機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第11話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]
『ヒューマン・デブリ』
≪あらすじ≫
哨戒に出ていた昭弘とタカキは、正体不明の敵と遭遇し戦闘状態に入る。襲撃者の正体は火星から地球にかけて活動する海賊のブルワーズだった。
(公式HP あらすじ より抜粋)
≪感想≫
戦争は人が傷つき、死んでいく。その人は敵かもしれないし、仲間かもしれないし、そのどちらでもない全くの無関係の第三者かもしれない。だからこそ、その中で人は命の大切さを学ぶ。いや、学ばされるというべきか。学ぶなんて綺麗ごとじゃないんだろう、きっと。それを嫌でも思い知らされ続ける。それが、きっと戦争。
命は大切だ。生きていることに価値がある。そして味方であっても、敵であっても命の価値はすべからく平等だ。
それが良く分かるのが、鉄華団とブルワーズそれぞれに犠牲者が出て居ること。ただ、鉄華団のタカキは一命をとりとめ、ブルワーズのヒューマン・デブリは命を落としたであろう、ということだ。
共に敵に傷つけられた仲間。それでも、少なくとも今回の鉄華団はタカキが一命をとりとめたことを喜び、そうした中にブルワーズの敵意や憎悪を見せる者は表面上いなかったが、一方でブルワーズの昌弘をはじめとしたヒューマン・デブリたちは仲間が命を落としたことで鉄華団を憎悪している。
鉄華団を憎悪しているのはヒューマン・デブリたちだけではない。尊敬しているクランクを三日月に殺されたアインもまた同じだ。そのためならば自分の主を転々と変える汚名をかぶろうが構わないとすら考えている。
順調に見える鉄華団だが、その足跡には着々と憎まれる構図が出来上がりつつある。すでにそのチョビヒゲとやらの憎悪が今回鉄華団とタービンズを襲ったのだ。
故 に 後 に は 引 け な い
鉄華団はタカキが一命をとりとめたとはいえ重傷を負わされ、タービンズともどもテイワズがバックにいると知りながら売られた喧嘩を軽んじるわけにはいかないだろう。
ブルワーズも同じ、か? ブルワーズそのものは海賊行為の相手でしかないから「後に引けない」という状況とも限らないのだけど、チョビヒゲ(たぶんトドだろう。良くあの状況から、ギャラルホルンから極秘裏の裏の仕事を引き受けられるくらいになったもんだ)からクーデリアについて吹き込まれている分、目の前の「お宝」を逃す真似はしないだろうし、なによりブルワーズのヒューマン・デブリたちは仲間を殺されているため、後には引かないはず。
一方で昭弘も、昌弘もそういった組織の思惑や仲間たちの感情とは裏腹に生き別れの兄弟のことを考えている。前回、私は記事の中で家族に置いて血のつながりが全てではない、と書いた。それは今も変わらない。たぶん親の顔すら覚えていないだろう昭弘たちにとって兄弟はたった二人の家族であり、売られるまでは濃密な時間を過ごしたと思うから。昭弘にとっても昌弘にとっても今の組織や仲間たちとはまたベクトルの違う時間の積み重ねと信頼が出来て居るのだと思うし、だからこそ二人とも今と昔の間で板挟みになっている。
昭弘も、そして昌弘も、たぶん立ち止まりたい。立ち止まって何がベストなのかじっくり考えたいし、叶うならば引き返してしまいたい。
けれど、それは許されない。
それが許されないのが、戦争なのかな、と。互いに互いを殲滅し尽すまで終わらない。全員を殺すか、全員を自分の監視下の牢獄に入れて人知れず拷問や懲罰を与えないと終わらない。そしてまた憎悪が生まれる。
「憎しみの連鎖」、なんて言葉はもしかしたらあまりに在り来たりな言葉なのかもしれないけど、実際にその通りなのだからこの言葉を使うしかないんじゃないかな。今も、昔も、そしてこれからも、どんな大義名分や綺麗ごとを口にしても人を傷つける戦いなんていうのはそういういものでしかない。
それでも戦争を止めるためには立ち止まらないといけない。双方が立ち止まるきっかけを作れるか。立ち止まって考えられるということは、交渉のテーブルにつくということ。互いに妥協点を見い出すこと。
その鍵は、この作品ではクーデリアということなんだろう。
彼女自身が争いの鍵となり、そしてそれを収められるかもしれない鍵である。またしても戦場での自らの無力感を覚えたクーデリアが、また一皮むけられるのかがポイントだ。
余談。
