[再]新機動戦記ガンダムW 第19話
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[新機動戦記ガンダムW]
『バルジ強襲』
≪あらすじ≫
軍人“ゼクス・マーキス”の名を殺す戦いで、瀕死の重傷を負ったゼクスは、デュオの旧知であるハワードに救出される。ハワードは、トールギス開発者であるという事実を話し、トールギスとともに宇宙へ向かうことを勧める。
宇宙ではOZのコロニー懐柔作戦がスムーズに進み、コロニー住民もガンダムを戦争の象徴として忌み嫌うようになっていた。
デュオは、OZの宇宙要塞バルジ破壊のため、半壊したデスサイズで参戦する。最悪の事態に自爆装置を作動させるが、うまく作動しない。そしてついにOZに生け捕りされてしまう。
ヒイロは、5人のガンダム開発者とデュオを始末するため基地に侵入していた。しかし、デュオを始末せずに救出したヒイロは、ガンダム開発者抹殺のための作戦を展開させる。
同じころ、五飛もバルジを襲撃。敵の強大さに戦意が高まるのであった。
(公式HP TVSeries Story 第19話より抜粋)
感想は追記からどうぞ。
順当の悪役になっていくガンダムとそのパイロットたち。情報戦を巧みに行い、マスコミすら意図的に操り好感度を上げていくOZのやり口は、現代の政治につながる部分も少なくなく、妙なリアルさを感じるほど。
リアルさといえば、デスサイズやシェンロンが宇宙用リーオーにすら手一杯で戦っているというのがやはり衝撃的な部分であり、あくまで五機のガンダムが大気圏内で戦うための機体だったことへの不気味なリアルさのあるところだろう。ガンダムシリーズの中でもここまで地形適正が顕著に出る作品も珍しい。
(ただ、それが出るのもこの辺りからサンドロックが宇宙に上がるくらいまでで、それぞれ後継機のガンダムになると宇宙と地上の両方で普通に使えてしまうため、そういった「遊び心」は失われてしまうのだが)
さてガンダムのパイロットは、ガンダムと共に宇宙に旅立ったデュオ・五飛(+カトル)と、ガンダムを遺棄して宇宙に旅立ったヒイロとトロワが対照的。ガンダムを伴う方は、(結果的にカトルは自爆させてしまったが)機体への愛着が強い三人で、対してヒイロとトロワの二人は自分の機体に先の三人ほど思い入れがない、というところ。実際に、話数的に直前にあたる南極決戦ではヒイロとトロワは事実上、互いのガンダムを交換して戦っていたわけだし。
そんなヒイロとトロワも、同じ無口でクールな性格、お互いのガンダムは五機のガンダムの中ではどちらかといえば射撃型という共通点がありながら、その一方で微妙な性格の差が出ているのが良い演出。単身、エージェントとしての行動を続けるヒイロに対して、トロワは大胆不敵になんとここからOZの士官になってしまうわけだから直線的なヒイロと、変則的なトロワという違いがより明確になる。
そういえばヒイロは結局デュオを殺さなかったんだよね。ヒイロがデュオの利用価値をまだ見定めたのか、それとも任務を与えてくれるDr.Jが捕まり「戦闘マシーン」ではなく自分で自分に任務を課す「ヒト」になったヒイロにとってデュオは同志に見えたのか。
にしても、これで捕まっているのがヒイロと面識のほぼないカトルや五飛だったらどうしたんだろうね?(笑 本当に殺すこともあるのだろうか。
っていうか、最後のシーンが意味深だよね。地球が人類の宇宙進出に対して「重力(引力)」で歯止めをかけているというゼクス(ミリアルド)が最終的に(表向き)地球を壊そうとするのだから……。
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