ウィッチブレイド #24
ウィッチブレイド 第24話(最終回) 「光」
<あらすじ>
東京へと上陸を開始した大量のIウェポン。すでに崩壊が始まり、満身創痍の雅音は、それでも次々に迫り来るIウェポンを迎撃していく。戦いの中で、最後の光とばかりに最終形態となる雅音。その強力な力にまりあたちもその存在をヒシヒシと感じながら、雅音を目指し自分たちに迫るIウェポンを薙ぎ倒していく。
一方、雅音を見送ってから避難を開始したメンバーたち。その中で、雅音が化け物と連呼される状況に耐え切れなくなった斗沢は、溜めに溜めた真実のネタを片手に一人、雅音や鷹山とは違う別の戦いをし始める......。
続きはOPENからどうぞ。
<あらすじ・ネタバレ>
迫るIウェポンを一掃したまりあたちは、雅音の前に現れていた。あさぎに「ウィッチブレイドを手に入れてどうするのさ?」と言われ、何も返せなかったまりあ。それでも、ウィッチブレイドに執着する。雅音の力が飛躍的に上がったとは言え、相手は最新世代ネオジーン3人。さすがに分が悪い戦いが続くものの、雅音の意を決した一撃がまりあの頭部を掠める。
傷つくまりあを見て激昂するあおい。猛ラッシュをかけて雅音を追い込むが、全身に刃を持つウィッチブレイドの特徴を忘れたその攻撃は、あさぎが「自分を見失っちゃって」と言うように、我を忘れてしまったが故に注意力が散漫となって、雅音の両膝から伸びたブレードがあおいを貫くことで終わる。唯一、気を許せる相手を失ったことで呆然とし、涙を流すまりあ。
「こんなもの手に入れて、どうしようって言うの?」
雅音の問いかけに答えられないまりあ。そんなまりあに、あさぎは「偉そうにしていたくせに、空っぽだったんだ」と吐き捨てる。
「求めるものがあるわ、私には」
その一言で、何かが吹っ切れるまりあ。容赦なくあさぎを突き殺す。そして、とうとう最終形態の雅音と最新世代最強と言われるまりあとの戦いが始まる。
その頃、各所でも動きがあった。鷹山が残っていたIウェポンを使っての迎撃作戦は、導示側のIウェポンが550台のIウェポンを残して全滅したところで失敗に終わる。斗沢は、知り合いの佐々木編集長に持っているネタ全てを提供する代わりとして、リアルタイムで真実を伝える報道番組を開いてもらう。そこでIウェポン、ネオジーンの真実など提供した情報を発信し続ける。
そして、梨穂子もまた、独り避難所を抜け出して雅音の下へと向かっていた。梨穂子がすでに外に出て雅音を追いかけていることを知った鷹山も、梨穂子を探すため必死に車を飛ばす。
傾いた東京タワーで行われる戦闘。万全の体勢であるまりあと違い、すでに満身創痍の雅音は次第に押され始める。それでも「梨穂子のところに残しておけない。一緒に……連れて行く」とまりあの危険性から刺し違えてでも、葬ることを決意する雅音。と、その時、雅音を感じ取ってか東京タワーに向かっていた梨穂子が、Iウェポンに襲われそうになったのを知覚し、雅音はその力を解放。それはIウェポンを完全に自分に向かわせ、さらに西田が最後、Iウェポンに踏み殺されるまで周囲に気づけないほど、凄まじいものだった。
「こんなことでパワーを使うなんて……理解不能だわ」
そう告げるまりあ。あと一押しでウィッチブレイドが手に入る。「早く渡してよ。それは私のよ! それさえあれば、私は……っ!」 まりあの興奮は頂点に達したその時だった。
「それさえあれば……何?」
まりあの視界に移ったのは玲奈だった。ブレードで貫かれるまりあだったが、傍に感じる「母」のぬくもりに、先ほどとは違って笑みを浮かべる。「……ママ」 彼女が最初から求め続けていたものはずっと変わっていなかった。
『母親』
まりあはただ一心にそれを求め続けていた。それは皮肉にも、彼女が殺した遺伝子上の父親であるファーザーと同じもの。
「そう、あなたが欲しいのはそれだったのね」
そう言ったところでまりあも結晶化してしまう。見下ろす雅音。そこには暴走したIウェポンが終結していた。そして感じ取る。Iウェポンもまた、母と呼べる存在を求めていたのだと。