子供とはいえ団長相手に「船医の一人も抱えていないなんて団長失格」と言えるメリビット。彼女の役目はもしかしたらオルガとのラブロマンスというよりは、オルガの母親役なのかもしれない。いや、もちろん展開次第ではラブロマンスもあるのかもしれないが、現段階では背伸びして大人に追いつこうとしているオルガが、子供ゆえに足りない知識や経験というものを彼女が時に背中で、時に口頭で教えているように思える。
それだけなら母親役ではなく教師役なんだろうが、出会いでのハンカチの一件があるから母親役という方がしっくりくる、という感覚が私の中にある。
銀行部門で働くために強い数字面だけでなく、組織運営で必要なことを今後もオルガは学んでいくのだろう。今は無理だが、人員を確保できるなら船医を見つけようともするだろうし。
一方で賢くなっていくことと鉄華団を守るという覚悟が、いずれオルガが大切なものを見落とし零し落としそう。というか、そういうのがテンプレな展開だからね。
まぁ、そこで大切なものを見誤らせないための名瀬なのかもしれないが。
余談その二。
第四形態となったバルバトスの新装備・太刀。現段階だとメイスの方が強いな(苦笑 今後は使い手である三日月自身が剣術を覚えることで使い方を学んで切れ味が本来の物になる、という感じかな。
にしても、グシオンのガス欠、設定通りとはいえ結構早いなw
≪TB先 参照リンク(URLアルファベット順)≫
赤字はTBが現在弾かれてしまっているBlog様です。
現在、nifty系、so-net系はほぼ全滅。livedoorは調子がいいと送れます。
・http://104bk.blog.fc2.com/blog-entry-5374.html
・http://blog.livedoor.jp/pro_g_mania21/archives/g_tekketsu011.html
・http://blog.livedoor.jp/rx_78g/archives/52141623.html
・http://craft89.blog105.fc2.com/blog-entry-1615.html
・http://doddemokuriasiteyany.blog135.fc2.com/blog-entry-1126.html
・http://grhm2307.blog.fc2.com/blog-entry-189.html
・http://guutaranikki.blog4.fc2.com/blog-entry-12532.html
・http://magi111p04.blog59.fc2.com/blog-entry-2442.html
・http://natusola.blog105.fc2.com/blog-entry-4465.html
・http://nextsociety.blog102.fc2.com/blog-entry-2458.html
・http://riksblog.fool.jp/public_html/mt5/anime/now/2015/12/gtk-11.html
・http://sakanouenokumo819.blog46.fc2.com/blog-entry-1123.html
・http://seeing04.blog39.fc2.com/blog-entry-5789.html
・http://shibauma.blog94.fc2.com/blog-entry-1052.html
・http://sinbobbo.blog55.fc2.com/blog-entry-756.html
・http://takotakotakoyaki.blog52.fc2.com/blog-entry-5575.html
もしよろしければ、拍手ボタンをポチッと押して下さいm(_ _)m 管理人のモチベーションが上がります(ぉ
Web拍手に頂いたコメントは後日『Web拍手レス』にてお返事させていただきます
- at 19:07
- [アニメ(放送終了):機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]
- TB(15) |
- CO(2)
- [Edit]
積み上がっていく感情
月詠さん、こんばんは。
僕も「メイスの方がいい!(カッコいい!)」って思いました。
!(b^ー°)
「切れない刀じゃなぁ…」とも思ったのですが、
確かに今後三日月が「剣での戦い方」を習得することで、変わってくるでしょうね。
タカキを連れて帰還した昭宏の
「最近楽しかった」って言葉は、シンプルだけど重く切なく感じました。
僕の先週の鬱予想(・_・;)と違い、昌弘は生き延びていた訳ですが、
「イヤなことが先に延びたな…」と、素直には喜べない自分がいます…。