[再]新機動戦記ガンダムW 第41話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[新機動戦記ガンダムW]
『バルジ攻防戦』
≪あらすじ≫
ゼクスの地球排除宣言は、地球で完全平和を唱えるリリーナの立場に影響を与えていた。
それを機に、幽閉されていたトレーズがクーデターを決行。女王リリーナを失脚させ、再びOZの総帥の座に着いたのである。しかし、それはロームフェラ財団に捕らわれていた彼女の身を開放させるトレーズなりの配慮だった。普通の少女に戻ったリリーナは、ゼクスの行いを止めるために宇宙へ向かう決意をする。
また、リリーナの真意を知ってドロシーも宇宙へ向かう準備を進めるのであった。
同じように宇宙へ帰るべくOZの宇宙基地に奇襲をかけるヒイロ。そこでガンダムヘビーアームズを運び宇宙へ飛ぶ計画を実行に移していたサリィと遭遇。
宇宙では、OZ最後の砦バルジとホワイトファングが激しい戦いを繰り広げていた。
ゼクスもみずからガンダムエピオンを駆り、戦場へ繰り出す。バルジ砲がエピオンを捉えるが、ビームソードによって宇宙へ沈められる。ノインは戦闘区域に到着し、ゼクスに真意を問うが、何も応えることはなかった。
(公式HP TVSeries Story 第40話より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
残り10話を切ってようやく第二期OPスタート。第一期では「(・ω⊂) 」の顔文字が今も某動画サイトを見ると楽曲が流れたりするたびに出てきて、そして第二期はppppppppppというゼロシステム起動音があまりに有名。そうやって考えると、『W』のOPってネット内で根強く残っているんだよね。ガンダムの楽曲演出がここまで浸透している作品って他にあるかな?(一個人が作った動画の影響があるのはあるけど)
そうやって考えると、世代関係なく(?)やっぱり『W』って作品が与えたものや残したものって少なくないんだろうなと思える。
さて、本編はタイトル通り。エピオン強えーw でも、飛行中のトーラスをどうやって後ろから破壊したんだろう(爆 こういう描写があるせいで、最終的に「エピオンはWFに行った後、射撃兵装を追加された」とデマ(?)が流れるんだろうね。
しかし、このバルジ攻防戦。たぶん死者は大した数じゃない。まぁ、バルジが陥落しているのでバルジに勤務していたOZの軍人たちの死人を数えればそれなりの数にはなりそうだが、それを除くところでの死者はたぶん驚くほど少ないだろう。
それは、OZもWFも両方とも主戦力がモビルドールだからだ。
消耗するのは地球圏の資源だけ。人は死なない戦争。ボタン一つで起こりボタン一つで終わる、ゲームでしかない争い。
なるほど、と思った。五人の科学者やトレーズが危惧したように、このバルジ攻防戦において何かを教訓として感じ取るものはたぶんないだろう。以降、WFはともかく地球国家軍の主戦力は有人のリーオーへ代わっていく(リーオーなのが憎いと思う)。人の意志のこもっていないモビルドール同士の戦いの終焉を意味する戦いだったのかもしれない。
余談だが、デュオやカトルがバルジ陥落にやたら驚いていたが、それだけ「宇宙要塞バルジ」はコロニー圧政の象徴だった、ということだ。ちょっと感覚は違うかもしれないが、私たちからすれば国会議事堂や、あるいはホワイトハウスが壊されるようなものだと思う。
強力な権力者の具現化みたいな象徴の崩壊に、あれでも15歳の少年二人の心は大きな衝撃を受けたということだろう。
個人的にはウイングゼロの最後の地上戦が注目の回。たぶん、作画陣も頑張ったのはエピオンのところじゃなくてこっちだと思うんだよね、クオリティ的に(笑 ウイングゼロとかヘビーアームズとか物凄く描き込まれていたじゃん。
戦闘も凄味がある。本来なら飛べるウイングゼロが敢えて地上を闊歩しながらツインバスターライフルをぶっ放してリーオーどもを薙ぎ払う。
さらに追撃にきたエアリーズに対しては、エアリーズのチェーンガンを全身に受けながらも意に介さず突っ込んでビームサーベルで切り裂く。ゼロシステムは発動しているはずなので、システムが回避するよりも受けながら突進した方が良いと判断しているということなのだろう。
「避ける」のでもなければ「防ぐ」のでもない。雑魚の攻撃など意味がないと言わんばかりの立ち振る舞いが、圧倒的覇者あるいは王者のような戦い方をするウイングゼロにとにかく心惹かれる。
そういう点が、実はエンドレスワルツ版にはないんだよね。あっちにはあっちでラストシューティングやvsナタクなどによる「壊れる美学」が確かにそこにはあるし、デザインのスリムさもあるが美しい天使のような鳥の羽を模したスラスター類による高い機動性で回避をする(羽が舞い散る描写がある)という綺麗さがある。ゼロシステムによる未来予測を考えれば当然相手の攻撃を予測して回避している方が効率的というか、普通なのだろう。
けれど、始祖にして絶対的頂点というテレビシリーズで造り上げた「ウイングゼロ」という偶像は本来そういうものじゃないってことだ。まるで前作であった『G』のような、圧倒的に君臨する王者として相手の攻撃を全て受け止めても無傷、強力無比な攻撃力でわずかな攻撃で多数の相手を葬り去る。
そんな姿にやっぱり何歳になっても惹かれる部分はあるなと改めて感じた。
というか、ウイングゼロのレーダー(ゼロシステム)>大型輸送機のレーダーなんだよね。これって普通なのかな? 一応軍用輸送機なんだから輸送機の方がレーダー良さそうだけど……それだけゼロシステムの予測が凄い(周囲の状況を予測演算した結果敵が来ることを予知して警報を出した、とか)のか。
>それは、OZもWFも両方とも主戦力がモビルドールだからだ
これときどき作中でも強調してんのに
混迷への出撃のトレーズのレディへの今日の死者数確認で
有人機使用の世界国家の死者数が異様に少ない特大のミスやっちゃうんですよねぇ。