[再]新機動戦記ガンダムW 第32話

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≪感想≫
しばらく姿を見せなかったデュオ編。いずれ五飛も出てくるけど、基本的に舞台が地球編なのでデュオや五飛は、行方不明のトロワ並みに出番がないというｗ


さて、今回はせっかくだからデスサイズヘルについて語ってみよう。ガンダムデスサイズを、月面基地に捕えられた五人の科学者が極秘裏にパワーアップ・宇宙適応させた機体。そもそも、管理が厳密そうな敵基幹基地でガンダムの破片なんていう超重要物資をパクった上に、ガンダムに使用出来る純度のガンダニュウム合金の調達なんて可能なのかっていうのが疑問ではあるが（笑

今回の冒頭の戦闘シーンは、細かく見ると奇妙な部分が目につくことが分かる。まずはバスターシールド。リーオー破壊のために射出した次の瞬間には左腕に戻っているというｗ　まぁこれは作画ミスなんだろうけど。

バスターシールドで言えば、今回対ＭＳ用モードでコロニーを破壊するような出力ではなかったとはいえツインバスターライフルを相殺した点だろう。変に考えると、ツインバスターライフルとバスターシールドが同じ威力とか言われそうだが、実際は当然そんなことはない。単純にバスターシールドがガンダニュウム合金製でその直撃に耐えうる強度と、後方からのバーニア出力がツインバスターライフルの運動エネルギーを何とか相殺し得るほどの高推力だったということじゃないかな、と。まぁ、これも私論なんだけど。

それはともかく、本題はハイパージャマーについて、だ。

ハイパージャマーは強力なＥＣＭ装置の一種で、相手のセンサーやレーダーに機体を反応させないというもの。だからこそデスサイズ系は、レーダーに反応しないのにそこに存在していることや武装から「死神」と言われているわけで。

ただ、これが特殊でハイパージャマーが完璧ならそもそもリーオーにはデスサイズヘルの姿が視えていないはずだ（モビルスーツのモニターというのは、基本的にどの世界観でもセンサーやレーダー、カメラが収集した情報を複合的に処理して実際に見える映像のようにコックピットモニターに投影している、と考えられている）。実際、リーオーは接近するまで気付いてなかった。だが、気付いてからは精確にデスサイズヘルに狙いを定めて迎撃している。つまりこれはハイパージャマーが働いていないのか？　

明確な答えは確か公式で語られていなかったと思うが、私なりに考えると二つほどの可能性が考えられると思う。

一つ目は、ハイパージャマーとビーム兵器が共に高エネルギーを消費するため同時運用が推奨されていない可能性。

二つ目は、ハイパージャマーとビーム兵器の相性が極めて悪い可能性。『ガンダムＷ』におけるガンダムの運用するビーム兵器は意図的に電離領域を生成・制御している。私も完璧に理解しているわけではないが、その電離領域が一種の「膜」みたいなものになって覆われているから、ガンダムのビーム兵器は水中でも使える、という感じだと思う。そう考えると、その電離領域やビーム発生・形成・維持時の強力な磁界がハイパージャマーのＥＣＭのフィールドと打ち消しあうなりなんなりで相性が悪いのかな、と。

でも、リーオーが月面基地と通信が取れなかったところを見ると完全に働かないというわけでもないのか？　それともそっちはまた違う機能を使っているのかな（通信妨害はハイパージャマーとは別とか）。




あとは地味なところだがトラントｖｓデュオでトラントがデュオの攻撃は全部かわされていたこと、か。この辺り、ゼロシステムの予測演算による未来予測のおかげでトラントの回避力が上がっているのだと思うのだけど、その辺をもうちょっと説明されても良かったのかな、と。

個人的にトラントのヘルメットが割れた描写はたぶんトラントの観た幻影じゃないかな、と勝手に思っている。というか、そうじゃなきゃウイングゼロのコックピットの中にいてヘルメットが割れる衝撃なんて……。