W杯代表メンバー選考
とりあえず、これでまた一歩ワールドカップが近づいているのだな、と感じます。というか、気が付いたらもうあと一か月かw 初戦のコートジボワール戦が日曜の昼間らしいので、そこは観れるかな、というところでちょっと楽しみw
さて、メンバーについての個人的な見解は詳細からどうぞ。
◆ワールドカップ日本代表23名(スポーツナビより抜粋)
GK 川島 永嗣 スタンダール・リエージュ(ベルギー) 83/3/20
GK 西川 周作 浦和レッズ 86/6/18
GK 権田 修一 FC東京 89/3/3
DF 今野 泰幸 ガンバ大阪 83/1/25
DF 伊野波 雅彦 ジュビロ磐田 85/8/28
DF 長友 佑都 インテル(イタリア) 86/9/12
DF 森重 真人 FC東京 87/5/21
DF 内田 篤人 シャルケ04(ドイツ) 88/3/27
DF 吉田 麻也 サウサンプトン(イングランド) 88/8/24
DF 酒井 宏樹 ハノーファー96(ドイツ) 90/4/12
DF 酒井 高徳 シュツットガルト(ドイツ) 91/3/14
MF 遠藤 保仁 ガンバ大阪 80/1/28
MF 長谷部 誠 ニュルンベルク(ドイツ) 84/1/18
MF 本田 圭佑 ミラン(イタリア) 86/6/13
MF 山口 蛍 セレッソ大阪 90/10/6
MF 青山 敏弘 サンフレッチェ広島 86/2/22
FW 香川 真司 マンチェスター・ユナイテッド(イングランド) 89/3/17
FW 岡崎 慎司 マインツ05(ドイツ) 86/4/16
FW 清武 弘嗣 ニュルンベルク(ドイツ) 89/11/12
FW 柿谷 曜一朗 セレッソ大阪 90/1/3
FW 大迫 勇也 1860ミュンヘン(ドイツ) 90/5/18
FW 齋藤 学 横浜F・マリノス 90/4/4
FW 大久保 嘉人 川崎フロンターレ 82/6/9
◆サプライズがあったことがサプライズ?
私個人としては、正直サプライズはないと思っていた。それはザッケローニ監督がこれまで先発メンバーを固定し戦ってきたタイプの監督だからである。メンバーの固定に関しては賛否もあったが、そこは監督の手腕でありさじ加減なので部外者がとやかく言っても仕方ないだろう。新メンバー・新戦力の発掘に苦労するというデメリットが確かにあるものの、一方で固定メンバーによる連携の向上というメリットがあり、それはショートパス・ダイレクトパスによる連動性を生命線とする戦い方をする日本代表にとってデメリット以上のプラスがあるメリットだったということだ(代表といえど一つのチーム。世界最高峰の選手が揃おうと、招集期間が短くメンバーがいつもバラバラでは連動性も何もなくなるのは言うまでもない)。
だからこそ、サプライズはないと思っていた。順当に、直近ないしザッケローニ監督がこの四年間で招集した回数の多い選手が順番に選ばれるのだろう、と。
なので、そうした中で大久保選手の選出というサプライズがあったことそのものが、私の中では大きなサプライズだった。
◆サプライズ戦力はあくまでジョーカー
とはいえ、サプライズ選出された大久保選手や、招集回数が少ない斎藤選手や青山選手なんかははっきりいえばサブだろう。先にもあげたようにザッケローニ監督は、パスサッカーをより高い精度と連動性で実現するためにわざわざメンバーを固定した戦うことを選んできたわけだから、本番で今まで積み重ねてきたことをしない、というのは到底考えられない。
強いて入れ替えの可能性があるとすれば、ここ最近はなかなか固定化できない1トップの部分くらいか。
◆不安要素はコンディション
さてこのメンバー、歴代最強の日本代表とも言われているらしい。まぁ、まだまだサッカー発展国・途上国である日本からすれば年月を重ねればそれだけレベルが上がることの方が当たり前だと思うがw
とはいえ、私にはそれほど強いメンバーに見えない不安もある。
その不安がコンディションだ。
まず怪我人の多さ。目立ったところでは、長谷部・内田・吉田選手というザッケローニ監督が固定してきたメンバー3人が長期離脱の怪我から復帰途中ということだ。不幸中の幸いなのは、この三人が本番までは目途が立つと日本代表側が判断したことか。
だが、それ以上の不安材料が同じく主力選手のコンディション不良。チームの生命線ともいわれる本田・香川選手はともに所属チームが名の知れた世界トップクラスのチームに移籍したものの、直近の今シーズンでは十分なパフォーマンスはもちろん試合時間も十分ではない。ほかにも清武選手なんかもそうだし、全体的にメンバー全体のパフォーマンスは右肩下がり気味だ。せいぜい岡崎・長友選手、あるいは大久保選手くらいか。
フィジカル的な不安、試合勘やメンタル的な不安。
両方を抱えたまま本番を迎えかねないこのチームのカンフル剤は果たして何なのだろうか?
◆選考メンバーから見る戦術
といっても、詳しいことは分からない。とはいえ、このメンバーを見たときに一つ、ハッキリと言えることはザッケローニ監督が、空中戦を半ば捨てているようにも思えることか。
というのも、私はサプライズがあるとすればFWは大久保選手ではなく豊田選手が選ばれると思っていた。要するに今の日本代表において欠点ともいわれる「高さ」を攻守で活かせる選手を一人は入れてくると考えていたのだ。
しかし、それがなかった。
まぁ、振り返ればそもそもこのチーム、背の高いFWを試合の途中から入れてもチームの決め事なのか、それとも選手たちが無視しているのか、まるでそれを活かすようなプレーができないチームである。両サイドからのクロスボールもハイボールを上げるというよりは、低く速いクロスを入れるようなイメージだし、それこそ下手をすれば両サイドはクロスすらあげず内に切り込むことの方が圧倒的に多いチームでもある。
その是非、というのは今は分からない。ただ、ここでザッケローニ監督の選考が大久保選手や斎藤選手だったことが、ワールドカップでザッケローニ監督がどうしたいのか、という表れなのだろう。
つまるところ、劣勢の時に勝つための交代枠でザッケローニ監督は高さによるパワープレーをするのではなく、ドリブラーによる切り込みやDFの背後を抜くような戦い方に終始したい、ということだ。
あとは、正直ザッケローニ監督は交代枠をうまく使う気はサラサラないのかな、とも思う。
メンバーを見たときに、後半の途中から劣勢の状況に応じて投入できる選手がどれだけいるだろうか。怪我人が多いこともあるのだろうが、どちらかというとメンバー全体が「試合の途中で投入する」のではなくその前段階で「怪我が出て選手を入れ替える」ことが中心だ(まぁ、それは致し方ない部分もあるのだが)。
こうなってくると、先発メンバーの出来が歴代チームよりもさらに勝敗を左右する。
それがいいか悪いか、それは分からない。今の固定メンバーが本来のコンディションとポテンシャルを発揮してくれるなら世界相手にも決して悪くない戦いが出来るはずだ。あとは、監督以下スタッフの仕事と手腕。本番のピッチまでに、そこに近づけられるかが、まずは日本代表が予選突破、過去を超えるベスト8以上を狙う第一関門なのだろう。
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