ログ・ホライズン 第18話
『遠征軍』
≪あらすじ≫
「アキバの街へ赴き、みずから冒険者たちにゴブリン討伐を懇願する」と宣言したコーウェン家の姫君・レイネシアが、アキバの街へやってきた!正真正銘の「お姫さま」の登場に、三日月同盟のメンバーたちは興奮を隠せない。さらに、シロエがレイネシアのためにあつらえたのは特注の戦場コスチューム。集結したアキバの冒険者たちを前に、戦場の女神のような姿のレイネシアの演説が始まった。
(公式HP これまでのストーリー 第18話より抜粋)
≪感想≫
◆象徴的存在が戦場に立つメリットとデメリット
今週はまさにこれに尽きるだろう。ルディに対して思わせぶりなフラグシーンが相次いでいるが、なかなか回収されないし(次回辺りか?)。
上に立つ者が、苦労している下の者たちに対して「自分も同じ場所で頑張るから、一緒にもうひと踏ん張りしよう!」みたいなことを言うのは、それなりに配慮が出来る人間関係の中にいれば別にフィクションに限った話ではない。
確かにこの話は美徳に見える。状況によっては、どうしても頭数が欲しい時は一人増えるだけでもありがたいことも少なくはない。
とはいえ、こうすることが絶対的な正解かといえば、私はそうも思っていないのが本音である。
上に立つ者には上に立つ者としての役割があり、仕事がある。レイネシアが冒険者たちの能力の高さ(まぁ、元が基礎教育がしっかりしている上にネトゲをやっているほどの現代人だから高いのは当たり前だが)を目の当たりにし、「宮廷武官クラスの能力。じゃあ私たちの武官や、貴族、平民の違いは」と考えていたけど、それは間違ってる。シロエが前にいったように冒険者の方が例外的というか、イレギュラーだからね、大地人の方がまともというか正常。
例えば武士(貴族)と平民がいたとする。苦しい経済状況で平民たちが日々の食にも困る中、武士は優先的に食料を与えられていた時、武士が「私たちも平民と同じように」とするのが正しいのかといえば、たぶんそれは絶対の正解とは言えない。なぜなら武士には武士の(戦うという)役目があって、戦いの際の命をかけるリスクや全力を尽くせるよう日々の訓練があるから食が優先的に与えられている。それでもし戦いになった時、空腹で力が出せません、逃げ帰ってきましたでは話が通らない。
そういった「役割」を実はしっかりと実行しているのは、冒険者たちであり、また具体例を挙げるならここ最近の新人パーティだ。新人パーティがそれぞれのジョブや持っている技能からベストの布陣を引いて戦うのは、互いの役目を果たしているから。もし仮に味方の前衛が劣勢だったがいたとしても「じゃあ前衛が大変そうなので後衛も前線に立ちます」とは言わない。それは後衛の自分たちのHPやスキルから省みて、それが自分たちの役目を果たせる行動ではないと分かっているからだ。
一方、自ら戦場に立つと宣言したレイネシア。
もちろん、それが全部間違いかと言えばそうでもないんだけどね。冒険者たちの士気を向上させる上で、護るための存在――それも美しく、かつか弱ければか弱いほど良い――はやっぱり大きい。おまけにネトゲをしている経験が多かれ少なかれ豊富そうなアキバの冒険者たちからすれば、美しい姫が自分たちに助けを求めてくるなんてのはゲーム的だ。食を取り戻し、治安と雰囲気を取り戻した今のアキバの冒険者からすれば、(こういうと語弊もありそうだが)最高の娯楽なわけだ。これで受けない冒険者がいないわけがない(まぁ、もちろんクエストとして受けなかった冒険者もいるのだろうけど)。
シロエがそこまで視越した上で衣装とか決めていたかは分からないけどね。でも、レイネシアが出てきて両側が眼鏡キラーンだったのは笑った(爆
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NoTitle
姫が「戦場へ行くのは私の役割じゃないから、皆さん頑張ってゴブリンを倒してきて下さいね」と言ったとしたら
それは「モンスター討伐は不死たる冒険者の義務」と言い放った貴族と何が違うの?って話ですから
それに冒険者は兵士じゃないんです
大地人社会において、冒険者は何の「役割」も負ってはいません
仮に何らかの「役割」を負うとしたら、それは冒険者自身の「納得」の上でなければならないんです
姫から見れば、彼らには大地人の権威も権力も意味をなさない上に、経済的に豊かなので金品で釣るのも効果的ではない
そういう相手の「納得」を得るには、誠心誠意礼を尽くした上で自ら危地に身をおくより他ない、と考えたんですね
まあ肝心の冒険者の側が、良い感じの燃えイベントキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ってノリだったという落差が、悲壮な決意を固めてた姫には少々気の毒で笑えますけどもw