生徒会の一存Lv.2 第9話(終)
『終わらない生徒会』
≪あらすじ≫
いよいよ明日に迫った卒業式。当然、三年生であるくりむと知弦は卒業をすれば学校から居なくなり、深夏と真冬の椎名姉妹も来年度から本土の学校へ転校するため学校から居なくなる。
泣いても笑っても、杉崎以外のメンツが春に再びこの学校にも、そして生徒会室にも居ることはなくなる。
その前に何とかハーレムを……とさすがにボケることもなく、真剣に幼馴染と義妹との三角関係によって絆を破綻させ自暴自棄になっていた自分をここまで立ち直らせてくれた四人に、一言礼を述べたいと思う杉崎。
しかし、思いばかりが募り、焦りばかりが先行してなかなかきっかけを作りだせない。
そんな中始まった今年度最後の生徒会会議。珍しく議題は一つではなくたくさんあって――
≪感想≫
9話で最終回。短いなーと思ってしまう。っていうか、9話しかないのに来季、地上波で放送するようだけどどうやって放送するんだろうw
まぁ、それはさておいて、他の年内で終わるアニメに先んじて最終回を迎えた本作。正直なところ、安易なシリアス締めで終わってしまったのかな、というのが本音だ。ネット上――というか一緒に観賞していたニコ動仲間たちのコメントを読むと、私と同じような感想を抱いた人も少なくない模様。
これは作品の本質をどう捉えるか、という部分に尽きると思う。
例えば極端な話だけど、ギャグ漫画が最後だけ「最終回だから」という理由でシリアス漫画顔負けの超シリアスENDで終わったら、それまで読んできた購読者は「今までと違い過ぎる」「これで最終回?」と思うことだろう。
それと同じなんだよね。
9話もの間積み上げてきた『生徒会の一存 Lv.2』という作品。その中で、この作品が常に描いてきたモノはなんだったのか、この作品が視聴者に提供し訴えかけてきたモノはなんだったのか。その集大成が最終回であるべきだと思う。
じゃあ、この作品が描いてきたモノ、あるいは提供してきたモノってなんだろう?
その判断が難しい作品なんだと思う、『生徒会』シリーズは。この第二期に限った話だったとしても、毎回なんやかんやで「イイハナシダナー」で終わってたしね。そこのところをくみ取ってスタッフとしてはこういう終わり方、こういうエンディングを迎えさせることにしたのだろう。
でも、それは視聴者とはかみ合わなかった部分も少なからずあった。
やっぱり『生徒会』シリーズは笑いの絶えないコメディでありギャグじゃね? という想いも根強くあったということだろう。もともとがコメディとシリアスの起伏が激しい作品だけに、その辺りの見極め・選別というのは他作品よりも難しいところがあったのだと容易に想像できるけどね。
あとは一応原作通りに終わったのかな、これは? 実は原作はほとんど持ってるんだけど、ここ一年くらいに発行された巻はまだ手を付けてないので最終巻も読んでないから分からないのだけど。
それはさておき、この辺が安易に「原作通り」に作り過ぎたのかもしれない。原作とアニメではやってきたこと、積み重ねてきたことが違うので、同じ最終回を全く同じように作ったとしてもその評価は違ってしまう。そんな「メディアの違い」が出ているのかもしれないね。もし原作1巻の最初から全く同じように描いて、積み重ねてきたのであればこの終わり方も、もっと多くの人に、もっと高い評価をされたかもしれない。
奇しくも原作でも言われ、アニメ第一期の第一声も「メディアの違いを理解せよ!」だったはず。
9話という短い話数やニコニコ先行配信などの事情を鑑みても正直、低予算・低コストなのかなーと変な同情をしてしまう部分はあるにせよ、第二期のスタッフはその違いをもっと理解すべきだったのかもしれない。
- at 11:03
- [アニメ(放送終了):生徒会の一存シリーズ]
- TB(0) |
- CO(0)
- [Edit]
Comment
Comment_form