ブラッディ・クロス 第9巻

≪あらすじ≫
神葬の常盤から語られる新たな真実…。
神候補の続は、己が背負う護の深さを改めて知る。
香撫の不穏な動きの中、
月宮奪還作戦の成否は如何に!?―――
≪感想≫
半年に一度の楽しみのブラクロ最新刊。ガンガンを毎月買えば良いんでしょうけど、コミックス派にはそれはそれで楽しみがあるんですよね。まぁ、それはさておいて。
これより先、ネタバレあります。ネタバレが嫌な方は今すぐ戻ってくださいね。
ネタバレOK? では、感想どうぞ。
いろいろ無駄ではなかった尚の死。
とにかくそんな印象。明獣もそうだし、それによって得たダアトの章もそうだし、盗聴器によって残されていた会話データだったり。やっぱり、いざという時のために会話を録音しておくって大切だよね!(意味深
ただ、今回の騙しや裏切りって言う部分は少し突飛にも見えた。特に都合よく盗聴器やらアイテムやらがあり過ぎwもう少し警戒するっしょ、普通……。
相手を裏切り、騙し、貶めることを一つのテーマというか演出の肝として使っているのだけど、そういった伏線があまり見えずに突発的に出てくるからなんだけどね。今後はもう少しその辺で伏線があってそれを読み解いていった結果、最後には“どんでん返しの騙し返し”がある、みたいな展開が理想。
そういう意味では九巻は、確かに突飛な設定も多いけど、そうした半面読みごたえはある。何せ、これまでの陣営による勢力図が大きく塗り替わる瞬間なのだから、これは続がアルカナと同盟を結んだ時と同じくらいのどんでん返しと言うか、ある種のカタルシスに近いものがあるので、ここ数巻のもやもやした感じや前回の尚の犠牲というものを良い方向に変えられる一冊。
そのカギとなったのが、香撫。
ここまで良いように動いていたから、ある意味で因果応報な結末は哀しいけれど納得が出来る部分でもある。聖戦も終盤に差し掛かってきているし、ここらである程度、“人員整理”をしておかないと最後の決戦でキャラが溢れすぎて、ごちゃごちゃし過ぎるのも問題だろうし。
とりあえず、何もなく続か、皐か、和泉が神にあっさりなっちゃうってことはないだろうから、ここで必ずバトルが勃発する。続vs皐or和泉、月宮vs桃瀬or九妃、日向vs里堂or牧野っていうのが最終決戦だと現状考え得る対戦相手か(新キャラ出れば別だけど)。もちろんそこに至るまでにまだ幾つも試練や山場があるんだろうけどね。
そう考えると、尚には生きていて欲しかったのがベストだけど、続の味方のまま逝けたのはファンから見るとベターな終わり方だったのかもしれない。安易なハッピーエンドを期待するなら、最後に神になった続に今度こそ本当の信頼関係で結ばれた下僕(臣下)としてよみがえってくれれば嬉しいけどw
しかし、先にも挙げたように勢力図が変わった。続は神葬と同盟を結び、皐は協力者の香撫は死亡し里堂も追われる状態(しかも神葬という後ろ盾喪失)、かといってアルカナ(和泉)は再度皐に付くつもりはなさそうで、第三候補者としていよいよ立ち上がる模様。
神葬の律義さと続の甘さを考えればこの両者が袂を分かつ可能性は低そうだが、そこに付け入るのが和泉であり、皐な気もするから当然何か手も打ってくるはず。
日向と月宮が一度死ぬまでを序章、聖櫃戦までを“聖櫃篇”、日向がやられて神葬が出てくるまでを“アルカナ篇or尚篇”、月宮が拉致られて神葬に潜入していたのを“神葬篇”、尚が再度強請られていてこの巻までを“香撫篇”とするなら、次から新しい形が始まるのかな。
っていうか、月宮の洗脳は完全に解けるんだよね?(苦笑
そろそろ主役+ヒロインとして復活と出番をwww
最後に小ネタ。今回、“帯付き”の九巻を買った方は、そこに書かれている“あらすじ”を読むと……w まぁ、こういうミスもあるよね(笑 これ、スタッフの方とか気づいてるのかな?
- at 18:54
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