
私はこちら⇒https://goo.gl/J4i7FY
でブログをやっているさくらといいます。
色々なブログをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^