ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation 総評
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation]
卒業するだけで人生の成功が約束されるという「私立 希望ヶ峰学園」。
だが、この学園に入ることができるのは、ごくごく限られた人々――
“超高校級”と呼ばれる、突出した才能を持つ生徒たちだけだった……。
そして今、この学園にひとりの少年が足を踏み入れようとしていた。
取り立てて特徴のない、ごく平凡な主人公・苗木誠。彼こそは、抽選によって
ただひとり入学を許された“超高校級”の幸運の持ち主だった。
自らの幸運と新しい環境に興奮を隠しきれない苗木。
しかしそんな彼を待っていたのは、想像だにしていなかった事態だった。
学園の門に足を踏み入れた途端に身体を走る衝撃。
そして次に誠が目を覚ましたとき、彼は14人の仲間たちとともに、
封鎖された後者に閉じ込められていることを知る。
さらに突然の状況に戸惑う苗木たちの前に現れたのは、学園長を名乗るモノクマ。
彼はこう告げる。「これからみなさんには一生、ここで暮らしていただきます。
学園から卒業したければ、仲間を殺さなければなりません」と……。
(公式HP あらすじ prologueより抜粋)
そんな『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 The Animation』の私の評価ですが...
C
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
The Animation 総評
放映日:2013年07月~2013年09月(全13話)
私が視聴した放映局:TBS
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:D
演出なんかを観ているとシナリオもたぶんかなり原作ゲーム遵守と言うかそのまま引っ張ってきたのだと思うが、原作に特に思い入れがない新参者が観ると、良く分からない。最終話前後で今までのルールと言うか規則をチェス盤返しのようにひっくり返してきたわけだが、最終回の薄っぺらい苗木の言動を観てても、それをするだけの価値があったようには思えない。
というか最終回では苗木より江ノ島盾子の言い分の方に納得してしまった。これが私だけなのか、客観的に割と多くの視聴者がそう感じたのかは分からないが、もし後者だったとしたらそれはここに持ってくるシナリオ構成のどこかに問題があったということだろう。
演出 評価:B
この作品での最大の演出ポイントはオシオキだったように思う。まるでゲームのような……と思ったが、原作既プレイ者の感想を観ると、本当にゲームをそのままトレースしたような内容だったようである(もちろんアニメ用に描き直して自主規制などを入れているが)。
それに対しては賛否があって良いだろう。私はメリット・デメリットの両面があったように思う。メリットはオシオキ独特のシステムとその空気感を示すため、ゲーム風にしたことで通常のアニメ作画ともテイストが変わって独自の雰囲気があった。
デメリットはゲーム画面をそのままアニメ化するだけなら、そもそもアニメ化なんてする必要がないこと。まぁ、このゲーム風描写がアニメ化ありきで話は進んだ中での監督の悪あがきなのか、苦肉の策なのか、反抗なのかは分からないが。
あとは苗木に思い入れを抱けなかった心理描写は評価していない。
作画 評価:B
アニメの作画とゲーム風のオシオキ時の描き方の差別化は面白い試みだと思った。
CAST 評価:C
ベテラン勢が揃った豪華なキャストだが、それが活きていたかというとあまりそんな感じはなかった。まぁ、元が推理ゲームみたいなものらしいし、熱演みたいなのは期待できないのかもしれないが。
OP/ED/BGM 評価:B
エンディングを使ったり使わなかったりと言う選択肢は良かったと思う。あのエンディングの1分30秒もあるとないのとでは尺の使い方がだいぶ違うはずだし。
総合 評価:C
内訳:B評価(3点)×3+C評価(2点)×1+D評価(1点)×1=C(2.4点)
当初期待していた作品だけに、ちょっと反動で辛めの評価になってしまった感じもある。
いろいろとアニメ版としての課題はあるだろうが、やっぱり苗木という主人公に視聴者として思い入れ・肩入れが出来なかったのがこの評価の一因――というか敗因だと思う。どんな作品であったとしても「主人公」っていうのは一番多く描かれるキャラクターであることがほとんどで、それ故に主人公に共感を持ってもらえる・思い入れを持ってもらえるかどうかっていうのは、作品において大きな要素だと思うのだ。
だからこそ、昨今の作品において私たち感想ブロガーは時に自分たちの記事で「リアリティ(の有無)」という言葉を使うのだと思う。「リアリティ」は迫真性や真実性という意味ではなく、現実感のことである。その主人公(の内面や言動)たちに、自分たちと同じようなリアリティ(現実感)があることで作り物で二次元のフィクション作品に対して私たちは時に共感し、時に思い入れを抱くのである。
だからこそ描写数が多い主人公に共感し思い入れが出来るかどうかというのは、(無論作品にも寄る部分もあるが)重要なのだ。そこがこのアニメには欠如していた。
もちろんアニメが低評価だからといって原作のゲームがつまらないなんてことは微塵も思っていない。第三者の視点ではなく、主人公として苗木を自分の手で動かして選択肢を選べば、リアリティの有無とはまた違う方向からのアプローチによってアニメ版とは違い思い入れも出てくるだろうし、続編が作られるほどの良さや面白さは感じられると信じている。
でも、第二期や続編はこのままなら要らないかな(苦笑 もっと思い入れや共感が出来るよう工夫がされるなら観てみたい気もするが……。
ちなみに監督の岸さん、『P4』でだいぶ評価したのだが、『デビサバ』と本作と私の中では立て続けにコケた印象が……。これはやっぱり『P4』は原作が偉大だったと言うことなのだろうか。
おまけ
ベストキャラTOP3
特になし
- at 19:50
- [アニメ(放送中):総評(カテゴリのない作品)]
- TB(0) |
- CO(4)
- [Edit]
NoTitle
主人公に感情移入できないのは、確かにしょうがないですよねー、苗木君は前向きすぎるので…
他のキャラクターについては、日常編で色々と交流ができて掘り下げることができたので、ゲームでは何とか感情移入できたんですが、苗木君だけは自分もゲーム内では入れ込めませんでした。
ゲームとしては選択肢を選んでいって真実を解明するというのが面白いところなので(選択肢が現れて、そのうちの一つの選択肢を見て新たな真実にプレイヤーとして驚く)、その面白さをアニメでは上手く表現できてなかったと思います(キャラクターが視聴者を置いてって勝手に推理してしまうので)。
仮に次作をアニメ化するとしたらこの辺りを改善して欲しいですかね。
二作目の主人公は苗木君に比べればかなり感情移入できると思いますし、他のキャラクターたちの個性が更に濃いのでお勧めします(逆にキャラゲーとも言われてしまっているのですが…)。
特に、最初の事件が、アクセル踏みすぎて崖から落ちるくらいの衝撃があったので、今の制作陣のままで二期を作られるのは心配ですが動く彼らを見てみたいです。
もし二期がありましたら是非とも感想お待ちしてます。