派遣刑事

作:南 英男 発行元(出版):廣済堂出版
≪あらすじ≫
警視庁捜査一課で検挙率ナンバースリーに入る敏腕刑事。しかし出世も手柄も眼中になく、気ままに生きる道を選んだ風巻将人に、本庁刑事部を統べる有働警視長から密命が下った。難事件を抱える所轄署を遊軍する派遣刑事の任務である。看護師殺しの捜査が難航する高輪署、元同僚刑事とクラブホステスが突如消失した新宿署、連続結婚詐欺事件に困惑する四谷署…。巧妙に隠蔽された事件の裏の裏を暴く傑作警察小説!
(裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
前からちょっと気になっていた警察短編小説。
主人公は警視庁捜査一課でも高い検挙率を誇りながら、過去のミスも相まって「気ままに生きる」ことを選んだ風巻が、上層部から特命を帯びて難事件を助けるため「派遣」されるという特殊な立場に就くことになって、というストーリー。
あくまで「警察小説」なのでミステリーと違って、サクサクと物語が進んでいく。それが良いと思う場面もあれば、あまりにもあっさりし過ぎているように感じる場面も。
ただ全体的にもう少し「見せ場」は欲しいところか。推理するもよし、ハードボイルドでもよし…あまりに淡々として見せ場を感じ辛い作品になってしまった。
まぁ、気楽に読む分には大した問題ではないか。
評価は、★★★(3点 / 5点)。見せ場と言えるような盛り上がりこそないものの、全体的な構成やストーリーとしてはまぁまぁかなと思った。もちろん短編でサクサク事件が解決していくので、当然のように主人公の直感なり推理力なりはずば抜けててあっさり真相に辿り着いちゃうんだけどね。
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