地獄少女 二籠 第5話
地獄少女 二籠 第5話「地獄の暴走」
<あらすじ>
今回の依頼人は近年アニメやゲームをこよなく愛する人間に使われる『オタク』と呼ばれる宍戸俊(ししど・しゅん)。彼は毎日のように行きつけのコンビニで絡んできては、カツアゲをしてくる不良・山田麗音(やまだ・れおん)と言う男がいた。ターゲットにしたいと思い何度も地獄通信にアクセスしては、名前を入力するものの、送信するに至らない俊。
それに気づいたあい一行。きくりが庭に咲く花を面白がって切り落とすのを「楽しい?」と言って見るだけのあいに代わり、いつものように事前調査を行うことになる。一目連と骨女が俊を担当すると言うので、輪入道は麗音を担当することに。
だが、いざ身辺調査を始めようかと言うときになってきくりがその姿を現す。電線を伝って走っていってしまうきくりを、輪入道は仕方なく調査を諦めて追いかける。
そんな時に限って麗音の側に異変が起きる。麗音の兄貴分・橋爪力也(はしづめ・りきや)が別の弟分から、麗音が想いを寄せる女子高生・宮原泉(みやはら・いずみ)に告白して付き合うようになったら、手を切ると言っていることを知る。示しがつかないとして、麗音を呼び出し袋叩きにする力也。さらに弟分から「ビデオにして売れば」と小言を吹き込まれると、何かを思いついたように立ち去る。
その頃、きくりを見失い、夜の街をきくりを探しならさ迷う輪入道。だが、平気で「死ね」と言う輩や、火のついたタバコまでポイ捨てする不届き者が巣食う今の人間界に、これまでにない嫌悪感を抱く。
そんな時、ようやくきくりを見つける輪入道だったが、きくりは妙な男たちに囲まれていて......
続きはOPENからどうぞ。
<あらすじ・ネタバレ>
その風貌とは似合わぬ軽やかな動きできくりを取り囲んでいた男どもを一蹴する輪入道。「おんぶ!」と言うきくりを背に乗せて、街を歩く。
「きくりはこっちは初めてか? 昔はこんなんじゃなかったんだが、悪いことをしたら地獄に落ちると言うことを忘れちまった途端、腐ってった」
今の人間界を嘆くような輪入道の言葉。しかし、きくりは輪入道の背中ですやすやと寝入ってしまった。
その日、とうとう俊から地獄通信への送信がなされた。だが、自らも地獄に落ちると言う条件を聞いて俊は依頼を断っていた。曰く、「あんなのに命をかけるなんて」と。その話を聞いていた麗音。もうこれしかないと思い立った。
俊に地獄通信にアクセスさせ、名前を書き込み、そしてクリックする麗音。そこであいと契約をするのだが、たまたま居合わせた輪入道。だが、依頼人であることに変わりは無く、輪入道は藁人形と化す。こうしてあいと麗音の間で仮契約が結ばれた。
翌日。
すでに車の後部座席で気絶した泉を拉致していた力也。麗音は輪入道の渇を無視し、ヒモを解く。
「怨み、聞き届けたり」
そう言って、輪入道は姿を消した。
力也は、早速脅すためのビデオを撮ろうと栄養ドリンクを飲んで強姦しようと意気揚々。廃屋の奥に設けられたベッドで、泉の唇を強引に奪おうとした時、泉の頬の肉が崩れ落ちた。すでに泉は骨女と入れ替わっていたのだ。逃げ出す力也だが、底なし沼のように沈む地面に身体を捕われ身動き出来ない。そこに輪入道がタイヤと化し、助手席の窓枠に腰掛けるあい。車は加速し力也に突っ込んでいく。
「いっぺん、死んでみる?」
力也は地獄へ送られる舟の中で気づいた。あいに家に帰してくれるよう頼む力也だったが「舐めんなよ、タコ」と自分が散々他人に向けて言ってきた言葉を逆に言われたことで、茫然自失となったまま、地獄へと流された。
力也と言う邪魔者がいなくなった麗音。今日もコンビニで俊やその仲間からカツアゲすると原付バイクを飛ばす。今日こそ、と心に決める麗音だったが、かつて自分が苛めた犬が出て来たことでハンドルを切った瞬間、目の前にトラックが。
これからと言う時に交通事故で倒れる麗音。周囲に助けを求めるも、散々苛め抜いてきた相手が助けてくれるわけもなく……。最後にきくりが姿を現す。
「地獄は、本当にあるよ」
相手を地獄に流したら、自分も死んだときに地獄へと流される。それを思い出した麗音は「マジ、ヤベェじゃん」と言い残して息を引き取った。
依頼人がターゲットを流した翌日に死ぬと言うことに、輪入道は嘆く。それ以上に、地獄もこの人間界も大して変わらなくなりつつあるということが、嘆いた理由だった。あいと共に河川敷に立つ輪入道。ふと、河川敷で飲み終えた紙コップを無人の自転車に捨てる少女。それは確か、麗音が橋爪力也を地獄送りにする理由となった少女・泉だった。
「誰も見てないかもしれねぇが、お天道様と閻魔様は見てるぜ?」
無駄かもしれないと思いつつ、そう注意する輪入道。だが、泉は「そうですよね」と反省し、「すみませんでした」と輪入道に頭を下げると自分が捨てた紙コップを再び手にした。
「こっちはまだ救いがあるかもしれねぇな」
