魔法使いの夜 プレイ日記【14】
第一.五章
~回る七日間・1(Swinging seven days vol.1)
~回る七日間・2(Swinging seven days vol.2)
~回る七日間・3(Swinging seven days vol.3)
~回る七日間・4(Swinging seven days vol.4
《あらすじ》
静希草十郎がまだ山から下りて三咲高校に転入したばかりで、何より蒼崎青子と久遠寺有珠の正体を知る前の頃のお話。
山から下りてきたばかりの草十郎は、都会ではお金さえあればとりあえず必要なものが入手できると学び、級友でもある木乃美芳助にさらなるバイトの斡旋を願い出る。そんな草十郎に芳助は、三咲市には年間十件ほどの通り魔事件が起きていて、その犯人はまだ捕まっていないから夜道は気をつけろと忠告を受けた。
一方、有珠はプロイの一つである午睡の鏡を館モードから三咲市モードに切り替えることで、三咲市に全体を網羅するレーダーとして機能させ、入り込んだ外部の魔術師の反応が増えたことを察知する。
有珠に指摘され、魔術師として人を殺すと言う一般常識と倫理から外れた行動を自ら犯すことを決意した青子はその最初の仕事としてその魔術師を殺すものだと思っていたが、有珠は「今日のところは私が」とそれを制する。
そして深夜零時の森の中、有珠は侵入者二人を捉える……。
そんな青子は、職員室で山城教諭が草十郎を呼び出して、バイトの複数かけ持ちを厳重忠告しようとしている場面を目撃する。詰め寄る青子に、山城も草十郎の事情は知ってはいるし応援もしたいが、校則は校則。何より三咲高の教師としてはまだまだ新人の山城では、草十郎だけを特別扱いすることは難しい。
そんな山城に青子は一つの妙案を授ける。それは熱心な信者である副教頭が毎月参加者ゼロなことを嘆いている、合田教会のボランティアを草十郎がすること。ボランティアと言っても少額の給料が出ており、それは実質アルバイトであることに変わりはなく、結果としてすでに他にバイトをしている生徒が教会のボランティアをすればアルバイトを掛け持ちしたことになる。
それを前例にすれば良いと言う青子に山城は頷いただけでなく、さらに青子に――
《感想》
と言うわけで一.五章。サブタイトルは分からなかったw
さてさて、ここでは草十郎が転入して、その後草十郎が青子たちの魔術行使を目撃してしまうまでの一週間の出来事を描いたものだ。第二章で普通に出てきていた「草十郎が青子と会話をしたのは転入した時と、日曜日だけ」というその“日曜日”のエピソードも含まれており、補完的な意味合いが強い。
エピソードから察するに、橙子はかなり前から自動人形を三咲市に潜伏させており、毎日零時になったら自動で起動して三咲市の地形データなどを収集し送信するだけの諜報活動をさせていたのだろう。年間十件前後の通り魔は、おそらくこの姿を目撃した一般人がこの自動人形に狩られた結果ではないだろうか?
橙子がこの三咲市での一戦にこの二十年以上の人生の全てを賭けて臨んでいたことはすでに明かされている。半ば全財産を投げ打つような形だったわけだから、そのために数年前から計画を立てて、その段階で三咲市の様子を逐一チェックするための自動人形だったのだろう。
そんな有珠vs自動人形二体の戦いは体験版にあったものなので割愛。
(⇒魔法使いの夜 体験版 プレイ日記・其の肆)
まぁ、やっぱりメインは最後の『回る七日間・4(Swinging seven days vol.4』だろう。
青子と草十郎が日常で絡むシーンは少ないのでこういう日常的なシーンは貴重だ。もうすでにこの時点で青子はかなり草十郎に対して思うところがあったようだ。そうやって彼女が草十郎を気にかけていたのは、彼が「個」というものを持っていない姿勢が自分とはまるで正反対だからこそ、気になってしまったんだろう……主に怒りで(苦笑
怒りって言うか、気に食わないっていうのを本能的に悟っていたんじゃないだろうか。確固たる「個」を持って突き進む青子と、まるで「個」がなくだからこそ順応性を発揮する草十郎は正反対だからね。その生き方というか、在り方に怒りというか気に食わないって感じるのが、彼女らしいところ。
でも十三章まで終わった後にコレをやっているとなんかニヤニヤする(マテ こう、「あぁ、もうこの頃にはこんな感じだったのね」と。実際には出逢って校内案内をした時には、もう青子にとって草十郎は常識はずれで、なんか気に食わないヤツだったんだろうけどね。
本日はここまで。次回は残りの本編外のアーカイブの感想を書く予定。
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