アクセル・ワールド 第15話
『Destruction ; 崩壊』
≪あらすじ≫
黒雪姫不在の中、女子用のシャワールームに入っていくよう誘導されてしまったハルユキ。録画した動画で強請られるハルユキに加え、しゃしゃり出てしまったチユリもまた“ハルユキの盗撮”とも取られかねない動画を盾にされて謎の《バーストリンカー》・能美に脅迫を受けることに。
フィジカル・バーストのプログラムを使った物理戦でも負けたハルユキは、ケーブル直結での直接対決に臨む。しかし、その対戦でハルユキは自身最大のアドバンテージであった《飛行アビリティ》を能美のアバターのアビリティによって強奪されてしまう。
《飛行アビリティ》を奪われたことで「自分はもう戦えない」と卑屈に落ちるハルユキ。「もちろんこのことは、黛先輩やあなたたちの上司には言わないように」という能美の言葉を律儀に守るハルユキは、気にかけて来るタクムにも八つ当たりをしてしまう始末。
《ブレイン・バースト》のアンインストールも考えたハルユキだが、それは決断出来ず、能美に献上するポイントを稼ごうにも飛行アビリティを失ったことで戦意も喪失したハルユキが勝てるほど《ブレイン・バースト》は甘くない。
そんな中、彼の前に現れたのは最初に戦い、その後幾度となく切磋琢磨をして戦い続けた宿敵であり盟友であるアッシュ・ローラーで――
≪感想≫
と言うわけで、飛行アビリティ喪失。アッシュ・ローラーにも言われたが、あの時は飛行アビリティ抜きで戦ってた割に飛べない途端「戦えない」というのは情けなさ極まってるが、演出なので不問。まぁ、一応キャラ付けにおいてシルバー・クロウの特色なので、彼に勝つなり倒すなりすればどうせ戻ってくるのだろうけど、その辺りは予定調和と言わずに見守っておこうw
展開としては悪くない。レアアビリティや強化外装ばかりここまで目立っている本作だから、そろそろプレイヤーの地力と言うか、ハルユキの“ゲーム得意”設定をそろそろ活かさないと無駄に終わるなと思っていたところ。
(その代わりにストック数に限りがあるとはいえ《強奪》というチートが出てきているが、まぁその辺りはしゃあないねwww 敵が強くて外道なほど倒した時は盛り上がるってねw)
ハルユキのシルバー・クロウは、そのポテンシャルの大部分が飛行アビリティに注ぎ込まれたとも言われているだけに、そのポテンシャルを奪われた彼の特性はすでにメタルカラーのみ。言ってしまえば、(極論だが)表示されるレベルなんて数字だけのお飾りに近く、実質Lv.1に近いような感覚ではないだろうか。彼が「戦えない」と口にしたのも、自身のアバターのポテンシャルがどこに注ぎ込まれているかを知っているからだったのかもしれない。
だからこそ、ここで活きなくてはいけないのはハルユキのゲームが得意と言う設定。アッシュ戦同様に、彼が経験してきたであろうたくさんのゲームの経験や知識を活かしてくれれば合格点で、黒雪姫に見染められた反射神経を活かした戦い方が出来れば及第点と言ったところか。
前のシリーズの“災禍の鎧”が伏線となって力技解決になったり、せっかく飛行アビリティ失ったのにまた違った設定とかが出て来るようなら赤点かな。
そのカギを握ってくるのは次回のスカイ・レイカーとの邂逅になるのだろう。「スカイ」といかにも空を連想させる単語(実際には“空色”だろうが)、ハルユキ出現までは「加速世界で最も空に近い存在」と言われていたことやICBM(大陸間弾道弾の略称だっけ?)などの二つ名からおそらく《飛行》とまではいかなくとも、《跳躍》や《ブースター》での空中ダッシュ的なアビリティを持つ(持っていた?)のだと推測できる。当然、その名に込められた想いから考えても、彼女もまた空、あるいはそれに近い羨望を持っているだろう。
いわばハルユキの先達であり、彼女から見ればポッと出で現れた自分を超える空に最も近い者でもある。もう少し憎悪すら持っているかとも思ったが、あまりそう言ったイメージは無いが、その辺りがどうなのか。
無論、物語としての“カギ”はここではない。
“カギ”となるのはレイカーとの会話によって、ハルユキがどのような形で立ち上がるのか。上記のように彼女がハルユキにまた違った設定やら裏技やら仕込むようなら物語としては赤点。でもまぁ、クロウには飛行アビリティ出現前からヘッドバッドという必殺技はあったわけだから、何かそれを応用するなり何なりで新しい必殺技追加くらいならギリギリ及第点。格闘ゲームであるわけだし、必殺技は複数あっても良いと思う。
『ブレイン・バースト』は本来あるべき『格闘型オンラインゲーム』としての様相を見せてくれた方が絶対に面白いと思う。
私が『ソードアート・オンライン』と本作を同じ作者であることも含め同列視しているのは、本作でその辺りの差別化が図れていないからでもある。領土戦や無制限中立フィールドのような乱戦と言った、本来の形とは別のところでばかり盛り上がってしまうのはどうかと思うし、実際に今回は無制限中立フィールドがまるでMMORPGのフィールドのように描かれていた(さすがにローラーの親なら、レイカーがNPCってことはないだろうし)。
そう言ったモノがメインになると『SAO』との違いなんて私の目から見れば、アバターが無機質か本人そっくりか、あとはログイン・ログアウトが意図的に出来るか程度の違いしかない(まぁ、その程度の差・違いしかないから私は『SAO』の感想書かないんだけどさ)。だからこそ、レアアビリティの喪失で窮地に立たされた今回には少しばかり期待しているのだ。もっと良い意味で閉鎖的に、人と人とがぶつかり合うバトルゲームとしての姿を観てみたい。
