やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 総評
- ジャンル:[アニメ・コミック]
- テーマ:[やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。]
「青春とは嘘であり、悪である」
──こう書いた作文をきっかけに、「奉仕部」に入部させられた比企谷八幡。
奉仕部では、息を呑むほどの美少女・雪ノ下雪乃、クラスの上位カーストに属するギャル・由比ヶ浜結衣に出会い、ラブコメに展開──するはずが、八幡の残念な性格がそれを許さない!
八幡の高校生活、いったいどうなる!?
(公式HP ストーリー あらすじより抜粋)
そんな『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の私の評価ですが...
A
です。(SS、S、A~Dの評価)
では、詳細は続きをどうぞ。
※あくまで評価は、私的主観によるものですのでご了承下さい。
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 総評
放映日:2013年04月~2013年06月(全13話)
私が視聴した放映局:TBS
総評
※評価についてはこちらからどうぞ→評価について。
シナリオ構成 評価:S
個人的には納得いっていない構成もあるが(特に文化祭編の終盤)、客観的に評価をするなら昨今のラノベ原作アニメの中では(原作の出来が良いのか)とても良く描けていたと思う。
現実の世知辛さ、妥協、青臭い青春視点ではなく灰色の青春を送っている者だからこその視点などなど。
特に最後の部分は、そういうモノローグを序盤でしておきながら終盤でその視点が完全に欠落してしまう作品も少なくないので、ちゃんと最後までそうした視点や立場を維持した上での言動は評価に値する。
賛否両論あるとは思うが、最終回の体育祭編は文化祭の終わり方を考えるとアニメ向け・アニメ映えするマシな締め方をしてくれたと私は評価したい(青春否定しながら思いっきり青春してた気もするがw)。
演出 評価:S
キャラクターの心理描写はこの作品の強みだろう。もちろん、一から十まで全部描かれているわけではないが、それでも人間の内面の負の部分や見たくない部分にこそ、むしろちゃんとスポットライトを当てていたと思う。
まぁ、当てるだけ当てて勝手に終わった印象もあるが(笑
作画 評価:A
突出した印象は受けないが、さすがにTBS系列の深夜枠で放送するだけのクオリティはある。それなりに高品質の絵を維持して提供出来たのではないだろうか。
CAST 評価:A
飛びぬけて優秀、と言う感じではないが、キャスト全てが「キャラと声の合致」「演技力」「声質」などの部分で高水準の優等生だったと思う。
OP/ED/BGM 評価:C
ぶっちゃけあんまり印象にない。それくらい本編のインパクトが強かったとも言えるかもしれないが……。EDを主演ヒロインの二人で唄っていたくらいか?
総合 評価:A
内訳:S評価(5点)×2+A評価(4点)×2+C評価(2点)×1=A(4.0点)
こういう評し方もどうかと思うが、「まともなラノベ原作アニメ」というのが本音。別にラノベが原作のアニメがどれもこれもダメだと言うつもりはないが、それでも構成だったり、個々の物語だったり、セリフ回しだったり、設定だったりといろいろしっかりしていた印象がある。
青春を否定する主人公だからこその視点や考え方っていうのが、最後までちゃんとあるのも好印象。作品の方向性にもよるが、この手の謳い文句は決して珍しくない。しかし、最後までそれを貫けるのは珍しい。その是非はともかく、大抵そんな謳い文句を述べるような主人公の癖に傍から見れば青春してたり、ハーレムだったりして「最初のあの謳い文句、どこいったんだよ」と思うような作品だって少なくないわけだから。
でもまぁ、ラノベでこそ活きる内容かな、とも再認識したけれど……。どことなくアニメに対して希望的価値観というか、(ラノベもフィクションではあるが、そんなラノベ以上にアニメに対して)フィクションであることの意味を欲してしまう身としては、もう少し個別のエピソードに対しても全体的にもそこまでの憂鬱さで蓄積した鬱憤をちゃんと解放できるような、カタルシスが得られるような結末は欲しかった。
それが出来ないというのなら、動画にしてアニメとして放映するよりも、文章にしてラノベとして発刊する方が向いている気がするんだよね。文章と挿絵があるラノベよりも、アニメの方がより“フィクションである”色が強いとも思うし、あまりフィクション色の強い媒体には向かない感じ。まぁ、だからこそラノベで発刊されて好評を博しているのだろうけど。
しかし、1クールの間とはいえいろいろ考えさせられたし、楽しませてもらった作品。A評価は伊達じゃない。今期の良作の一つと言っていい。二期も放映されるなら視聴してみたい。
おまけ
ベストキャラTOP3
1位 比企谷八幡
主人公をベストキャラのトップに据えるって珍しいかも。でも、それくらいこの作品で彼はちゃんと主人公をしていた。主人公というか、彼が中核をなしていた、というべきか。ぼっちだけどねw
2位 由比ヶ浜結衣
単純に可愛かった。文化祭編はさすがにちょっと影の薄さも感じたが。
3位 戸塚彩加
こんな可愛い子が男の子のわけがないじゃないか(マテコラ
- at 12:38
- [アニメ(放送中):総評(カテゴリのない作品)]
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NoTitle
原作既読としましては評価はなんとか及第点といったぐらいです。
理由は圧倒的な尺不足です。
原作6巻を12話に収めようというのが無茶でした。
5話と9話など単行本1冊をアニメ1話にしています。
しっかりやるには原作3巻までにするか、2クールのアニメにするべきでした。
この辺りは原作2巻を1クールのアニメにした『はたらく魔王さま!』が羨ましいです。
それでも構成はよくやったと思います。
必要な部分を取捨選択して一本のアニメにしました。
しかし本当に必要最低限しか選んでいません。
6巻以降の伏線となる台詞や描写を全てカットしています。
アニメ2期を考えないところはいっそ潔いかもしれません。
『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』13話の感想にあった、「原作一巻からアニメ化することについての是非」を思い出しました。
原作ファンからすると、一番盛り上がる6巻をアニメ化して欲しい、でも1クールではそこまでいかない。
そもそも6巻が面白いのも1巻からの積み重ねあってです。
ではどうするかの苦肉の策だったのでしょう。
>もう少し個別のエピソードに対しても全体的にもそこまでの憂鬱さで蓄積した鬱憤をちゃんと解放できるような、カタルシスが得られるような結末は欲しかった。
ご都合ハーレム物と違って、人間関係についてはこの作品ものすごく真面目ですからね。
毎回引きがいいというか続きが気になる終わり方をします。
>動画にしてアニメとして放映するよりも、文章にしてラノベとして発刊する方が向いている気がするんだよね。
原作がアニメ向きじゃないというのはその通りだと思います。
地の文や八幡のモノローグが面白いので、限られた尺の中絵で見せるアニメは表現媒体として不向きでしょう。
でも八幡の過去の回想シーンは良かったと思います。
いろいろ言いましたが、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている』という作品をファン以外に知ってもらうという点では今回のアニメ化は成功したと思います。
原作も売り上げ上がりましたし、BDも売れているそうです。
もしかしたら2期があるかもしれません。
でもこれどうするんだろう。
2期やったとして戸塚や川崎さんとのフラグカットし過ぎて1期と整合性がとれない。
無視して進めるのかまた全部削るのか。
2期はもっとゆっくり進めて欲しいです。