アクセル・ワールド 第23話
『Consolidation』
≪あらすじ≫
能美(ダスク・テイカー)との全ポイントを賭けたサドンデスバトルに臨むハルユキ(シルバー・クロウ)とタクム(シアン・パイル)。ハルユキたちは、能美が伏兵を仕掛けられないよう、何度も対戦場所を変えて翻弄し、注意を怠らない。
そんな現実世界の彼らの前にはチユリ(ライム・ベル)の姿も。彼女の本意ではないにせよ能美とタッグを組む彼女にハルユキはわずかばかりの警戒心を示すが、タクムは「自分も最後にはハルに許してもらえた」としてチユリを信用することに。
決戦の地に選んだのは梅郷中。そこに呼び出された能美とのサドンデスバトルが始まる――。
先手必勝とばかりに駆けるクロウ。だが、突如地面から黒い板(フィン)が表れたかと思うとそれは立方体へ変貌し両サイドからクロウを押し付け拘束する。
出現したのは、黒い板が幾つも重なりあったデュエルアバター《ブラック・バイス》。
まさかのテイカーの伏兵に驚くクロウたち。完全にバイスによって動きも声も封じられたクロウに代わり、パイルがテイカーと一対一の戦いに臨む。タクムはテイカーが《心意》を使うのを見届けると、自らも習得した《心意》を発動させ、強化外装は一振りの刀“シアン・ブレード”へと姿を変える。
《加速》という裏技が使えない剣の戦いなら、イジメを受けても決して竹刀を手放さず剣道を投げ出さなかったタクムに分がある戦い。
その通り、タクムのパイルはテイカーを圧倒する。しかし、サドンデスルールには加わらず観戦していたベルが人質に取られると、パイルは攻撃できず一方的に嬲られ甚振られる。
このままではパイルのHPが零になる。それはポイントを全損し、《ブレイン・バースト》が強制アンインストールされてしまうということ。
このままでは終わりたくないというハルユキの想いがクロウを動かし、そして一つの奇跡を引き寄せる
≪感想≫
突っ込みどころ満載だった気もするが、面白かった(笑
まぁ、まずは面白かったところから上げよう。私もそっちの方が書いてて楽しいしw
やっぱりタクムかな。剣道をしているタクム。思えば今回彼が自ら振り返ったように陰湿で暴力に等しいイジメを受けていた彼はそれでも剣道を辞めず、竹刀を手放さなかった。彼にとって剣道は過去のイジメの象徴であり勝利を義務付けられた末の不正の象徴であると同時に、最後までイジメに屈しなかった不屈の象徴でもあるのかもしれない。
そう考えると、序盤でハルユキと対峙し負けた後に剣道を辞める覚悟をして竹刀や防具を捨てた時の彼の想いや決断って言うのは並々ならぬものがあったのだと痛感する。エピソード順を考えても無理なことではあるが、こういうエピソードが入った後にタクムの剣道を辞める・捨てる覚悟ってのを見たかった。放映当時は簡単に流されてしまった感もあるあのシーンも、こうしてみるととても重い覚悟と決意があることが知れる。
そしてハルユキ。そういう風に描かれ作られているのだから当たり前ではあるのだけど、今度は諦めなかった。飛ぶことが出来なくなって、一度はそれに挫折し、それでも飛ぶことに固執していた。そんな彼に想ったのは、飛ぶことと黒雪姫の騎士であることは同じではないということだったが、そのことを今の彼は感じていると思えるのは、素直に視聴者として嬉しい形となった。
まぁ、幾ら対戦前の不安要素を注意深く排したとは言え、いきなりまっすぐ突っ込むのはさすがにどうかとも思ったが(笑)、それが結果として彼の成長を魅せる手立てになったのだとすれば目を瞑れるというものだ。
飛ぶことに固執していないことは、同時に彼が本当の意味で誰のために、何のためにシルバー・クロウとして戦い続けることを選んだのか、という決意でもある。それが見れたのは本当に良かった。
心理的な描写はもちろんそうだが、戦闘シーンもかっこいい。タクムが刀を使ったことで、いわゆる「サンライズ立ち」「勇者バース」と呼ばれるカットもとても映えていたと思う。シアン・ブレードそのものも、大剣で出てきたのに縮小してしまったギミックは個人的には疑問だが、デザイン自体はとてもカッコよくアニメ映えしていたと思う。
あとは能美の顔芸かな(爆 能美に関しては「ここで裏事情を暴露するのかー」という感じ。それが良いか悪いかは分からないし、この段階で暴露されても能美に同情なんて一切しないけどw 個人的にはいっそ語られなくても良かったとも思ってたし、語られるとしても後日談でも良いかなとも考えていたので、ちょっと意外。さらに意外なのはサドンデスルールの戦いでトドメも刺さずに流暢に語っているタクムであり、バイスが指摘したようにアッサリと仕掛けや秘密を明かしてしまう能美の口の軽さなんだけど(ノ∀`)アイター こればっかりは、種明かしをしないといけないから仕方なかったんだろうけど……。
今回も微妙なポジションだったチユリの評価は終わってみないと本当に分からない感じがする。なんて言うのか、何がしたいのか良く分からないんだよね(だから、何がしたかったのか判明するであろう最後にならないと評価を下せないという感じ)。
