黙って私の騎士になれ! 忠誠の証は初めてのキス?

≪あらすじ≫
騎士道に武士道、剣の道が現代に残った世界。名門武家から離反した黒井健悟は、フォルトルテ公国からの留学生にして名門騎士一族の少女エミリア=エルフィンホークと出逢い一目惚れしてしまう。そんなある日の放課後、エミリアから健悟は予想外の提案を受ける。「アシシの…に、キスしてみない?」健全な青少年たる健悟は、エミリアの申し出に躊躇なく首を縦に振るのだが、エミリアにとってのキスというのは健悟が想像していたそれと違い…。武士道と騎士道が交差するとき、物語は…始まるの?早矢塚かつやが贈る、剣の道も恋の道もつらいよ目指せ下剋上ラブコメディ!
(単行本裏表紙より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
久しぶりにラノベ読んだ。というのも、作者は全く知らないが、表紙と挿絵を描いたイラストレーターの方が個人的にちょっとお気に入りの方だったので、その方がBlogで自分の仕事として紹介されていたので手に取ってみた次第。Blogで描かれているものに比べるとちょっとだけイラストとしては魅力を欠いている気もしないでもないが、こういう絵が好きです、はい(笑
さて、イラストレーターメインだったとはいえ手に取って読んだので一応感想を。
全体的には、典型的な思春期系(もっと簡単に言えばエロ系)ラノベ。これ以上のテンプレがあるのかというくらいの典型っぷり。テンプレートと言っても過言ではない。ふとしたきっかけで超絶美少女と知り合いになった主人公は、実は普段実力を隠してはいるがかなりの猛者で~という厨二っぷり含めてw
世界観は現代風ではあるが、武士道だの騎士道だのが生きて統合され、刀や剣が未だ銃と同じように生きていてそれがある種のステイタスっぽくなっている世界。
ただ、この世界じゃないとこのお話が出来なかったかというとそんな感じでもなかったのが、世界観や設定を本当の意味で活かし切れていない。
文章としては、なんというか凄く素人っぽい。アマチュアでネット上に上がっているような小説投稿サイトの小説がそのまま本になった感じだけど、作者さん自体はもう何冊も本を出しているようだし、たぶん意図的にそんな書き方をすることで手に取った購読者層の年齢を考えてのことだとは思うのだけど……。
中身は……まぁ、ラノベだよ、ラノベw 日常やりつつエロ(ラッキースケベ)をやっていたと思ったら途端にシリアスに舵を切って、最後は主人公が隠していた実力を発揮して一件落着、みたいな。
だから読んでて新鮮味はないし、どこかで観た設定やどこかで読んだような展開ばかり。
あとはやたらオタク系のパロネタというかオマージュというかそんなのが多かった。そういうのが多いので、雰囲気は察して欲しいw
だから良くも悪くもライトノベルらしく、雰囲気はライトだったんだよね……シリアス展開が始まるまでは。まぁ、始まってからもそこまでヘヴィにはなり過ぎてはいなかったけど。
ただ、そういったパロネタというかオタク系のネタをガンガン放り込むならもう少し全体的な雰囲気の調和は取るようにするべきだと思う。そういうネタを存分に使うならもっと日常系というかそういった感じの話にして良かったと思うし、終盤の展開がやりたかったのならそういったネタは極力排除して序盤からそういった空気感というか雰囲気は積極的に下地として作っておくべきだった。そこが欠いているので、いかにもラノベな中途半端な仕上がり。
あと、賭け試合のことは結局どうなったのかね。そこをうやむやのまま流されて終わったのも、「じゃあそれまでの展開は何だったの」ってことになってしまうし。
キャラクターに関しては主人公は……ラノベの主人公って感じかな。一昔前にやたらアニメ化された下品系ハーレムアニメの主人公みたいな。
ヒロインは可愛かったと思う。金髪ヒロインは結構類似キャラが多そうだけど、対抗馬の黒髪幼馴染許嫁は……『バカテス』の霧島翔子かな、ぶっちゃけると(爆 まぁ、それをパクったキャラだと思うよ、割と真面目な話ね。なんというかまんまというか、そんな感じがしてしまった。
評価は、★★(2点 / 5点)。まぁ、ラッキースケベ多発な厨二病主人公の金髪ヒロインと黒髪幼馴染の話が読みたい人にはお勧め出来ると思う(笑 それはさすがに冗談が過ぎるにしても、ヒロイン自体の魅力はちゃんとあるとは思う。ただ、良くも悪くも典型的ラノベで新鮮味や斬新さはまるでない。
NoTitle
いきなりラノベが出てきて吹きました(;・∀・)