掟上今日子の推薦文

≪あらすじ≫
美術館で警備員を務める青年・親切守。彼が警護するエリアには訪れるたび、決まってある絵の前で立ち止まる白髪の美女がいた。彼女は掟上今日子。またの名を、忘却探偵。二人は警備員と観覧客のはずだった。美術品を巡る、数々の難事件が起こるまでは―!西尾維新がおくる新ヒロインは、美人聡明、お金を愛する名探偵!
(文庫本裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
掟上今日子の「忘却探偵」シリーズの第二段。
最大の特徴は語り部が変わったことだろう。だが、読んでいてこれが地味に効いてくる……ただし、今回は悪い方向に、という感じ。
なんというか、語り部の親切守が正直語り部向きじゃない。
一人称で描かれるストーリーなので基本的に親切の視点で描かれることになるんだけど、親切の地の文がまどろっこしいというか、説明文的というか、頭でっかちというか、とにかく読み手のスピード感というかリズム感をことごとく阻害してくる感じ。
西尾さんには申し訳ないが、厨二な素人が一人称で小説書いたらこんな地の文じゃないかなと思うようにすら読めてしまって、「あれ、一巻の時はもう少しまともだったような」という感覚を読んでいてずっと抱いてしまった。
あとは「忘却探偵」というのはそこまでネタには出来ない要素なのかもしれないな、と思った。そこまで今回、掟上今日子さんが忘却探偵である意味というのがあったようには感じなかった。
前作のラストのネタが結構最初で最後の切り札的なネタだったのかも、とか勝手に思ってしまった。
評価は、★☆(1.5点 / 5点)。トリック、ストーリー、キャラクターいずれの面でも前作と比べてもクオリティは半減している気がしてならない。これで第三巻が確定しているといわれても…。
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