三ツ星商事グルメ課のうまい話

≪あらすじ≫
ある総合商社のお荷物部署。毎夜経費で飲み食いを繰り返すという噂から、人は彼らを「グルメ課」と呼ぶ…。しかしその実態は、悩める社員を食事に誘い、個性的なメニューでもてなして仕事のヒントを与えるという特殊な課だった!食欲の秋―。にぎやかなグルメ課メンバーが丁寧な仕事でトラブルを“料理”する。鯛茶漬け、肉寿司、水牛モッツァレラのラザニア…etc。実在の飲食店と本物の料理が、秋の夜長をやさしく彩る、新感覚グルメ小説第2弾が登場。
(文庫本裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
三ツ星商事グルメ課シリーズの第二段。
率直に感想を述べるなら、第一巻の焼き直しでしかなかった、というところか。もちろん、使っている・紹介しているお店は違うし、細部には違う点もあるんだけど、本一冊における全体的な流れやプロット構成が似通っていてね。それが良い味を出しているというか、王道的だから仕方ないとかそういうなら良かったのだろうけど、そういう「同じ流れだから良い」という部分がまるで感じられなかった。
たぶん書いている側としてもそれは分かっていてだから新キャラを投入してきたのだろうけど、新キャラを投入してきても流れが同じならあまり意味はなかったね、正直。
これで新キャラである監査の椎名が本当に副社長と組んでいて、本気でグルメ課を潰すつもりだったけど、それを紙一重のところでグルメ課がやり返すというなら良かったんだろうけど、結局椎名はグルメ課側に着いちゃったからね。一巻でヒロインが担っていた役を新キャラに移しただけで、先にも挙げたように流れがまるで一緒じゃん、と。
「グルメ課を潰そうとする人がいる」という部分に完全に囚われ過ぎたと思う。その発想から外れた作品作りをしていれば、また違った味が出たような気がするけど、そこに至らなかったのが苦しかった元凶か。
評価は、★☆(1.5点 / 5点)。まぁ、正直一巻読んでも二巻読んでも内容として大差がなく、なら一巻から続けて読んでいる人からすると飽きを覚えてしまうのは必然だった。
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