鬼灯の冷徹 第4話
『「美男にもいろいろある」「かちかぢごく」』
≪あらすじ≫
「美男にもいろいろある」
風呂敷包みを手にして、どこかへと向かう様子の鬼灯、駅前で自分の尻尾を追いかけていたシロに会う。
非番のシロ、鬼灯が烏天狗警察のある人物に会いに行くと知り興味津々。
シロも一緒に連れて行くことにした鬼灯、約束の時間が近いのか時計を気にして地獄タクシー乗り場へと向かう。
するとそこには、現世のタクシー強盗の話しで盛り上がる、地獄のタクシー・朧車達の姿があった。
「かちかぢごく」
針山の上に立つ二つの影。
獄卒達の仕事ぶりを見下ろした鬼灯、
鼻をほじりながら亡者を呵責する新人獄卒の姿に、正直見ていられないと嘆く。
この状況をどうするか、隣の影に意見を求めると…
それから数日後、新人獄卒達のゆるんだ根性を叩き直すため再研修が行われる事に。
閻魔殿の法廷に集められた、唐瓜・茄子をはじめとする新人獄卒達。
各地獄で活躍する先輩獄卒達の亡者への呵責っぷりを見学することになるが…
(公式HP ストーリー 第4話より抜粋)
≪感想≫
◆望むものと望まれるもの
この手の話はよく「才能」を絡めてやるんだけどね。まぁ、ある意味で容姿・容貌というのも「才能」といえば「才能」か。
「才能」っていうのは、自分だけが認めていてもダメなんだよね。それはただの自意識過剰なだけだったり、的外れだったり、勘違いだったりという。幾ら「自分にはこれの才能がある!」と豪語しても、それだけの成果が出せなければ周りの人はそれを「才能」とは認めないだろう。
一方で「才能」っていうのは、他人だけが認めていても虚しいものだと思う。自分が望まぬ才能、望まぬ理想像を他人から押し付けられてそれを演じることを強要される。幾ら他人から「あなたにはこれの才能があるよ!」と力説されたとしても、やっぱり最後は当人がノリ気でなければ本当の意味でその真価が発揮されることはないだろう。
例えば、TwitterなどのSNSの普及で今の一部アイドルや芸能人には後者の要素が良くも悪くも見え隠れする。そもそもアイドルや芸能人というのは、素の当人を売りにしていない限りは「idol(偶像・崇拝物)」の名の通り、作られたキャラクターを演じそのキャラクターを受け手が受け入れて成り立つ関係だ。だが、一部の人はそれを勘違いして自分が演ずるべきキャラクターを捨てて素の自分を出し、それを受け入れてもらえなかったり、批判されたりすると「なんで?」と逆ギレしている。
そんなのは当たり前なのだ、多くのファンはそのキャラクターに対してグッズ買ったりCD買ったりと対価を払っているのであって、素の人間に対して対価を払っているのではない。ちやほやされると、まるで自分がそうなっているのだと勘違いしてしまう。実際にちやほやされているのはその人間ではなく、その人間が演じているキャラクター性なのに。
とはいえ、そんな人たちも一人の人間だから周りから言われたことややらされていることに対して虚しさを覚えるのだろう。SNSのメジャー化・普及は、ふとしたきっかけやタイミングでポロッと素を出させてしまうのだろう。
じゃあ最初から素の自分でアイドルやタレントとして勝負しろよ、と思うかもしれないが、それで成功出来るのは本当にごく一部なのだと思う。最初に書いたように「才能」は自分だけが認めていてもダメだから。
自己満足で続けられるならそれでも良いけど、世に出る以上、多かれ少なかれ「有名になりたい」「もっとファンを増やしたい」という欲が出て、それらをするために人受けの良い自分を「作って」いってしまう。
でも、それって(例えばだけど)事務所やマネジメントの一環で売り出す方針を示して売るアイドルやタレントと何が違うのかと言えば何も違わない。
まぁ、極論として突き詰めて行けばそれがタレントとか芸能人とかアイドルだけの話かというとそうでもなくて、個々の人間にも言えることなんだけどね。私だって、家で見せている「顔」と、会社で見せている「顔」と、Blogで見せている「顔」は微妙に違う。場所で分類しても違うのだから、当然見せている相手によってさらに顔――つまり、その人の前で演じているキャラクター性は微妙に異なる。
じゃあ結局、どれが本当の自分で、素の自分なのだろうか?
答えはたぶん全部。全部自分で、どれも自分。人に「美点」と言われるようなところがある自分も自分だし、人から「欠点」と言われるようなところがある自分もまた自分。
話が大きく脱線したが、牛若丸もその辺りを折り合いつけられれば良いね、と思った。
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