静かに右手を掲げる雅音。ウィッチブレイドの宝玉から光が溢れ始める。Iウェポンからも光が漏れ、それは静かに雅音のウィッチブレイドに集まり始める。と、その時、梨穂子は東京タワーが一番近くで見られる場所に来ていた。そうは言っても、海に阻まれていて遠い。それでも「ママーっ!」と叫ぶ梨穂子。ふと、梨穂子の目にこちらを振り向く雅音の姿が映る。
「リコ、ママはいつだってあなたの傍にいるよ」
「だから、リコの向かう場所はここじゃない」
「ほら、すぐそこに……」
そう言った時、梨穂子を探していた鷹山が追いつく。鷹山が追いついたこと、梨穂子を見つけ出せたことに安堵する雅音。光が膨れ上がる中、鷹山は梨穂子と手を繋いで、黙ってその様子を見続ける。そして―――
「……リコ」
消えてなくなった
雅音も、Iウェポンも、東京タワーも……
ただ空を雪のように舞う光。その1つを手に取った梨穂子。それは、自分が雅音へ送った貝殻だった。それを手にとって、梨穂子は夜の明けた空を見上げるのだった。
<感想>
終わりました、ウィッチブレイド。本音を言えば、だいぶ詰め詰めな感じは否めなく、消化不良の部分がだいぶあります。ネオジーンとの戦闘はその最たるものでしょう。あさぎの存在意義を疑います(私が観れなかった21・22話で活躍したのかもしれませんが)。
最後の戦い、別れの場が東京タワーと言うのは序盤での伏線を再度使用すると言う意味でとても良かったですね。
それでも、最後のED後にあった部分がとても救われた気がします。雅音は結局、結晶化(?)して消えてしまったけど、最後に梨穂子の手に貝殻が戻った時は・゚・(ノд`)・゚・ ED直前は、「まさかこれで終わらないよな」と心配していたので、良かったです。詰め詰めで、雅音のラストとか色々余韻に浸りたい部分がこぞってカットされたような気もしますが、それでもあのラストで救われた気分です。
全体を通して、「家族」「母」と言うものがテーマだったウィッチブレイド。当初の戦闘一点張りのアニメと言う予想を覆して、最後は感動出来るアニメに仕上がりました(それだけに最終話はもうちょっと余裕があればな、と思いましたが)。
DVD最終巻には、後日談が入ることを希望しますね。もしくは、24話を60分バージョンで再構築。やはり詰め詰めな感じが、ね。
<MVC>
天羽雅音
最後まで「母」でいた雅音。ウィッチブレイドで変形して戦う際もそうあり続けたその姿はやはり感動です。当初は、ただ無鉄砲で猪突猛進する娘より精神年齢の低い母親と言う感じでしたが、最後はやはり誰よりも愛する娘を思う母親だったな、と。戦いの中で、相手を目の前にしても、それでも母でいることを選んだ雅音の選択。雅音の目の色が、黒く禍々しいものではなくなったそのシーンは、雅音が本当の意味でウィッチブレイドを制御し支配したんじゃないのかな、と思いました。
<TB先 参照リンク(URLアルファベット順)>
・http://blog.livedoor.jp/shibachi1/archives/50734298.html
・http://blog.livedoor.jp/x2oa1/archives/50917527.html
・http://hukahireke.seesaa.net/article/24296674.html
・http://takoyaki-tako-tako.de-blog.jp/takotako/2006/09/post_be2a.html
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こんばんは
終わっちゃいましたよぅ~~(´Д⊂グスン
最後は確かに詰め込まれた感は否めませんね。
余韻に浸りたい部分がなかったのは残念かも・・・。
ヽ(*´∀`)ノでもいい作品でした。
DVDでその辺を補完してくれると嬉しいですよね。
あさぎの存在は戦闘よりも、まりあの精神に揺さぶりをかけるための存在だったように感じました。
あおいはまりあ寄りだし、まりあは雅音との接点ないし・・・。
まりあの最後の瞬間への伏線を~って感じなのかなぁ~と。
ではでは(>▽<)ノ お疲れ様でした。