もっとも、これらの展開を幾ら視聴者として希望したところで、相手は裏技・バグ技(?)使いまくりの能美だからなぁ(苦笑 この辺りの格闘ゲーム的な要素はあまり期待できないのかもしれないね。まぁ、本作に救いがあるとすれば裏技に対して、さらにそれを超える裏技やバグ技を使うといった連鎖が起きていないことか。ハルユキたちは割と正攻法で攻めるので、その辺りはいざこの能美編の決着の時にはとても胸熱で良い展開になってくれることだろう。
ストーリーとしては、ネタがネタだからなぁ(爆 ネタが陰湿なイジメネタなのでその辺りは(昨今の世情もあって)いつも以上にダウナーな感じw
っていうか、黒雪姫先輩プリーズwww
これ、帰ってきて事件の真相を知ったら絶対怒られるパターンだよな(ノ∀`*)アイター もうすでに隠し事をしてタクムには怒られている上に、ハルユキには自分から「隠し事はしない」なんて恋人同士がするような約束をタクムとしていた前例がある以上、余計にそう見える。この辺りで律儀にイジメ相手の言うことを聞いてしまう辺りが、ハルユキのここまで歩いてきた人生の悲惨さが垣間見えるが同情するつもりはないw
こんなハルユキが主人公だから絶対勘違いしている人がいると思うけど、上司や仲間からすれば成功よりも失敗の方が報告は欲しいのだ。そして、そもそも「報告しない(言われた通り隠したままにする)」という選択肢は現実ではほぼ99%ミス選択であるので、失敗したこと、言いにくいことほど必ず報告・連絡・相談することを忘れないようにしたいものである。
なのに勘違いしている人に限って失敗の方ばかり隠そうとする。まぁ、(そうするよう脅されてる場合もあるだろうし)報告すれば怒られるからなんだけど、隠していてバレた時の怒られる“度合い”は素直に報告した時の比ではないことくらい、誰だって分かりそうなものだけどね。
その辺りの間違いだらけの選択・判断力が、ある意味でハルユキたちは良い意味でまだまだ未熟者の中学生たちだな、と思う。これが社会人はもちろん、高校生・大学生だったらアニメであっても一言言いたいところではあるが、中学生なら「未熟だなー」で許せる範囲かなと思うんだよね。
その点だけは、作者がハルユキたちを「高校生」ではなく「中学生」に設定した意味があって上手いと思ってる(もちろん彼らを「中学生」にした最大の要因は、学校・学区をそのまま領土と言う形にするためだろうけど)。
でもまぁ、その他の描き方は、周囲の評価ほど上手いとは思ってないけどね。今回のハルユキの言動とか、これまでの数巻分の歴史をリセットしてるような描き方は好きじゃないし、前述のように《ブレイン・バースト》の本来あるべき姿から逸脱したケースやシーンばかりを中心に描くスタイルも上手いとは思えないし。
なのでこの作者さんは、むしろ基礎設定だけ作っておいて、巻ごとに少しずつ主人公が異なることで過去の蓄積を不要とするオムニバスに近い形式で書いた方がスタイルとしては上手くハマりそう(それなら裏技・バグ技、レア要素の乱発もある程度緩和して観れるし)。まぁ、そんなことが今のラノベで認められるなら、だろうけどw
次回『Imagination ; 面影』
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まだ1つの山を越えたに過ぎない
なんか既定路線っぽく言っているのが引っ掛かりますが、実際一大事なんですよ
まず飛行アビリティは加速世界唯一の物。徒手格闘しかできないクロウが使っているからまだバトルが公平に行われてますが、様々な武器(例えばライフル銃とかビーム砲とか)を強奪できるテイカーが使えばたまったもんじゃありません
さらに勝てば戻るとか呑気に考えられるのでしょうか。バトルに勝っても永続効果で奪った物は戻らないし、仮にテイカーを全損してしまうと羽も消失してします
原作があるからこそこの先の展開がわかるのですが、この時点では安易に「勝てばどうせ戻ってくる」とか言えるのでしょうか
>だからこそ、ここで活きなくてはいけないのはハルユキのゲームが得意と言う設定。
様々なゲームに触れてるからこそ呑み込みが早いのは良いと思います。そして黒雪姫に認められた反射神経は今後の主な武器となるでしょう
ただ、能美という敵はこれだけでは倒せません。災禍の鎧はまた別の話なので置いとくとして、新たな対抗手段の確立が急務となってます
スカイレイカーのもとでその確立が果たしてできるのか注目です
実はその対抗手段は原作でもいろいろと賛否がありました
次回の感想はそういったところの評価も気になります
>っていうか、黒雪姫先輩プリーズwww
なんのためのEDだかわかりますね(ニッコリ
>成功よりも失敗の方が報告は欲しいのだ。
タク→能美やチユに口止めされてて言えない
黒雪姫→旅行中に迷惑かけたくない
(ニコ→今のハルの頭にその発想はないが・・・)
以上な考えで窮地(?)に陥ったハルでしたが、そこに対戦ライバルのアッシュが来てくれたのはホントにラッキーでした。中学生でまだしっかりとしてないハルを導ける兄貴的存在(あるいは親友とはまた違った気の置ける友人)は非常に重要です
昨今のいじめ問題でもそのような存在がいるかいないかで大きく違ってきますが、そういうのはなかなかいませんね