[新]ガンダム Gのレコンギスタ 第1話・第2話
『謎のモビルスーツ』『G-セルフ起動!』
≪あらすじ≫
宇宙移民と宇宙戦争の歴史となった宇宙世紀が終焉後、しばらくの刻が流れた。
新たな時代、リギルド・センチュリー(R.C.)を迎えた人類の営みと繁栄は、平和と共にこのまま続いて行くものだと思われていた。
R.C.1014年。
地上からそびえ立つ地球と宇宙を繋ぐ軌道エレベータ、キャピタル・タワー。
地球上のエネルギー源であるフォトン・バッテリーを宇宙よりもたらすが故に神聖視された場所である。
そのキャピタル・タワーを守護すべく組織されたキャピタル・ガード候補生のベルリ・ゼナムは、初めての実習の最中、いずれの国の技術でもない高性能モビルスーツ、G-セルフの襲撃を受ける。
作業用モビルスーツのレクテンで交戦したベルリはG-セルフの捕獲に成功する。
しかし、G-セルフを操縦していたアイーダ・レイハントンを名乗る宇宙海賊の少女に何かを感じるベルリ。
それは見たこともないはずのG-セルフに対しても同じだった。
そして、特定条件を満たさなければ動かないはずのG-セルフをベルリは何故か起動させてしまう。
キャピタル・タワーを襲撃する宇宙海賊とアイーダの目的、G-セルフに選ばれたベルリが辿る運命、その果てに待ち受けるリギルド・センチュリー全体を揺るがす真相。
全てはレコンギスタの始まりに過ぎなかったのだ。
(公式HP World Storyより抜粋)
≪感想≫
2013年第4四半期(10-12月期)クールの新番組第1本目。原作は強いて言えば監督を務める富野さんが生みの親とされる『機動戦士ガンダム』ということになるのだろう。なんといっても富野さんがメガホンを取るガンダムとなれば、ガノタとしては観ないわけにはいかない。無論、かといって私は監督が作ったものだからと無条件に賞賛するつもりもないが……。
やはりインパクトとしては、最後にベルリがカーヒル大尉を殺してしまうところだろう。全体的な雰囲気としては、やはり「柔らかい」というところがあったと思う。捕虜への扱い方や、実習中の女の子たちの乱入などよく言えば温和で、悪く言えば緩い。そんな空気感だったからこそ、手も早く口も速いアイーダはその中で完全に異彩を放ち浮彫になっていたのだと思う。
そうした中での最後の戦い。
人を殺すこと、がある種の境界線というか禁忌の線引きみたいなところが現代に近いところがある中、自分と、何より剥き出しのコックピットの外にいるアイーダがいるのに攻撃してくるカーヒルへの対応と怒りからビームライフルの引き金を引いてしまったべリル。
べリルからすれば、カーヒルはアイーダを無視してG-セルフを攻撃し奪おうとするような輩に見えたことだろう。だが、アイーダにとってカーヒルは彼女が口にしたように熱血漢でいずれアメリア軍を率い背負って立てると思わせるような立派な人物だったのだろう。
これが戦争だ。
一人の人間(カーヒル)も、べリルから見た彼と、アイーダから見た彼は違う。一方から見れば悪に見える人も、一方から見れば正義だ。絶対の正義なんてない。アイーダを守るために取った行動のはずなのに、そのアイーダから執拗に責められるべリルという構図が正しくそれを示していると思えた。
もちろん、カーヒルがG-セルフを攻撃したのはG-セルフがシールドを構えたのでアイーダが見えなかったからだ。そんな不運が重なるのもまた戦争というものだと、富野監督は考えているのかもしれない。
あと特徴的なのはアイーダの価値観だと思っている。「コイツは俺の生徒を撃った」という発言にアイーダは「直接殺していません。優秀なパイロットなら戻れたでしょう」と述べる一方で、カーヒルの死に激しく慟哭していた。
自分は直接殺していない、という彼女。確かにそうだ。だが、撃たれたことによるアクシデントで死んでも彼女に責任は本当にないと言えるのか(この辺は、不殺行為が否定的だった『SEED』シリーズのキラ・ヤマトへの当てつけっぽく見えなくもないが、まぁ富野監督ならそんな無駄なことはしないか)。
そしてどんな理由があれ敵対し引き金を引いて攻撃をしている以上、それは「戦争」であり「殺し合い」のはずだ。相手を撃つ以上自分も撃たれることは当然のはずなのに、アイーダはそれを否定するようにべリルを責めた。
もしかすればダブルスタンダードとも取れなくもないアイーダの感性だが、それは私たち現代人の感性に近いように思えた。戦争に否定的で、人殺しを禁忌としながらも、正義や大義を名目には空爆をし、直接的な武力以外にも間接的に相手を攻撃し追い込んでいく。
それは悪いことではない。自分自身を正義と信じ、自己を正当化するのは正しいことだ。ただ、それがエンターテイメントで改めて如実に描かれると、そこへの違和感を再認識する。
明るい雰囲気ではあったけれど、そこには戦争に対する監督やスタッフの考えかた、みたいなものがしっかりと詰まっている序盤に思えた。
余談だけどEDやアイキャッチ、次回予告の作り方が好き。あと、独り言の多さはやはり富野節というか富野作品だなというのを何となく感じた。
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- [アニメ(放送終了):ガンダム Gのレコンギスタ]
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寒い時代
お久しぶりですが、愚痴を一つこぼします。スミマセン
かの富野監督の名前をもってしも、深夜3局ネットしか枠を確保することができないんですねぇ。
そこまでロボット物って需要がないんでしょうか。
ロボット好きとしてはツライです。