ドラマ版エンジェル・ハート 第4話
≪あらすじ≫
シティハンターの仕事を再開した冴羽獠(上川隆也)のもとに、依頼人の高畑(鳥羽潤)がやってくる。高畑は15年前に心臓移植手術を受けており、心臓を提供してくれたドナーの家族に礼をしたいので探したいと言う。さらに「先日、ある女性に出会ったとき、心臓がドクンと高鳴った」と話す高畑に、獠とシャンイン(三吉彩花)は他人事とは思えず依頼を引き受ける。高畑が出会った女性とは高級クラブのホステス・綾音(高田里穂)だった。
綾音を食事に誘った高畑は、知るはずのない綾音の食べ物の好みなどを言い当てる。そして誰も知ることのない彼女のあだ名を口にしたとき、綾音の顔色が変わった。「姉しか呼んだことのない、私のあだ名をなぜ知っているの?」――。高畑の心臓は本当に綾音と関わりがあるのか?そして15年前に起こった、ある悲しい出来事とは――?
(公式HP STORY より抜粋)
≪感想≫
命 の 最 期 の 輝 き
臓器移植のその後の生存率は必ずしもずば抜けて高いものではない。そうした中での高畑の行動。大企業の社長になったからこそ出来ることともいえる。二百万を即決できることはおろか、八千万の借金すら肩代わりしたのはそういうことだ。
ただ、それで本当の意味での「恩返し」にはならなかった、というのが今回のポイントなのだと思う。幾らお金を積まれたとしても、大事な一人の家族を喪った事実は変わらない。喪ったことで「止まってしまった」時間の事実も変わらない。
そう言う部分で、高畑は自らの最期の時間を自分に心臓を提供してくれた亡き綾音の姉のために使うことで、彼女たちの止まってしまった時間を再び進めたのだろう。そして、たぶんホステスとしての指名料より、借金返済より、家族にとって止まった時間がゆっくりでも再び進んだことの方が何よりの恩返しだったんだ、と。
まぁ、こんな感想を書いてはいるがたぶん理想論ではあると思う。八千万の借金だってないならない方が良いし、綾音だってぼったくりのクラブで働き続けるのは多分ハイリスクだったはずだし。私自身がそういう境遇や環境にないから本当の意味でそういう部分は理解し切れないけれど、それでも思うところはあるわけで。
亡くなった人の悲しみは時間が癒してくれるとはよく言うけれど、本当の意味で遺族は生涯死ぬまで遺族で、そこに時間経過による癒しという名の劣化はないんだろう。
そう感じたエピソードだった。
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