まおゆう魔王勇者 第7話
『すぐに戻れる、すぐにまた会えるさ』
≪あらすじ≫
極光島奪還成功によって、若き冬寂王の手によって国は少しずつ笑顔が絶えない良い国へと変わりつつあった。それからの月日、勇者も村に留まる時間も増えて魔王も穏やか、女騎士も頻繁に訪ねるようになって紅の学士の館も賑やかになっていた。
しかし、頻繁に起き始める地震。起こる間隔が短くなってきたことで、魔王にはその原因に何か思い当たる節があるようで、それを見越したようにメイド姉に自分の知識を教え込む日々が続く。
あくる日、魔王が考案した活版印刷機が完成。新しい“武器”を手に入れたその日、魔王は勇者の寝室へ忍び込もうとするが、そこで同じく寝室を訪ねようとした女騎士と遭遇。
互いに譲れぬ中で、メイド長によって二人一緒に深夜の勇者の部屋に侵入して――
≪感想≫
面白かったけど、不穏な動きが……。まぁ、流れ的にはああいった連中に苦戦を強いられるが最終的に成敗するか、ひと泡吹かせて一件落着といったところか。
物語は、前まで勇者が行ったり来たり状態だったが、今度は魔王が魔王の座の維持のため一度魔界に戻ることに。ここまで事が上手く運んでいた最大の要因である魔王という「頭脳」不在の中で、先にも挙げたようにうごめく不穏な動き。それに対して、任されたメイド長はどう動くか。勇者は黒騎士との二足のわらじ生活でどう活路を見出すか、といったところだろう。
最後に「(冬寂王、おまえの国を)バラバラにしてやる」という発言にも注目。ああいったやり取りをしている以上表だって戦争をしてくるとは思えないので、何らかの裏から手をまわしてくるのだろうが、どういう手段でそれをやり遂げようとするのかも期待。
まぁ、こういう風に書いているようにこの作品は「その目的をどうやって実現させるか」というところなのだろう。
だからといって別に奇をてらって欲しいわけではない。欲しいのは、説得力だ。なので、使われる手法について説得力ある説明を求めようw 前回は特に勇者の手段は結果だけ魅せられた感じだったし。
ニヤニヤパートもなかなか。ただ、この手のシーンが次回は減りそうだね。その分、女騎士が出てくれば違うのだろうが、(シスターってところから考えても、彼女の性格を考えても)あまりそういうキャラでもないだろうしw
次回『剣を取って、我が主』
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嵐の前の静けさ、あるいは穏やかな日常
というか折り返し地点なのにサービスショットは欠かさないとはスタッフ、よくわかってるじゃないか。ほのぼの日常描写にちょっとしたスパイス、うん必要ですよね。
魔王勇者の今回の課題は「識字率の向上と情報の文書化」です。
戦争が一段落し南部諸国は極光海航路と難民受け入れによる余剰労働力を得ました。冬寂王はこれをフル活用して行政組織及び税制の改革と開墾の奨励によって中央から独立した産業構造を作ろうとしています。
魔王勇者はそこに便乗し、これまで修道会の組織力によって口伝で指導していた技術革新をテキスト化して一気に知識の拡散速度を上げようという計画です。その為の秘密兵器が大量の文書を安価に生産する活版印刷機。南部諸国でも随一の技術力を持つ鉄の国の職人たちの苦心の賜物です。
冬越し村に農業改革をもちかけて村長に断られたときに「教育が必要だ」と魔王は言いましたが、そもそも教育水準というのはその土地の経済規模と住民の慣習(文化傾向・価値観)に左右されるものです。
家族を一冬養う食糧さえおぼつかない状況で「新種の作物」だの「土壌の管理」だの、果ては「天文・暦法による気候変動の予測」から「適切な作付時期」を決定しろとか言われても誰もついてこれません。知識が足りてないのではなく、心が枯渇していて豊かな未来をイメージする想像力が生まれてこないのです。
元農奴であるメイド姉が語る様に、豊かな生活をしている自分を思い描けない人々には豊かになれるかどうかの判断さえ不可能事なのでした。
魔王が以前メイド姉に「いつか子供たちが大人になるために戦争という出会いがある」という話をしていました。喧嘩ばかりしていた子供たちがいつか大人になり笑って酒を酌み交わす、そんな未来を想像させる言葉です。でも想像できない人々にはそれが届かない理想郷に見えてしまう。
これはとても深い命題で、魔王も勇者も「戦争放棄」とか「世界平和」とかいうお題目を声高に唱えようとはしないんですね。確かに戦争を終わらせるために行動を起こしてはいますが、あくまで彼らが探しているのはそこに至るまでの選択肢であって結論ではないというか。
このまま戦い続けても何も解決しない。でも別の未来が、未だかつて誰も選んだことのない選択肢がゲームオーバー寸前のこの世界に残っているかもしれない。想像することさえ困難な未来でも、そこに至る選択肢があると信じて探し続ける、そういう行動原理が「まおゆう」なのかなと思います。
次回はそんな魔王勇者に「大人になることを拒否する子供たち」の横槍が入ります。