ドラマ版エンジェル・ハート 第5話
≪あらすじ≫
「キャッツアイ」にやってきた美女パイラン(前田亜季)。彼女はかつてシンホン(三浦翔平)がいた組織レギオンの仲間で、街で偶然シンホンを見かけたのだと言う。
冴羽獠(上川隆也)はパイランが隼鷹会の会長・早川(岩城滉一)のもとに身を置いていることを突き止める。早川は2年前の抗争で最愛の娘を失っており、その後出会ったパイランを「娘に生き写しだ」と可愛がっていたのだ。
だが獠は隼鷹会がレギオンの敵対組織であり、今も早川が命を狙われていることを知る。やはりパイランは早川の命を狙う工作員なのか――?
(公式HP STORY より抜粋)
≪感想≫
アットホームというわけではないが、それでもしっかりとホームドラマとしてテーマを外していないのが今回のエンジェルハート。あくまでテーマは「家族」。それも暗に血のつながりを「家族」と呼称するのではなく、その関係性や双方の想いといったものを重視した「家族」という形になっているのが特徴だろう。
獠とシャンインの間に血のつながりはないが、獠にとって香の心臓で動き生き続けているシャンインは「娘」同然だし、本家の設定同様にこの世界でも香自身も自らを育ててくれた父や兄との血のつながりはなかった。またファルコンとっての美樹はそれ以上に血のつながりも因縁も宿縁もなくただの奇縁だがそれでも彼に取って美樹は今や家族も同然だ。
それと同じように早川にとってパイランは家族であり娘であった。
妙にリアリティがあるというか、現実感を覚えるのはこういったストーリーの最期に都合のいいハッピーエンドがないこと、だろう。前回でも高畑は死に、今回も早川は死んだ。もしもこれが他のホームドラマであったのなら、「早川は獠が助け出し、実はパイランの骨髄も奇蹟的偶然に一致することで白血病だった早川は延命出来て、二人でこの先、決して長くはないかもしれないが親子として大切な時間を過ごせた」という風にしただろう。
でも、そうはしなかった。早川は自分を実の父だと思って接してくれていることを知ると、パイランを自由の身とすべく自らその命を使って断ったのだ。
そういうところにシティハンターとしての系譜というか世界みたいなものの継承を感じる
それにしても前回も今回も大枠では依頼人が死ぬという同じ結末なんだよね。誰が主演か、が違うだけでさ。そういう部分でシリーズ構成的にはこの間に全く違う話を一つ挟むとか、そういった工夫は欲しかった。
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