国際親善試合 日本(H) 1 - 0 キプロス(A)
W杯前国内最終戦
というかね、関係ないことなんだけど日テレのサッカー中継はなんかおかしい方向に向かってるw 画面下のレーダーとか試合中の選手たちのエリア表示とか、もうウイイレだよ(爆 しかもレーダーとかあんまり意味が……、まぁピッチ全体は見通せるけどさ。
試合後のインタビューも、インタビュー相手の選出もインタビュアーの問いかけも……。うーん、サッカー中継に慣れてない感じがする(そんなはずはないのだがw
詳細は追記からどうぞ。
◆国内最終戦の意義
まずは勝ったことだろう。コンフェデ杯辺りからから負け続けていたこのチームにおいては、常々有識者・第三者からも「勝ち癖をつける」ことの大切さは説かれてきた。どちらかというと、勝ち癖はそうだが、「勝者のメンタリティ」を身に付けることの重要性というところだろう。
簡単に言えば、どんな試合・どんな内容でも勝つ、ということ。サッカーとはスポーツであり勝敗を競う競技である。例えばサッカー史に刻まれるようなスーパーゴールを一点決めたとしても、相手チームが二点奪えば勝者は相手チームなのだ。ましてこれから向かう場は四年に一度のW杯。内容も大事だが、勝つことが今までのどの試合よりも求められるはずなのだ。
そういう意味では、内田選手のゴールはそういった部分が垣間見えた部分か。決して綺麗な流れの中での素晴らしいゴールではなかったが、あそこまで詰めていたから出たゴール。あの一歩が追いつくかどうかがこの先の勝敗をきっと左右するのだろう。
◆負傷明けの面々のコンディション
おおむね良好、というところか。前半のみだったが内田選手はゴールはもちろんのこと守備においても試合勘不足を感じさせることはほとんどなく不安は怪我の再発以外にはないだろう。
同様に、長谷部選手も後半のみだが攻守に動き回っておりシュート意識も高かった。吉田選手も動きは悪くなく、心配されたコンディションや試合勘による不安はそこまで大きくはないだろう。
◆使える目途のたった新戦力
新戦力といっても、前々から使われているけどね、とw
森重選手、山口選手が90分フルで使ってもクオリティとしても連携としても問題なかったというのが最大の収穫だろう。特にボランチに入った山口選手の守備での貢献度は高い。ブラジル本大会での環境を考えても体力面でも優れる山口選手の存在価値はさらに高まった。
さて、サプライズ選出となった大久保選手だが、現時点では「こんなものだろう」という及第点ではないだろうか。連携不足というか、あまりうまくかみ合うシーンが少なかったのは致し方ない。練習で連携を積み重ねても、やはり試合で積み重ねられたものに勝るとは思えないからだ。しかし、まだ本大会前の強化試合が二試合あるので、今から積み重ねても遅くないはず。
ただ少し不安なのは彼が1トップに入った時に実質ゼロトップになっている感じがしないでもないことか。ゼロトップ戦術が悪いとは思わないが、そこがうまくかみ合わないと前線の1トップとトップ下含めてのトライアングルが機能せず、ただでさえ脆弱な攻撃力がさらに弱体化しかねない。
大久保選手を使うなら1トップ以外の方が効果的かもしれない、という部分も収穫の一つかな。もちろん大久保選手が1トップに入った時の前からのプレスのためのランニングなど良いところもあるので1トップが必ずしもダメというわけではないが。
◆シュートは打たないと入らないのだが
その辺り、どうにかならないものかね、と。この試合に不満があるとすれば真っ先に上がるのはそこだ。
より確実性を求めてパスを回すのは理解はする。しかし、パスばかり回していてゴール前に五人、六人と敵が戻ってきてしまえばゴールなんて奪えるようなものじゃないのは素人目にも明らかだ。
シュート打てないの? と思ってしまうシーンも多く、壮行試合ということを差し引いても不完全燃焼。
一方でミドルレンジからのシュート意識の高さは収穫かもしれない。ボランチや、香川選手、あるいは大久保選手がエリア外からでもコースが出来ればガンガン打とうとした姿勢は良かった。あの積極性が、どうしてペナルティエリア内だと出てこないのか……。
◆個人的ガゼッタ式採点
あくまで素人目で個人的なものです。どちらかというと、自分で書いておいてあとで有識者の方の採点とを見比べて自分の見る目をさらに養うためのものなので。
チーム:7.0 完封でしっかり勝てたという結果がまずは大事だろう。強化試合もあるもののこれを弾みにしてほしい。
