ブラッディ・クロス 第10巻

≪あらすじ≫
続、皐、日向、月宮。過去で明かされる
あまりにも非情な因果。
聖戦は悲劇なしには終わらない。
(コミックス10巻カバーより引用)
≪感想≫
半年に一度の楽しみのブラクロ最新刊。ガンガンを毎月買えば良いんでしょうけど、コミックス派にはそれはそれで楽しみがあるんですよね。まぁ、それはさておいて。
これより先、ネタバレあります。ネタバレが嫌な方は今すぐ戻ってくださいね。
ネタバレOK? では、感想どうぞ。
まずはブラッディ・クロスが無事10巻の大台二桁を超えられたことが素直に嬉しいです。初期段階からずっと購入している単行本も今はもうこのブラクロくらいになってしまったので、なんだか感慨深いですね。
さて、10巻は主に月宮の復活と、過去篇がベースに。過去篇を始める作品はその後右肩下がりになりそうな予感もあるので、そこは不安要素でもあるのだけど……。
しかし、やっぱり月宮の復活は大きい(主に「華」という意味で。やっぱり月宮が本来の姿だと華がある)。まぁ、まだ里堂に謎の洗脳をされている部分もあるようだけど、それは仕方ない部分か。黒印持ちとして、皐サイドとしては常盤を殺してその血を使うより、月宮の方が難易度は確実に低いはずだしね。その里堂も次回予告ではなんか不穏だけど。
そして過去篇。皐と続の過去を観ると、なんかやるせない気になっていく。続がこの過去をもしちゃんと覚えていたとしたなら、彼は皐とどう向かい合っていたのか。今と違っていたのかもしれないと思うと、なんか複雑だ。正常だった頃には弟思いの優等生だった皐。でも、それが堕天のために穢したことで少しずつ「正常」を喪っていく過程というのは、たぶん続を助けたくて戦うことを決めただろう皐の本心を考えれば本末転倒な形になってしまうのが、余計に悲しい。
そんな主人たちと同じように1話完結で花村・桃瀬という二人の忠実な従者たちの過去も。続と花村の対等さのある関係の裏にある部分や、桃瀬が皐を盲信する部分が描かれていてこれまでの補てんという感じかな。従者という部分では牧野も正体を明かしたしね。
何より大きな過去は、日向の正体だろう。そして、彼の戦う理由となった柚花の転生体を読者だけが知る、というね。日向もこの真実を知ったらどうするんだろう……いや、やることは変わらないか。ただ今まで以上に、感情的に「護る」という本能で動きそうな感じもするが、余計に聖戦という仕組みを壊すことに執心しそう。
とりあえず10巻は、過去篇というのが率直な感想かな。月宮の入浴シーンもあってサービスもあったけどw それはさておき、その過去がひとまずちゃんと重要事項やキャラクターのバックボーンに簡潔に触れられているので良かったと思う。ひたすらダラダラと過去篇やられても困るしね。
そして、聖戦もいよいよ佳境。アルカナサイドも交えての三つ巴の戦いになるわけで、遺産の数も確定、神座の継承に必要なものも分かっている以上、順調にいけばあと2~3巻で完結するのが流れかな。先にも挙げたようにあんまりダラダラと長引かせても作品の完成度が下がるだけだから辞めて欲しいかな。
本連載の方は休載もあったようで、カラーページも割合が減ってて、原作者の方のBlog更新も止まっているしと、不安要素は挙げればキリがないんだけど、とりあえずちゃんと完結して欲しいな、というのが本音。
まぁ、完結したらそれはそれで「終わっちゃうのかー」と悲しくなるんだろうけどwww
- at 11:52
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