[再]新機動戦記ガンダムW 第36話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[新機動戦記ガンダムW]
『王国(サンクキングダム)崩壊』
≪あらすじ≫
コロニーに潜伏するデュオは、ヒルデに連れられて、気晴らしにサーカスへと連れて行かれる。そこでピエロに扮した少年がトロワを発見したデュオは、楽屋まで会いに行く。しかし、そこで出会ったのはデュオに脅えるトロワとそれをかばい、非難の視線を送るキャスリンの姿だった。
砂漠でマグアナック隊と合流したカトルは、改良型サンドロックを駆り、サンクキングダムへ急いでいた。
サンクキングダムでは、OZの勢力が市街地まで及んでいた。リリーナは完全平和の意志を貫くため、サンクキングダムの主権を破棄、解体することを宣言。また、みずからの身柄をOZに預けることを決断した。その勇気と判断力からデルマイユ公爵はロームフェラ財団のために役立つのではないかと考えめぐらす。
サンクキンダムを失ってしまったノインとカトルは宇宙へ向かうことを選ぶ。
(公式HP TVSeries Story 第36話より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
≪感想≫
ドロシーの指摘がなかなかに良かった回。ただ、ドロシーが戦争を妄信しているキャラなのでツッコみの踏み込みが足りないというか、戦争を誘発出来れば何でもいいって感じだから踏み込みが甘いんだけどね。
彼女が指摘するようにリリーナはあまりに卑怯だ。「完全平和」という甘い餌を周囲に振り撒くだけ振り撒いて、じゃあ自分に何が出来るのかといえば彼女は何もしない。何も出来ないのではなく、何もしない。リリーナには何をするにも明確なビジョンがない。あるのは大層な理念だけ。
確かに理念があるだけ立派と言えば立派なのだろう。まして15歳なのだから。ただ、理念や理想ばかりが先行してそれを具現化するためのビジョンがまるでない。完全平和主義の実現に対しても、やはりそれはぼやけていたと思う。
サンクキングダムを設立すれば反平和主義者から攻撃を受けることも目に見えていたはずなのに、結局彼女はそれへの対策がまるでなかったのもいただけない。性善説に立っている、といえばそれまでだし、完全平和主義を唱えるリリーナらしいといえばらしいのだろうけど、結局再建したサンクキングダムは数か月で崩壊。あまりに国民も、主義に賛同していた人たちもかわいそう。
悪く言えば結論ありきなのだ。「人間は完全平和を実現できる」という結果ありきで物事を語っている。確かにそうなのかもしれないし、実際にこの世界ではその後完全平和主義を実現するわけだけど、それが現状でどこまで可能なのかという検証がまるでない。そこはヒイロが指摘した通りであり、その後ミリアルドやトレーズが大規模な宇宙戦争を引き起こす動機にもなっている。
物事にはタイミングというものがある。ただ、彼女にはそれが読めない。空気が読めないのだ、リリーナというキャラクターは。
そんなところなんだろうね、私がリリーナを好きではないのは。そんな悪いところが続編のFTではこれでもかというほど出ているのだから、まぁリリーナらしいといえばリリーナらしいのだろう、きっと。
さて、あらすじには「サンドロックの改良型」とある。具体的には不明。一般的にこの時サンドロックは、マグアナック隊の手で元通りに修復はされたというもので、そこからさらに改良されたという資料はほとんど目にしない。
一説にはヒートショーテルが両刃(本来ショーテルという武器は「内側」に刃があってそれで引いて斬る武器だが、物語が進むにつれてサンドロックは刃の「外側」で斬ることも増えている)になったのはこのタイミングか、とも思われるがやっぱり具体的なことは不明(というかそもそも刃全体が高熱化するんだから、別に初期の状態でも外側で切れそうなものだし)。
次回はタイトル通りゼロvsエピオン。
NoTitle
序盤のヒイロへの接し方とか。
その上、行動力だけはあるので、周囲を振り回しまくってますね。