ブラッディ・クロス 第7巻

≪あらすじ≫
アルカナとの契約によって半ば強制的に神葬に潜入することになった日向と尚。彼らの目的は、神葬が保有する神の遺産の全容と拉致された月宮に関する情報の二つ。しかし、日向と尚では神葬のアジトからの脱出はおろか、外部への連絡すら香撫を通さないと出来ないほどの追い詰められた状況。一刻も早くやるべきことをして脱出したい二人だったが、協力者のはずの六番隊隊長の香撫が想像以上に非協力的。
二人だけで何とかしようと奮戦するが、神葬内部では香撫が意図的に流したスパイ潜入疑惑の情報によってピリピリしており、警戒心も高まっている。おまけに、一番隊隊長である常盤の直属の部下である監察方の雪も動き出しており、香撫ともども一般隊員として紛れ込む二人も怪しまれる。
そんな折、日向と尚は神葬内部にいる“もう一人の神葬の裏切り者”の正体を知る。それは、香撫と険悪な仲を装っていた四番隊隊長・大間だった。思わぬ協力者の獲得、さらにアジトの内部を堂々と歩く月宮の姿を確認したことで、彼女の生存も知り、ことはすべて順調に進んでいた
……と思われた。
常盤のいない一夜に、神葬の遺産情報及び機密情報のある神蔵の奪取と遺産関連のデータ獲得をし、一気に神葬からの脱出を目論む四人の前に現れたのは―――
≪感想≫
半年に一度の楽しみのブラクロ最新刊。ガンガンを毎月買えば良いんでしょうけど、コミックス派にはそれはそれで楽しみがあるんですよね。まぁ、それはさておいて。
これより先、ネタバレあります。ネタバレが嫌な方は今すぐ戻ってくださいね。
なんかこう、いろいろと動いた七巻。まずは、尚だろう。使えない者は切り捨てる皐と、一度裏切った自分を結果的にもう一度受け入れた続の対応を間近に感じて、彼は改めて今度こそと続への忠誠を誓った。それは嘘ではなく、桃瀬からの誘惑すら断ろうとするほどだったのは、正直驚き。
こうここまでの尚は、自分が生き残るためだったら力を貸すのが誰であろうと構わない的な部分が醜く出てた。それは日向が吹っ掛けた部分でもあるし、彼自身の生きたいと言う欲だったわけだけど、その中で「自分は続の下で呪いを解くんだ」と言う決意は良いなと思った。これは、尚ファン増えるね(ぉ
そのはずの尚への文字通り悪魔(堕天使)の誘惑。これに勝つか負けるか、と言う部分は八巻までお預けってことか……イヤー、半年の期間が恨めしい(爆 月刊誌を買って読めば良いんだろうけど、あんな鈍器みたいな月刊誌、毎月買うと言う発想はあまりないwww
そういえば、尚の呪いが二割解けたことを皐は知ってたわけだよな、あの展開ってことは。それってつまり、もうすでにアルカナ内部に皐と通じている裏切りモノがいるというわけ。皐と和泉(アルカナ)の協力関係が復活したとも取れるし、あるいはやはり香撫が再度内通をしているとも……。
次は香撫かな。まだまだ掴みどころがないキャラクターだ。何と言うか、本心と言うか本音の部分がなかなか見えない。彼女がこの先、続+アルカナでおとなしくしているとは思えないので、この辺り、次の聖戦では皐への寝返りもあるかなーとさえ思っているが、果たしてどうだろうね。上記のようにすでに情報は皐側に漏れてるわけだし。
さすがにこれで神葬に戻るって言う選択肢はあるんだろうか……彼女が口にしたように、神葬を裏切ったと見せかけた神葬のスパイと言う発想もあるにはあるけど……。
あとは彼女の“真の狙い”が出てくるかどうか、かな。それは正直、あってほしいと思う。まさか本当に殺伐とした空気に萌えるから、そうした環境に自分が起きつつ、自分を高く相手に売るために裏切りを繰り返しているだけとも思えないし。
だからこそ、常盤の部屋の前での菊坂+雪とのやり取りというのは、ほんの少し余裕のない彼女が観れて良かった。そうだね、香撫の素としてはは冷静と言えば冷静だけど切迫した中で演技出来るほどの器用さは持ってないね(結構、吃ってたし)。まぁ、一応奥の手として魔眼は持っているようだけど……。
最後は大間さんw 哀れ、まさかこんな早々に退場されるとは(苦笑 あぁ、この作品だと凄く良い人。裏切ってはいるんだけど、良い人なんだよ。で、良い人は生き残れないってのが、この作品の法則っぽいね。ほら、アルカナの上杉先輩とかw
ちなみに続+アルカナ、皐+神葬と手を組んだ今回。聖戦監視役のはずの神葬が皐と手を組むとか、常盤さん意外とプライドないんすね、っていうか神葬の組織理念そのものから逸脱してね、と思ったのは内緒だ(笑 あれ、こんな時間に誰か尋ね―――
まぁ、それはさておいて単純な戦闘能力だと、たぶん今のところこんな感じだと思う。
【SS】:和泉、皐
【S】:常盤
【A+】:続、菊坂、大間、市川
【A】:月宮、日向、尚
【B+】:花村、桃瀬、九妃、香撫
【B】:雪
【D】:牧野(笑)
たぶん、時間操作系の能力を持つ和泉と、天使と堕天使の力を共存させる皐が二強。堕天使として常盤がそれに続く感じ。人によっては彼を加えて三強と解釈する人もいそう。たぶん、総合的な能力なら月宮・日向・尚の混血トリオはほぼ同等。その上にいるのが続と、神葬の各隊長陣(香撫除く)。たぶん、6:4か7:3くらいで月宮たちの方が分が悪い相手。
あとはそのままかな、と。監察方の雪は隊長クラスの戦闘力がないことを自ら認めてるし、牧野クンはただの一般人だし(ノ∀`*)アイター こう考えると、戦力としては皐と神葬の方がやっぱり上。そもそも最高戦力が違い過ぎる(和泉が前線に出張ってきて戦えば話は別だが、彼の場合そんなことはよほどの事態でもない限りしないだろう)。
そして、それが見抜けない続でもあるまい。七巻ではガチ親睦会(決起集会)も開いたが、それだけとも思えない。というか、裏切り続ける香撫と一度裏切った尚、そして利益のために動くアルカナという布陣の時点で続には戦術的な切り札の一つや二つ(アイテムとしての切り札ではなくて)はあってほしいなと思うところ。
さて、最後に語っておくべきは本命主人公コンビの日向と月宮。前巻から続いて視点は日向視点ベース。なので、いろいろと大きな動きがあった中で唯一不変というか、相変わらず変わらないなーというのが日向。読者としても彼の心理描写だけは手に取るように分かるのは、四巻・五巻くらいまで散々騙されていた身としては不思議な気分で嬉しい気分。
それと反比例するように月宮は洗脳状態。洗脳かー、次巻予告を見る限り、洗脳されたフリと言うよりはマジ洗脳っぽい。月宮を洗脳とか、なんてうらやま(ゲフンゲフン)、けしからんw おかげで月宮の出番減る一方じゃんwww そりゃあ巻末漫画でも、愚痴りたくなる(ノ∀`*)アイター
これで次とかその次くらいで月宮が戻れば良いけど、ブラクロだからなぁw 戻った途端、今度は皐に拉致られるとか普通にありそうで怖いwww
と言うわけで、七巻の感想はここまで。用語集も少しずつ更新していく予定なので、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m 一応、用語集も四月中には最新版に改訂する予定です。
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