能美編の冒頭で散々「レアだ」「希少だ」と持て囃した“回復アビリティ”だから、最終的にそれがこの戦いにおけるキーになるのは原作を読んでなくても間違いないと思えるけれど、本当にそのためだけの要員って感じがする。お約束と言えばお約束だし能美は最初からそのつもりだっただろうけど、人質にされてただの足枷にしかなってないしね。この展開も原作での彼女の扱いがどうなのかは知らないが、原作者も書いてて「“回復アビリティ”は必要だけど……」と案外扱いに困った末なのかもしれない。
ただ「居なくても良い」と言うわけでもないのだろう。黒雪姫のブラック・ロータスが沖縄から東京までテイムしたエネミー(天馬かね)で移動してきたが、それでも15時間(だっけ?)かかったという。現実世界では1分程度でしかない。なら、あの時間、あのタイミングで、どこにハルユキたちがダイブするかを彼女が知らなければあのタイミングでの参戦にはなり得ない。それこそ、ハルユキの言葉ではないが場所もタイミングも分からないまま、何時間も待ってるわけにはいかないだろうし、そもそも能美たちとのことも知らなかったはずだ。
つまるところ、黒雪姫への内通者がいると言うこと。ハルユキとタクム、さらに能美は除外(タクムは可能性としてゼロではないが前回の「マスターでも勝てないかも」という台詞やその後のハルユキの「帰ってくるまで~」を考えればかなり低い)。あの場でダイブすることを知っているのは、チユリと《バイス》になるが、まぁ妥当にチユリだろう。チユリがタクムと一緒にハルユキの家を訪れたのは、むしろこの策を成功させるためのダイブするタイミングを知りたかったのだと考えるのが無難かな。
正直、黒雪姫のこうした形での参戦には賛否があるのではないかとも思う。参戦自体は別に問題ないしむしろ先輩成分は不足していたのだけど(いや、アバター姿でその成分が補えるかどうかはともかくw)、まだ真相が分からないにせよチユリの手引きで参戦したのだとすると、そこにはやっぱりね……。なんて言うか、心の傷と向かい合ってまでハルユキとタクムが行うとしたものや決意、あるいは男の戦いというかそういう色んな想いが、見事に蔑ろにされたように感じるのだ。
ストーリー的に言えば、あそこまでいったのなら最後までハルユキとタクムで事件解決にこぎつけて欲しかったという心情もあるし、黒雪姫の参戦の仕方や参戦そのものでせっかく積み上げてきたものの重みがとたんに軽くなってしまって肩すかしを喰らった印象もぬぐえない。もちろん真相はまだ分からないのだけど、でも正直今の段階でもチユリに関してはもう少し良いポジションとか無かったのかと思ってしまう。
《減速》能力も似たような感じかな。《加速》した上での《減速》という発想は面白かったしそれ自体はアイディアとしても良いと思うけど、そこに至った手法が結局不正や違法だとね。
さて、実にシュールに沖縄から頑張って東京まで辿り着いた黒雪姫。外伝はここで繋がるのか(テイム用のアイテムだったり、レジェンド級なり何なりのエネミーだったり)。まぁ、確かにいきなり出されたそれこそ意味不明だったかな、と多少はスタッフの工夫も認めないといけないだろう。そのメリットと、あそこで挟んでしまうデメリットのどちらがはたして大きいのかは、言うまでもないが。
実は黒雪姫絡みで気になったことが二つ。一つは空を飛ぶ馬に乗った状態で、テイカーの腕を斬りおとせるのかということ。距離が遠すぎだろ、と。
テイカーの《心意》の部分を切断していたので黒雪姫も《心意》絡みの技(たぶん射程拡張絡みの《心意》)だったのだろうが、《心意》で射程を補ってれば設定上は問題ないとはいえ近接特化に等しいアバターであれは……なんかこうシュールだよねw あれなら斬り落とした次の瞬間にはパイルの前で仁王立ちとかの方が良かった気がする。
もう一つはバイスに使った技かな。あれも《心意》なら問題ないけど《心意》じゃなかったら必殺技ゲージはどうしたのだろう? テイムしたエネミーから分けてもらったのか(可能なら、だけど)、ただ15時間も飛ぶだけではつまらないから障害物破壊や途中のエネミーでも狩ってゲージ溜めながら来たのかね。それなら先輩も頑張ってたんだなー、むしろその絵をアニメで見てみたいとさえ思ってしまうのが、先輩の魅力かw
話を戻して、こういう時《心意》ってやっぱり考えてしまう。見た目では《心意》技なのかそうでないのかの区別がつかないし、何のための「必殺技ゲージ」っていう制度があるのかが分からなくなってしまう(もちろんアビリティの使用とかには必要なんだけど、その重みというか存在意義が一気に薄れてしまった)。《心意》含めた設定そのものは良いと思うしイチャモンつけるつもりもさらさらないのだけど、その扱い方としてはあんまり巧いとは感じられないかな、やっぱり。
次回『Reincarnation ; 再生』。とりあえず能美との決着はつきそうだし、黒雪姫も東京に帰ってくる感じか? うん、そこは(まぁネタバレ以前の問題とはいえ)どちらが勝ったかは明白になるし、次回予告でネタバレ辞めようか(爆 いや、思い返せばシルバー・クロウが“飛行アビリティ”に目覚めた時もネタバレとか一切無視して次回予告してるんだよな、このアニメ(ノ∀`)アイター
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NoTitle
みたいなのは女らしい強かな考え方じゃないかな、とは思います
見てる側からしたら台無しなんですが