[再]新機動戦記ガンダムW 第37話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[新機動戦記ガンダムW]
『ゼロVSエピオン』
≪あらすじ≫
ゼクスは、サンクキングダムの安否を気遣い、地球へと降り立つ。しかし、時すでに遅くサンクキングダムは崩壊した後だった。
しかし、その中で敵を求め、戦いを続けるエピオンの存在を発見する。ZEROシステムに支配され完全に自分を見失ったヒイロは、ゼクスのウイングガンダムゼロに戦いを仕掛けてくる。
ふたりの純粋な戦いにシステムは限界を超えて、パイロットを排除。ふたりは、ようやくシステムから開放される。トレーズが製作した機体エピオンにゼクス、ウイングゼロに搭乗を選択したヒイロは、ぞれぞれ目的の場所へと旅立っていった。
宇宙では、革命軍ホワイトファングが蜂起。アルテミス・レボリューションで月基地征圧に成功する。ツバロフはモビルドールで反撃を試みるが、アルトロンガンダムの前にその野望は潰えるのであった。
デルマイユ公爵は、民衆の支持を得るためにリリーナを財団代表の地位へつけようと企む。リリーナは、多くの血が流れることを憂い、仕方なくデルマイユ侯爵に従うのであった。
(公式HP TVSeries Story 第37話より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
タイトル通り、ゼロvsエピオン。個人的に一番好きな回。余計な邪魔が入らず、さらにヒイロとゼクスのそれぞれが大義や主義すら持ち込まず純粋に戦士(パイロット)として相手と決着をつけるための戦い、というのがガンダムシリーズではなかなか珍しいのではないか。
そもそも戦う、しかもロボットに乗ってまで戦うというにはそれが「手段」であっても「目的」になることはない。何かをなすための「手段」としての戦闘であり戦争であるはずだ。
だが、この戦いは戦うことそのものがすでに「目的」と化していた。ある意味で、トレーズが最も理想としていた「決闘」に等しく、そのために決闘用MSとして開発されたエピオンが用いられたことはトレーズにとって本意だったんじゃないかな。
ただし、裏を返せばヒイロもゼクスも守るものを失ってしまい、戦士として決着をつけることしか出来なかったということでもある。そして次に二人が出会い戦う時には、「目的」としての戦いではなくそれぞれ別の目的を達するための「手段」としての戦いに変わっているわけで、そのターニングポイントになった回でもある。
またラスボスになるエピオンがこの時点で登場していて、それに乗っているのがヒイロというのがこの作品の凄みであり強みなんじゃないかな、と思っている。ラスボスのMSは、1stのジオング、SEEDのプロヴィデンス、OOのリボーンズガンダムのように最終決戦になって登場するパターンと、Wのエピオン、Destinyのガンダムたち、Xのフロスト兄弟と事前に出てくるパターンがある。
どういうパターンが良いかはまぁそれぞれの作品とストーリーによるため一概には言えないが、突発的に出て来たわけではない点が個人的にはやっぱり好きなんだよね。まぁ、プロヴィは後出し登場でも結構好きなMSなんだけどね。
それにしても、ここで良く二人はガンダムを交換したものだ、と今でも思う。まぁ、俯瞰してみればウイングガンダムに乗っていたヒイロがその後継機(設定としては母体機だが)であるウイングゼロに乗った方が良いのは当然だ。ただ、劇中から見た時にどんな理由があったのだろうか。
ヒイロからすればやっぱり射撃兵装を一切持たないエピオンは肌に合わなかったのかな、と思うしかないんだけどね。そもそも「決闘」なんてものをヒイロはたぶん望まないだろうし。
とはいえ、ヒイロはゼクスに「その機体(ウイングゼロ)を選んだのはミスだ」と言ってるんだよね……。
っていうか、ゼクスは良く了承したもんだw 射撃兵装を一切積まないエピオンを押し付けられて何とも思わなかったんだろうか?(笑
その辺は、ゼクスがウイングゼロの在り方に違和感を覚えるとか、そういう描写は欲しかったかもしれないね。
NoTitle
それにヒイロは、「俺には奴(トレーズ)の考えが理解できん」とか言ってましたし。
やっぱり肌に合わなかったんじゃないかと思いますね。
ゼクスは…なんというか流れで承諾したようにも見えますねw
あるいはトレーズが作った機体である事に、何らかの感慨があったのか…