まおゆう魔王勇者 第4話
『そんなことになったら勇者に噛みついてやる!』
≪あらすじ≫
勇者が、魔王から授かった黒甲冑を纏い、自分を追って魔界に行ったとされる女魔法使いを追って半年近くが経った。秋になったというのに、いまだに勇者が帰ってくる気配はなく、時折何らかの手段で送られてくる手紙のみのやり取りに、魔王のヤキモキとモヤモヤ感は留まるところを知らない。
しかし、そうした一方で戦争を終結させた先の世界を観るために契約を結びながら、魔王が自分を必要とせずに進んでいくことに、勇者も言いようのない不満と不安を覚えていた……。
とはいっても、彼女は彼女でやることが多く、そこまで頭は回らない。
世界における食糧生産量を上げるべく、魔王は新たな一手に着手する。荒れ地で少ない水分でも相応に育つ“トウモロコシ”という穀物を切り札に、大きな規模となった商人たちのギルド「同盟」に対して土地の開拓を提案する。
しかし、紅の学士(魔王)との交渉のテーブルについた青年商人は、彼女にメリットらしいメリットが見られないこの提案に疑念を抱く。館周囲に用意した暗殺者部隊に準備を進めさせながら、青年商人は学士の真意を探ろうとするが、そこで返って来たのは「世界で二番目に強い絆は、損得勘定だ」という回答で――
≪感想≫
勇者の黒鎧がカッコいいと思う私は中二病?(笑
なんか普通にカッコいいと思っちゃったんだよねwww というか、勇者側のエピソードの方がアニメ映えしそうだよねwww(マテコラ バトルあり、ラブコメありのスピンオフ作品としてどうでせう?
◆気持ちのすれ違い
まぁ、創作モノ(こと、恋愛が絡むとなおさら)では定番となる要素だが、一般的に創作モノの「気持ちのすれ違い」はそれを誇張するために結構「そこまでいくかー」というほど、助長されてしまうものだ。ただ、本作ではそこまで進んでいかないので、「気持ちのすれ違い」といっても割とライトというか、軽い形で観ることが出来る。
だいたい、「気持ちのすれ違い」が極端すぎる作品が多い。そういう作品は観てて萎える。そこまですれ違いを加速させてしまう登場人物に嫌悪感もあるし、「そこまでいかねーよ」という極端さのせいでせっかくフィクションのアニメを観てて楽しんでいるのに、突然現実に引き戻されてしまう感覚もある。
もちろん、作品としてはそういう「起伏」がある方がプラスとマイナスの差が大きい分だけ観てたり、読んだりする分には劇的に見えて良いのかもしれないけどね……。
さて、話を戻そう。
気持ちのすれ違いだが、まずは魔王と勇者だろう。魔王としては、何があるか分からない戦場で愛しい勇者が命を落としてしまってはたまらないから何とか彼が闘わずに済むよう、頭脳と策謀を張り巡らせる。でも、その割には勇者が女魔法使いを単身追うことを許可しているわけだから、単純に魔王は「武力だけで何とかしてしまう世界」そのものに反対なのかもしれない。
まぁ、魔王が私たちに近い近・現代的思考を持つのに対し、勇者が中世的な思考を持つわけで、「力があれば何とかなる」世界の代表の勇者に対し、「単純な武力ではなく外交や交渉・情報などがむしろ力を持つ」世界の代表な魔王とは、気持ちや感覚が食い違うのは必然か。
武力だけで成してしまう世界は、新たな武力によって塗り替えられてしまう世界になるかもしれない。
魔王はその辺りを危惧しているのかもね。だから、最初から武力や戦力によって相手を屈服し自分の考えを押し付けるのではなく、交渉や外交など“搦め手”で相手を納得させた上で自分の作戦を広めている。
これは「自分が弱いから負けた。強ければ……」と思わせないのがミソ。相手はそうすることに対して自分なりに理解や納得をしているわけだから、その分だけ作り上げた世界が武力で壊されてしまう確率を下げてくれるだろう……たぶんw いや、この辺りは詳しくないのでwww
しかし、「じゃあ、自分の存在価値って何だ」と疑ってしまう気持ちが勇者に生まれてくるのも必然だ。契約をかわしたはずなのに、一向に自分がすべきコトが与えられず、まるで窓際族のサラリーマンみたいに飼い殺されている現状に、いろいろと複雑な気持ちはあることだろう。
確かに、勇者の考えていた「手法」は過激だった。先にも挙げたように、「反対する派閥の魔族は討ってしまえば良い」「移動を制限してしまえば良い」なんていうのはいかにも中世的なものの考え方で、魔王としてはそれでは根本的には何も解決しないと判断したであろうことも、容易に想像がつく。
でも、闘うことしか出来ない勇者から闘いを取ったら……。
せめて魔王がとても頻繁に命を狙われて勇者がいなければ外出すらままならないくらいならまた違ったかもしれない。そこまででなくとも、精神的に魔王が勇者に依存していればまた違ったのだろう。実際に魔王は勇者に依存――というかゾッコンなのだが、表面的にはそれを隠してしまうので勇者には伝わっていないからねぇ。実際、魔王は企画立案から製造、営業(交渉)まで一人でやってしまうし、出来てしまうからなおのこと「必要とされている」感覚が薄れるのだと思う。
そして、魔王は「自分が出来過ぎてしまうこと」に対してそこまで想いや頭が回らなかったのだろう。彼女たちが口にする「丘の向こう側」にたどり着くにはあまりに問題が山積していて……。
魔王が、村の防衛のために自警団でも結成すればそのトップや指南役として勇者を宛がってその能力を活かすことで勇者のガス抜きも出来ただろうが、今のところそういうのは見られない。むしろ、女騎士にその役目は奪われつつある(まぁ、勇者が帰ってこないせいもあるだろうが)。
これでは、まるで「結婚したはいいが、相手の仕事が忙しかったり、子供が生まれたりで、すっかり居場所や役目が無くて家に帰って来なくなる亭主」であるwww その末路は、いわずもがな……。さすがにあんまりなので、魔王なりに「勇者の活かし方」というものが見つかると良いなと思うw
そういう意味では、メイド長は良いガス抜きをしてくれている。魔王イジりから勇者ガス抜きまで何でもこなす万能メイドだね。
気持ちがすれ違っているのは彼らだけではない。未だに自分が「ニンゲン」になれたことに実感のないメイド姉や勇者への恋慕が残る女騎士はその最たる部分で、いずれ彼女たちにもスポットライトが浴びることだろう。
とりあえず、次回は勇者と魔王久々の再会ってところか。せいぜい、イチャラブしてればいいよ(爆
次回「『魔王っていいにおいだな』『勇者の腕の中はほっとする』」
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NoTitle
他とは一線を画する強さなので、余程の時以外は戦場に出すと様々な陣営のバランスを崩します
魔王がやりたいのは新しい概念を構築する事だけど、全部破壊して1からというやり方は望んでないので当面は裏方で頑張るしか
とはいえ、黒騎士としての仕事は魔王の名代として重要なものだから、あまり気に病まないでもいいのですが
アニメはばっさりカットされちゃったのでそう見えないですけど(汗)