GK
川島永嗣:6.5 若干不安を感じさせる部分もあったものの、完封した結果は結果。
DF
今野泰幸:6.5 前半のみの出場。所属チームではボランチが多いためセンターバックでの試合勘を不安視する声もあったが、あまり関係なさそう。
森重真人:7.5 試合を通して完封に大きく貢献。ビルドアップ、前線へのパス供給も見事。このコンディションならW杯本番でも先発で見てみたい。
長友佑都:7.0 攻守に豊富な運動量と献身さを見せた。欧州組の中では数少ない、充実したシーズンを終えた一人なだけはある。ただW杯前ということを考えても、自己管理という意味でここでムキになって怪我をするような行動は控えてほしかった。
内田篤人:7.5 四か月ぶりの実戦。前半のみ。スコアレスドローで旅立たずに済んだ値千金の一点は、その得点はもちろんあそこまで詰めていたところに大きな価値がある。守備でも不安は少なく、あとはW杯中の怪我再発がないことを祈るだけ。
吉田麻也:6.5 後半から出場。怪我明けではあったが、以前のような判断の遅さ・甘さは少し緩和されてシビアになっていたような印象かな。代表内では貴重な高さなのでヘッドでの攻撃力ももう少し期待したい。
酒井宏樹:6.0 後半から出場。フリーランの多さが成長の明かしかな。高速クロスは健在だったものの、味方とのマッチがイマイチで、コミュニケーション不足でクロスの意図があまり味方に伝わってないのか?
伊野波雅彦:5.5 後半から出場。無難、という言葉しか見つからない。良く言えばサイドバックとして守備は及第点か。さすがに長友選手の代理としては厳しいか。
MF
遠藤保仁:6.0 相手からのプレッシャーやマークもあってあまりボールに触れられず。本大会でもマークされる可能性の高さを考えると、その状況でもいかに仕事をし存在感を示せるかがこの先短い間の課題か。
山口 蛍:7.5 攻守に大きく貢献。特に守備面でのインターセプトや体を入れてのボール奪取、ディフェンスが素晴らしい。相手のカウンターもマークし、センターバックに入って両サイドを押し上げる役目も担う。遠藤・長谷部選手のコンディション次第ではあるものの、本大会で先発もありか?
本田圭佑:6.5 良く走っていて、随所に蓄積してきた連携の核・軸として動けてはいたものの、攻撃の要としてはもう一つというところか。ミランでの不遇がこの先も続かなければいいが。
長谷部誠:7.0 後半から出場。とにかく良く動き、チャンスさえあればエリア外からミドルシュートを狙う姿勢は良かった。特にシュート意識(というより結果)が欠けているチームでもあるので……。
FW
香川真司:6.5 ところどころで顔を出してその非凡なセンスを見せるも結果には繋がらず。ミドルシュートを狙うシーンがあるなどシュート意識は今まで以上に高そうだったので、あと一つ何かがハマれば本調子に戻る日もそう多くない気がする。
岡崎慎司:6.0 左サイドで組み立てられることが多かったため、特に後半は消えてしまっていた時間帯も。とはいえ、そこを気にせず献身的に走れるのが良さでもあるので、そういう意味では悪くはないのか。欧州組の中では充実している数少ない一人なのでその流れをぜひ見せてほしい。
柿谷曜一朗:5.5 あまり大きな仕事はできず、決定的なシーンも決めきれず。守備は悪くないが、やはり1トップになると相応の結果は期待したい。
大久保嘉人:6.0 久々の代表ということで及第点といったところか。入った当初は積極的な姿勢でワンタッチ目にミドルシュートもを狙っていたが、その後はやや影を潜めてしまった感じ。もっとなりふり構わずゴールへ向かう姿勢をこのチームに注入して欲しい(それがしてほしくてサプライズ選出されたんだろうし)。
清武弘嗣:5.5 体はキレているし、ボールタッチも良かったのだが、ボールを持ってからの連携や方向性に今のメンバーとのズレが見え隠れ。周りが前を向いているのに一人横や後ろを見ている感じで、もっと前を意識しないと今後の出場は厳しいか。
監督
アルベルト・ザッケローニ:6.5 今はまだ合宿直後で選手たちのコンディションも万全ではないがとりあえず壮行試合として結果は残した。あとは23人をどう使って最高のチームを仕上げて15日を迎えられるかに期待。
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