ロシアW杯、出場決定おめでとうございます!
久しぶりにサッカーの記事を書いた。かれこれ三年くらいか。生活スタイルが変わってじっくり腰を据えて観れなかった、というのも大きいけれど、代表のサッカーそのものにあまり魅力を感じなくなっていたこともあったかもしれない。
ただ、今回は試合の意味合いが違う。たまたまキックオフギリギリに帰宅出来たので久しぶりにじっくりと観戦させていただいた。もともとが素人の私、各プレイヤーのレベルとかそういうものはサッカー観戦から遠ざかってしまったためより一層分からないけれど、本田、香川(敬称略)といった選手はスタメンを外れていることに驚く。なんやかんやで大一番、監督としてはネームバリューがある選手を使いたくなる心境ではないかと察するのだが、ハリルホジッチ監督はそれをしなかったわけだ。そしてそれが結果として出たことになる。
オーストラリア相手に2-0の勝利。W杯予選では勝ったことがない(AFCなどは別)とかなんとか。まして相手は自力突破が消滅する瀬戸際という状況。これを踏まえた時に2-0の勝利は、価値ある勝利と賞賛していいのではないだろうか。
フォーメーションは4-3-3で良いのかな? アンカーとしての長谷部キャプテンがリズムを作りつつ、前線からプレスが上手く効いていた。サイドバックも攻守に安定、というか攻撃への突進力に迫力を感じた。
個人的にはバックパスが相変わらず多く、それを相手にも分析されて奪われてしまうシーンやシュートチャンスでパスを選択してしまう感じはあるのだな、と思ったが、仕掛ける選手はとことん仕掛けてくれたことが良かった。いろいろとデータを集めてみると、ボールポゼッション(ボール支配率)は33%前後だとか。ザック時代にはポゼッション重視だとも言われてきたが、ブラジルW杯では大きな成果は遺せなかった。もちろん、だからといって日本サッカーにポゼッションサッカーが向いていないと結論付けるのは早計なのかもしれない。ただ、ファンは待ってくれない。W杯に出ることは至上命題とさえされている中で、勝つためのサッカーとしてはあえてポゼッションを捨てるのは一つの形だろう。
前線からプレスをかけ、相手により近い位置でボールを奪ってのショートカウンターというのは、岡崎選手が優勝を果たした時のレスターに似ているとも言われる。世界的に見れば小柄な日本人ながら、その小柄さを活かした敏捷性と勤勉でタフな攻守の総合的運動量の豊富さを考えれば、一つ日本人に向いた戦術として今後より注目を浴びるかもしれない。
まぁ、何はともあれ出場決定おめでとうございます。もちろんここはスタートライン。ロシアW杯のゴールが予選グループになるのか、決勝トーナメントなのか、ベスト8なのか、あるいはそれ以上なのか。もちろん、より高みで日本の選手たちが躍動してくれることをただただ純粋に祈り応援するだけである。
◆個人的ガゼッタ式採点
あくまで素人目で個人的なものです。どちらかというと、自分で書いておいてあとで有識者の方の採点とを見比べて自分の見る目をさらに養うためのものなので。
チーム:7.0 至上命題であるW杯出場をアウェーでのサウジ戦を残してホームで決めたことは大きな成果。苦手としたW杯絡みでのオーストラリア戦での勝利も大きい。日本人らしい勤勉な運動量。賞賛で応えるべきだろう。
GK
川島永嗣:6.0 ポストに救われたシーンもあったが、ゴールキーパーとしては鉄壁に守ってみせた。
DF
長友佑都:7.0 攻守に存在感を示す。先制点アシスト含めてオーバーラップの攻撃参加も良かった。
昌子源:6.5 随所にしっかり身体を張ってボールを弾くなどDFとして守備陣を支えた。
吉田麻也:6.5 ディフェンスラインを統率。最後の「ひと足」を出せるところはベテランとしての経験が発揮。
酒井宏樹:7.0 サイドの突破ではそのスピードを、セットプレイではその身体能力を如何なく発揮。クロスの精度がもっと上がれば不動の右サイドになると確信させてくれた。
MF
長谷部誠:5.5 まだ手術の影響があるのかボールロストのシーンが目立つものの、キャプテンとしてチームの精神的支柱に。
山口蛍:5.5 正直、存在感が消えていたような印象もあるが、オフ・ザ・ボールの動きやプレスは前線と連携。
井手口陽介:7.5 マンオブザマッチに選ばれても不思議ではない活躍。豊富な運動量からの攻守のプレス。2点目は切望していた時間帯だっただけに値千金。
FW
乾貴士:7.0 献身的な前線からのプレス、そこからの素早い攻守の切り替え、センスある攻撃バリエーションと先発起用に応えた最大の選手だと思った。
浅野拓磨:7.0 先制点の抜け出しからの確実な点は見事。ただ武器であるドリブルで魅せるシーンが少なかったのは残念。
大迫勇也:6.5 得点こそならなかったがセンターFW(実質ワントップ)として多くのボールを受け収めつつ、前線からのプレスも。彼の奮闘なくしてこの勝利はなかったはず。
原口元気:6.5 乾と交代。やっていたことを良い意味で引き継いだので途中交代でもチームの良いリズムを崩さなかった。2点目を演出する粘りも魅せる。
岡崎慎司:5.5 大迫と交代。残り時間と交代ポジションを考えればもっとプレスをかけても良かったはず、と思うのは素人考えなのだろうか。
久保裕也:6.0 浅野と交代。賛否あるとはおもうが、時間を消費するという使い方も出来たアディショナルタイムで3点目を狙い続けた姿勢は評価したい。
監督
ヴァイッド・ハリルホジッチ:7.0 至上命題とされるW杯出場権を監督。本田、香川、岡崎といった過去の実績ある選手ではなく現在のコンディションと試合経験を踏まえた先発陣の選出は見事。
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