[終]Free! 第12話
『遙かなるフリー!』
≪あらすじ≫
凛のことで抱えていたわずかばかりの仲間内の溝も消え、一致団結して四人で地方大会に臨むことになった岩鳶水泳部。一方、その凛は大会直前に部長からリレーメンバーへの落選の事実を告げられる。
傷心のまま自由形100m予選を迎えた凛だったが、そんなメンタル状態で良い泳ぎが出来るはずもなくボロボロの惨敗。リレーメンバーから外され、遙に勝ったはずのフリーでもこのざま。
「もう水泳なんて辞めてやる!」
自分の力の限界にそう喚き散らして会場を後にする凛と、それを聞いてしまった遙たち。
「このままじゃ凛ちゃん、本当に水泳を辞めちゃう」
危機感を募らせる三人。そんな遙たちにひとり怜だけは分かり切ったように凛の心情を、昨晩凛と逢って知った事実と共に語る。
「この状況をどうにかするのは、理論的に一つしかないでしょう」
と怜は、凛に水泳を辞めさせないために……水泳の素晴らしさを思い出させるために一つの提案をして――
≪感想≫
怜 ち ゃ ん ( ´ ; ω ; ` ) ブワッ
良い子過ぎるよ、うん。あそこで自分のポジションを譲れるなんてね。ここ数話そうだったし、最終回を観てもそう思ったけど、やっぱり主人公は怜だと思う。初心者で勧誘されて、恥ずかしい想いをして、命に関わる失敗して、自分だけ蚊帳の外の過去の想い出を突きつけられて、それでも頑張れる。まさに主人公。でも怜を軸に描くと重いストーリーになりそうだなw
まぁ、真面目な話さ、こうやって文字に書き出して見ると怜の境遇って酷いってもんじゃない。原作がどうなのかは分からないけど、作り手にとって都合の良いキャラクターになり過ぎてしまっていて、正直どうかと思ってしまう。この最後を最初から描きたかったのなら怜の境遇や立ち位置はもっと改良の余地があったはずだ。
例えばゴール後のシーン。みんなで抱き合う過去の栄光のチーム四人。私はどこかで「あの四人が怜を見つけて、物理的な距離はあるけど精神的な距離なんてなくて一緒に喜ぶ」みたいなシーンを期待していたが、結局四人の内輪の喜びだけで終わってしまっていて、あれでは自分のポジションを譲った怜が報われないとも思った(その報われなさが二期への伏線かもしれないが)。だからあそこで凛が応援席の怜を見つけて手を振って、それに気づいた遙たちも一緒に怜に笑顔を見せて“四人”じゃなくて“五人”で喜ぶ、みたいなのが欲しかった。
他にもこのラストを迎えたいなら入部の経緯な熱意は改良の余地があったように思う。現状は渚の執拗な勧誘で入部して、遙の泳ぎを観て自分もああなりたいと思って、水泳に情熱を以って臨んだことになっているが、この最後を描くならもっとドライな部分があって良かったのではないか。
例えば、怜は最初から自分の理論を証明するため運動部のマネージャー・コーチを希望していたけど、高校で現役高校生がコーチなんてどこの部も受け入れない。しかし人数不足の水泳部は選手兼任コーチなら、と言う形で受け入れて入部した、とか。
これなら怜の理論家のキャラも活きるし、岩鳶水泳部のコーチ不在も補えた。その後、理論と実践の違いを身を持って体験した怜が、笹部という元スイミングスクールのコーチの指導法を学ぶことで選手だけでなくコーチとしても成長。遙たちが気にしている凛とも接触を持って、最後はこの最終回と同じ流れでも自分がずっと望んで来た「コーチ」として四人を地方大会に送り出す、という別の心情を描くとかさ。
もちろんこれは「この最終回をこう描くことが最初から決まっていれば」の前提なので、違うIFを描くことも出来たように思う。まぁ、これは二番煎じになってしまうが、遙が凛に負けて仲間たちの泳ぎを見て少しずつ違う感情を取り戻したように、自分に負けてそれでも立ち上がって競泳をしている遙たちの姿や自分を気にかけてくれる鮫柄の仲間(といって似鳥と御子柴部長くらいだけどw)を見て凛が自力で立ち直るとか。
どちらにせよ遙たちの言動も凛を軸に置き過ぎていて前回までの話(「今はこの四人がチームだ」など)はなんだったのかと思ってしまう。ちょっとあまりにも凛に囚われ過ぎじゃないだろうか。まぁ、BL好きにとってはそっちの方が面白いのかもしれないが。
怜が「for the team」で献身的な選択をしたのに、結局遙たちにとっての「team」の中に怜が含まれていないようなレース前後の演出を見ると、もう少し怜のポジションを怜が報われるようにしてあげられなかったのかと思わずにはいられない。
さて、本編最終回は前述のように怜がバッタのポジションを凛に譲り(替え玉)、そこで凛が水泳の素晴らしさを思い出して終わり、という感じ。まぁ、替え玉なんて実際あり得ないよなw フィクションだからこそ出来たこと、と前向きに捉えておくことにしよう。
ただ、あそこまでやったのなら(ここまで怜を散々擁護してきてアレだが)凛は鮫柄から岩鳶に転入してくるくらいの大団円な結末の方が良かったんじゃないかとも思う。まぁ、それなら本当に怜が報われないだろうけど。
凛がメドレーリレーであの力を発揮できたのはチームとして――というよりも、遙たちと一緒に泳げたからだった。ならあの泳ぎは当分、遙たちと一緒に泳ぐことでなければ発揮出来ないだろうし、凛自らもそう自分自身の心情を吐露していたではないか。けど、最後で部長が引き留めて残留、じゃね。
あのまま鮫柄に残って凛はあの大会の力を鮫柄で同じように発揮出来たのだろうか?
他校のリレー選手として泳いだことはもう鮫柄の水泳部員にも知れ渡っているだろうし、もともと孤立気味の凛の環境があの地方大会後チーム内でどうなるかなんて目に見えている。「実力主義」「速いヤツが泳ぐ」という御子柴部長が、凛のスピードに遺留を試みたのは分からないでもないが……正直、部内の不協和音は留まるところを知らない気もするw そう考えると部長としてそれが本当に正しい選択だったのかも疑問に思える。
というか、凛は「責任を取って退部」した後はどうするつもりだったんだろう? どこか学外のスイミングクラブで泳ぐつもりだったのだろうか。それともすっぱり水泳は諦めるつもりだったのか……。
面白かったけど、よくよく考えると首を捻るシーンが少なくなかった最終回だったと思う。
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