ドラマ版掟上今日子の備忘録 第4話
≪あらすじ≫
今日子(新垣結衣)にこっぴどくフラれた厄介(岡田将生)は、美術館での事件で知り合った有名な額縁匠の和久井(山田明郷)から呼び出される。彼はアトリエ荘と名付けたマンションに有望な画家の卵を集めて暮らしていたが、近々引退する予定で、これまでの仕事の集大成となる額縁を製作していた。額縁の製作期間中、工房に誰も入らないように今日子と厄介に警備をして欲しいという。
今日子と厄介はアトリエ荘に向かう。厄介は先日のことが思い出され複雑な心境だが、今日子は覚えていないので厄介の態度を不審に思う。アトリエ荘の和久井を訪ねるが、呼び鈴を押しても応答がなく、電話にも出ない。今日子と厄介は、塀を乗り越えてアトリエ荘の中へ。工房に駆け付けると、和久井が血を流して倒れていた。何者かに刺されたようだった。二人の救命処置により、和久井は命を取り留めるものの、誰に刺されたのか言おうとしない。
和久井の仕事の集大成となる額縁に入る絵は、アトリエ荘の住人たちに発注されていたが、その額縁の中に入る絵は誰の絵なのか、住人の誰一人として知らなかった。今日子は、和久井が誰かをかばっていて、その犯人はアトリエ荘の住人ではないかと推理する。
今日子と厄介が住人たちに話を聞くと、アトリエ荘の奇妙な実態が明らかになっていく。果たして二人は和久井を刺した犯人を探し当てることができるのか?!
(公式HP STORY より抜粋)
≪感想≫
忘却探偵第四話。
ストーリー自体は実は原作から改変されている。そもそも確か犯人が違ったはず。さすがに小学生の少年をフィクションのドラマとは言え傷害事件の犯人にするわけにはいかなかったのだろうか。とはいえ、改変の度合いというか改変後の結果はさほど悪いものではなく(まぁ、元がそこまで完成度の高いトリックとミステリーではないと言われてしまえばそれまでだが)、そんなに悪くない。孤高で芸術に専心することを求められたアトリエ荘の中での親交というのもいい改変の一つだったと思う。
さて、原作改変という観点から一つ語ってみよう。
今回分かったことは、今日子さんの事務所がアパルトマン・サンドグラスの上階にあるということ。確か原作だと違った、はず? ごめん、うろ覚えだけど違う。まぁ、そもそもにしてサンドグラスの住人たちが原作には一切出てこないキャラクターたちなのだが。
しかし、それにしても相変わらず今日子さんと絆井たちの信頼度の深さが謎だ。一話で塗について「困った時のみんなの~」という言葉が書かれていたことから、たぶん今日子さんは絆井たちのことを覚えていない。つまり、彼らと出会ってサンドグラスに事務所を構えることになったのは、記憶がリセットされる症状が出た後が出る本当に直前だったということだ。
それにしては絆井とのグッドのポーズは息があっているし、絆井の得意分野なんかにも詳しそうな感じだった。つまり、塗たちと知り合ったのは記憶がリセットされるようになってからだが、絆井とは記憶がリセットされるようになる前から知り合っていて良く知っている、とも考えられる。
そうなると当然絆井は今日子がなぜ記憶がリセットされるようになってしまったのか、というのを知っている可能性が高くなるわけだが……。
先に挙げたようにそもそもサンドグラスの住人たちが原作には一切出てこないキャラであり、改変だ。果たして物語としてサンドグラスに拠点を構える必要性はどれくらいあったのかは微妙なところだが、今後そういったところでドラマオリジナルの展開になっていくのか、そうはならないのかは分からないけど、意味のあるキャラクターたちであることだと信じたい。
それにしても、最後に厄介を相棒とすることを許容した今日子さん。明日には忘れてしまう彼女がどうしてそれを許容したのか。お金にシビアな今日子さんが、厄介を助手として「雇う」ことはたぶんないと思うのだが、そこがドラマ版としてどうなっていくのだろうか。
- at 22:47
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