まだ、こっちの世界にはこんな子もいるのだ、と。それだけが、輪入道の救いだった。
<感想>
久々に観てて、鬱ではなかった( ̄∇ ̄;) なんか、個人的には理想的展開だったように思えます。前半のきくりの行動から、今回もきくりによる邪魔が入って鬱な展開になるのかと思いきや、意外とフツーで、きくりも表面上ほとんど干渉してこなかった。前回、だいぶきくりに関しては推論を飛ばしたけれど、もしかしたら本当に単純にただ「子供」なだけかもしれない、きくりは。
展開としては、当初依頼人と思われていたキャラが実は依頼人ではなく、ターゲットが新たな依頼人となるケース。割と珍しいですよね、こういうの。
山田麗音
輪入道が「こんな名前をつける親にして、あの子あり」みたいなことを言っていたように、そんな感じ。弱いものには強気で、強いものにははこびる。典型的なイジメヤローで、ここまで来ると観てて面白い。もしかしたら、彼の死にはきくりが絡んでいるのだろうか、と思うのは深読みしすぎか?
橋爪力也
まぁ、弟分が弟分なら兄貴分も兄貴分と言った具合。もうそれ以上に言うこと無い。ちょっと地獄へ流す描写が軽かったのは、調べが足りなかったから? それとも麗音の怨みが突発的で弱いと判断したからだろうか?
オタク3人組
まぁ、こちらもある意味典型的。本人の前では何もいえないからひたすら陰口ばっかり。
そして一言……オマエら、変。幾らなんでも、あんな口調で普段から喋る人なんて……いるんですか? いや、あれは幾らなんでも脚色されすぎだと思うんですがね。まぁ、私は秋葉原に行った経験は無いので、そういったところに行けばいるのかもしれませんが。
それともう一言。襲われると判っててコンビニ行くな。学習能力無さすぎ。
宮原泉
今回の被害者であり、輪入道曰く「菩薩」。てっきり最後は「うるさい。みんなやってるじゃん」とでも言って終わるかと思いきや、意外にも優等生的発言で終わったのは、輪入道の言うとおり「救い」だった。
今回、地獄流し軽かったですよね? もうちょっとズタボロにイジメるかと思ったんですが……やはり怨みが突発的で調査が出来ていないのが原因か?
次回は「陽のあたる場所」。 3話の逆バージョン? でも、男の方にそれを実行する意気地がなさそうだorz ちなみに公式HPを見るとすでに次話の依頼人とターゲットが判るので激しくネタバレします。特に今週は見ない方が良いかも。見ると話の内容が読めてしまう可能性が……。
<MVC>
輪入道
「こっちはまだ救いがあるかもしれねぇな」
強いッス、惚れました(`・ω・´) シャキーン 言葉もカッコいいしね。ホント、今回は輪入道がカッコよかった。腐って地獄と変わらなくなった人間界。『悪いことをしたら地獄に落ちる』って、ホント今の人間は忘れてしまったことです。ぜひとも、この国の官僚に教えてやってください(ぇ
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
・http://blog.livedoor.jp/kabekabe123/archives/50789611.html
・http://blog.livedoor.jp/kuma_road51/archives/50808881.html
・http://blog.livedoor.jp/natsu_ki00/archives/50452279.html
・http://blog.livedoor.jp/poohreeter55/archives/50750618.html
・http://blogs.yahoo.co.jp/mireiyumoe2/43234776.html
・http://chalcograhie.blog21.fc2.com/blog-entry-1813.html
・http://futarinoneko.blog61.fc2.com/blog-entry-395.html
・http://omochiyasan.blog69.fc2.com/blog-entry-326.html
・http://penpen-shogi.moe-nifty.com/sasayaki/2006/11/post_67bd.html
・http://raitoningu.at.webry.info/200611/article_5.html
・http://rincolu.blog15.fc2.com/blog-entry-964.html
・http://takoyaki-tako-tako.de-blog.jp/takotako/2006/11/post_ec08.html
・http://yuima.blog6.fc2.com/blog-entry-607.html
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